環境生態学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 環境生態学
科目番号 228268 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 宇野 宏司 (著), 渡部 守義 (著) 「環境生態工学 (環境・都市システム系 教科書シリーズ 21)」 コロナ社
担当教員 松尾 優子,長谷川 哲也

到達目標

1.保全生態学についての基礎知識を習得し、生態系や地球環境問題等に関する内容を正しく理解できること。
2.地域の環境と開発事業などで生じる問題や課題、環境改変プロジェクトの留意点を概説できること。
3.地域の自然や動植物を保全する手法を具体的な事例を交えて概説できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1保全生態学および生物多様性についての基礎知識を習得し、生態系や地球環境問題等に関する内容を正しく理解できる。保全生態学および生物多様性についての基礎知識を習得し、生態系や地球環境問題等に関する基礎的内容を正しく理解できる。保全生態学および生物多様性についての基礎知識を習得していない。生態系や地球環境問題等に関する内容を正しく理解できていない。
評価項目2地域の自然環境と開発事業などで生じる問題や課題、環境改変プロジェクトの留意点を概説できる。地域の自然環境と開発事業などで生じる基礎的な問題や課題、環境改変プロジェクトの留意点を概説できる。地域の自然環境と開発事業などで生じる問題や課題、環境改変プロジェクトの留意点を概説できない。
評価項目3地域の自然環境や動植物を保全する手法を具体的な事例を交えて概説できる。地域の自然環境や動植物を保全する手法を概説できること。地域の自然環境や動植物を保全する手法を概説できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
①地球規模の環境問題~身近な地域の自然まで、開発、経済、生活の観点から、キーワード形式で生態学に関連する用語や内容を解説していく。②環境都市工学における自然環境への影響を緩和する方法(ミティゲーション)、代表的な事業名「エコロード」「多自然川づくり」について、計画~調査~設計~施工~維持管理時に実践していく方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
主にパソコン等でプレゼンテーションを行い、理解を深められるよう促す。授業は、教科書で説明を行うとともに、環境都市工学での具体的な考え方や対策手法についてはプリントを配布する。
この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として課題などを実施し,評価の対象とします。
注意点:
自然環境分野をより深く知っておきたいと志向する生徒への授業構成のため、北海道の自然や動植物に関心のある学生向けとする。
「環境生態学」は、環境都市工学(土木工学)以外の専門的な幅広い「環境分野」の知識習得、生態系を含む野生動植物の名前や生態を理解する意欲が必要。
評価は、中間試験と課題、定期試験の平均60点以上で合格。なお、再試験は行わない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地球環境問題 地球環境問題、わたしたちの暮らしと自然環境とのかかわり、生物多様性の基本用語を理解する。
2週 生態系 生態系の概念、種類、機能と得られるサービス、基本用語を理解する。
3週 生態系の構成とつながり 生態系の構成、生態系におけるエネルギーの流れを理解する。
4週 生物多様性 生物多様性保全に必要な用語、保全する必要性、制度について理解する。
5週 生態系の評価とリスクマネジメント 生態系の評価法と生態環境のリスクマネジメントを理解する。
6週 自然環境の環境影響評価(アセスメント) 環境影響評価法の内容と自然環境と生態系分野のアセスメント手法を説明できる。
7週 自然環境保全工事の具体的な取り組み 環境都市工学科分野での調査、計画、設計時、施工時、維持管理時の具体的な方法について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 環境保全技術 環境都市工学科分野での環境保全技術を概説できる。
10週 ビオトープ ビオトープの概念、各地で行われているビオトープ事業による自然環境への取組などを概説できる。
11週 ミティゲーション 環境都市工学における自然環境への影響を緩和する方法(ミティゲーション)について概説できる。
12週 生態系の保全と管理 日本各地で行われている生態系を保全する取り組みについて概説できる。
13週 エコロード 道路(エコロード)の手法を理解し、具体的な取組について概説できる。
14週 多自然川づくり 河川(多自然川づくり)の手法を理解し、具体的な取組について概説できる。
15週 自然環境を守るための法制度 生態系や生物多様性を保全するための条約や法律などの制度について概説できる。
16週

評価割合

中間試験課題定期試験合計
総合評価割合401050000100
基礎的能力3553000070
専門的能力552000030
分野横断的能力0000000