材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 M3-2210 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 基礎から学ぶ材料力学 / JSMEテキストシリーズ材料力学
担当教員 野口 勉

到達目標

1) 応力,ひずみの定義と,フックの法則を式で表わすことができる.棒に荷重,熱が加わった場合の応力,ひずみ,変形の理論式を誘導し,計算できる.応力と材料の強度を比較し,安全率を考慮して部材の断面積を決定できる.
2) せん断,捩りモーメントに対するせん断応力,せん断ひずみの理論式を誘導し計算できる.要求される伝達トルク,材料強度,安全率から伝動軸に生ずるせん断応力と必要な直径を計算できる.
3) 車が通過する橋,荷を吊り上げるクレーン,揚力を受ける翼,荷重を伝える歯車などをはりにモデル化できる.はりに作用する荷重から求める曲げモーメントとはりの断面形状から求める断面二次モーメントから,曲げ応力の理論式を誘導し計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応力,ひずみの定義と,フックの法則を式で表わすことができる.棒に荷重,熱が加わった場合の応力,ひずみ,変形の理論式を誘導し,計算できる.応力と材料の強度を比較し,安全率を考慮して部材の断面積を決定できる.応力,ひずみの定義と,フックの法則を式で表わすことができ,負荷と変形の関係を理解することができ,種々の簡単な計算を行なうことができる.応力,ひずみの定義と,フックの法則を式で表わすことができない.また負荷と変形の関係を理解することができず,種々の簡単な計算を行なうことができない.
評価項目2せん断,捩りモーメントに対するせん断応力,せん断ひずみの理論式を誘導し計算できる.要求される伝達トルク,材料強度,安全率から伝動軸に生ずるせん断応力と必要な直径を計算できる.せん断,捩りモーメントに対するせん断応力,せん断ひずみの理論式を誘導し簡単な計算ができる.単純な軸に対して,要求される伝達トルク,材料強度,安全率から伝動軸に生ずるせん断応力と必要な直径を計算できる.せん断,捩りモーメントに対するせん断応力,せん断ひずみの理論式を誘導し簡単な計算ができない.単純な軸に対して,要求される伝達トルク,材料強度,安全率から伝動軸に生ずるせん断応力と必要な直径を計算できない.
評価項目3車が通過する橋,荷を吊り上げるクレーン,揚力を受ける翼,荷重を伝える歯車などをはりにモデル化できる.はりに作用する荷重から求める曲げモーメントとはりの断面形状から求める断面二次モーメントから,曲げ応力の理論式を誘導し計算できる.車が通過する橋,荷を吊り上げるクレーン,揚力を受ける翼,荷重を伝える歯車などをはりにモデル化できる.簡単なモデルに対して,はりに作用する荷重から求める曲げモーメントとはりの断面形状から求める断面二次モーメントから,曲げ応力の理論式を誘導し計算できる.車が通過する橋,荷を吊り上げるクレーン,揚力を受ける翼,荷重を伝える歯車などをはりにモデル化できる.簡単なモデルに対して,はりに作用する荷重から求める曲げモーメントとはりの断面形状から求める断面二次モーメントから,曲げ応力の理論式を誘導し計算できない.

学科の到達目標項目との関係

学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工業力学、材料力学、加工・材料学などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,流体・熱・機械力学等力学関連科目、電気・計測等制御関連科目、設計技術関連科目、情報技術関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
材料の強度計算や機械的特性などの機械設計においての基礎知識を習得する.また,設計や材料試験における力学計算,データの読みとりなどの基礎技術を身につける.これらの知識を機械の専門分野の中で提要できることを到達レベルとする.
授業の進め方・方法:
機械設計の基礎となる材料力学の高度な専門知識を習得するために,この学年では理論としての基礎知識と力学計算の演習を通して学習します.材料力学では一般的に文字による理論式に数値を代入して計算を行います.
注意点:
式を覚えるだけでなくその理論を理解するようにしてください.2年生で履修した「力学基礎」の材料力学の内容を基本としていますので,その内容を復習しておいてく必要があります.また,各授業内容が継続的な内容となるため,各回の授業内容についてしっかり復習することが必要です.
100点満点で評価し,合格点は60点である.試験,課題,演習とも100(点/件)で採点し,中間試験4割,定期試験4割,課題等2割を基準として,総合的に評価する.なお,状況により再試験等を行うことがある.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 材料力学総説
2週 応力とひずみ
3週 フックの法則およびポアソン比
4週 棒の引張と圧縮
5週 組合せ棒の応力と変形
6週 熱応力
7週 不静定問題
8週 安全率
2ndQ
9週 せん断応力とせん断ひずみ
10週 せん断応力とせん断ひずみ
11週 弾性係数間の関係
12週 丸棒の捩り
13週 丸棒の捩り
14週 丸棒の捩り
15週 伝動軸・不静定捩り部材
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 はりの種類
2週 はりのせん断力と曲げモーメント
3週 はりのせん断力と曲げモーメント
4週 はりのせん断力と曲げモーメント
5週 片持はり
6週 片持はり
7週 単純支持はり
8週 単純支持はり
4thQ
9週 荷重,せん断力および曲げモーメントの関係
10週 荷重,せん断力および曲げモーメントの関係
11週 曲げ応力
12週 曲げ応力
13週 断面形状の性質,はりのせん断応力
14週 断面形状の性質,はりのせん断応力
15週 断面形状の性質,はりのせん断応力
16週 後期提起試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題その他合計
総合評価割合00000000
基礎的能力3000001000
専門的能力5000001000
分野横断的能力00000000