有機材料工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 有機材料工学
科目番号 0062 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 川上浩良著「ライブラリー工学系物質科学=6 工学のための高分子材料化学」サイエンス社/ 高分子学会編「高分子サンプル47選-身近な材料から先端材料まで-」東京化学同人,加藤順監修「機能性高分子材料」オーム社,荻野一善編「高分子化学-基礎と応用」東京化学同人,高分子学会編「高分子 One Pointシリーズ」共立出版,吉田泰彦他著「高分子材料化学」三共出版,栗原福次著「高分子材料使い方ノート」日刊工業新聞社,御園生誠他編「グリーンケミストリー 持続的社会のための化学」講談社,日本化学会編「暮らしと環境科学」東京化学同人,読売新聞科学部編「地球と生きる「緑の化学」」中央公論新社,Alan E. Tonelli with Mohan Srinivasarao, “Polymers from the Inside Out, An Introduction to Macromolecules”, Wiley-Interscience, 2001.
担当教員 橋本 久穂

到達目標

工学的応用を念頭に各種高分子材料の性質をその構造との関係から理解して,実際の使用に臨んで適切な高分子材料を選択あるいは分子設計・合成できる知識を身に付けることを目標とする.
21世紀の社会は環境調和型に変更していく必要が今日叫ばれている.あらゆる物質で循環型の材料が求められている。本講義では,環境と高分子に関する内容も盛り込み,高分子材料の立場から環境問題について考えることも目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.工学的応用を念頭に各種高分子材料の性質をその構造との関係から理解して,実際の使用に臨んで適切な高分子材料を選択あるいは分子設計・合成できる知識を身に付けることを目標とする.工学的応用を念頭に各種高分子材料の性質をその構造との関係から理解して,実際の使用に臨んで適切な高分子材料を選択あるいは分子設計・合成計画を立案出来る.工学的応用を念頭に各種高分子材料の性質をその構造との関係から理解して,実際の使用に臨んで適切な高分子材料を選択あるいは分子設計・合成計画を概ね立案出来る.工学的応用を念頭に各種高分子材料の性質をその構造との関係から理解して,実際の使用に臨んで適切な高分子材料を選択あるいは分子設計・合成計画を立案出来ない.
2.21世紀の社会は環境調和型に変更していく必要が今日叫ばれている.あらゆる物質で循環型の材料が求められている。本講義では,環境と高分子に関する内容も盛り込み,高分子材料の立場から環境問題について考えることも目標とする.21世紀の社会は環境調和型に変更していく必要が今日叫ばれている.あらゆる物質で循環型の材料が求められている。本講義では,環境と高分子に関する内容も盛り込み,高分子材料の立場から環境問題について考えることができる.21世紀の社会は環境調和型に変更していく必要が今日叫ばれている.あらゆる物質で循環型の材料が求められている。本講義では,環境と高分子に関する内容も盛り込み,高分子材料の立場から環境問題について考えることが概ねできる.21世紀の社会は環境調和型に変更していく必要が今日叫ばれている.あらゆる物質で循環型の材料が求められている。本講義では,環境と高分子に関する内容も盛り込み,高分子材料の立場から環境問題について考えることが出来ない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
有機材料の代表例として高分子材料を取り上げ,新規な機能を付与した高分子を創出するには,構造の制御が重要であるとの立場をとり,分子量,分子量分布,連鎖,立体規則性,凝集構造の制御を目指した高分子合成化学を教授する.併せて,高分子物性と構造制御について解説する.
授業の進め方・方法:
前提となる知識・科目は化学である.
次回講義の授業項目をシラバスで確認して,該当項目を教科書で予習すること.また,授業項目毎に演習課題を出すので,それをもとに自学自習により取り組むこと.演習課題は採点後,返却する.夏季休業中に「環境と高分子」をテーマにレポートを作成すること.レポートはメールにて提出のこと.添削後メールにて返送します.そしてこの項目の討論形式の授業終了後に再度そのレポートを修正・加筆して提出すること.再提出後のレポートを評価する.自学自習時間として,日常の授業のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題,および各試験の準備のための勉強時間を総合したものとする。60時間の自学自習が必要である.
注意点:
受講にあたってはノート,筆記用具,電卓・定規を準備すること。
学習目標に関する内容の定期試験,レポートおよび授業中の演習,討論への参加などにより総合評価 する(定期試験 70%,レポート 20%,演習,討論への参加と行動 10%)。合格点は 60 点である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.機能性高分子とは?
1-1.高分子とは,その大きさ
高分子化合物の大きさ,構造,熱および力学的性質について説明できる.
2週 1-2.構造,熱および力学的性質 高分子化合物の大きさ,構造,熱および力学的性質について説明できる.
3週 2.高分子材料の設計
2-1.合成方法,ラジカル重合
基本的な重合反応についての知識を持ち,汎用高分子材料の合成法を列挙できる.
4週 合成方法,ラジカル重合(続) 基本的な重合反応についての知識を持ち,汎用高分子材料の合成法を列挙できる.
5週 2-2.イオン重合,配位重合 基本的な重合反応についての知識を持ち,汎用高分子材料の合成法を列挙できる.
6週 2-3.開環重合 基本的な重合反応についての知識を持ち,汎用高分子材料の合成法を列挙できる.
7週 2-4. 重縮合,重付加 基本的な重合反応についての知識を持ち,汎用高分子材料の合成法を列挙できる.
8週 3.高性能高分子材料
3-1.耐熱性高分子
高分子の耐熱性を分子構造から予測し,解説できる.液晶高分子の分子設計ができる.
4thQ
9週 3-2.液晶高分子,ポリマーアロイ 高分子の耐熱性を分子構造から予測し,解説できる.液晶高分子の分子設計ができる.
10週 4.高分子電子材料
4-1.導電性材料,イオン伝導性材料,磁性材料
高分子材料の一般的な物性・用途について説明でき,使用に当って適切な高分子材料を選択できる.
11週 4-2.機能材料 高分子材料の一般的な物性・用途について説明でき,使用に当って適切な高分子材料を選択できる.
12週 4-3.分離・認識材料(膜,気体分離,濾過・逆浸透膜) 高分子材料の一般的な物性・用途について説明でき,使用に当って適切な高分子材料を選択できる.
13週 4-4.分子認識材料 高分子材料の一般的な物性・用途について説明でき,使用に当って適切な高分子材料を選択できる.
14週 5.バイオマテイアル(生体適合性,人工臓器,薬物送達システム材料) 高分子材料の医療分野への応用を理解でき,人類の福祉と繁栄に高分子材料がどのように寄与できるか説明できる。生命の尊厳と医の倫理,医用技術における技術者倫理について考えることができる.
15週 6.環境と高分子
6-1.地球温暖化と高分子,水・砂漠と高分子
6-2.高分子のリサイクル,生分解性高分子
6-3.Sustainable Chemistryと高分子
高分子材料の医療分野への応用を理解でき,人類の福祉と繁栄に高分子材料がどのように寄与できるか説明できる。生命の尊厳と医の倫理,医用技術における技術者倫理について考えることができる.
16週 定期試験

評価割合

試験レポート演習,討論への参加と行動合計
総合評価割合702010100
基礎的能力4001050
専門的能力3020050