化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 化学Ⅰ
科目番号 0010 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(一般科目) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「化学基礎 改訂版」啓林館/補助教材:「改訂 ニューアチーブ化学基礎」東京書籍
担当教員 大島 和浩

到達目標

・工学的課題に化学の観点から取り組む基本的な知識を身につける。
・化学に関する基本的な法則、原理を理解し、関連する基礎的な問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
化学に関する基本的な法則、原理を理解し、関連する基礎的な問題を解くことができる。講義内容に関連した応用問題を解くことができる。プリントの問題、教科書の節末問題の約7割を解くことができる。プリントの問題、教科書の節末問題の約7割を解くことができない。
工学的課題に化学の観点から取り組む基本的な知識を身につける。工学的課題解決における化学の役割について具体例を挙げ、詳細に説明できる工学的課題解決における化学の役割について説明できる工学的課題解決における化学の役割について説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学は、様々な物質の構造、性質、反応による物質の変化などを原子や分子のレベルで理解する学問である。化学を学ぶことによって、身の回りの様々な有機材料・無機材料の微細構造や性質についての系統的な理解、物質の状態の温度・圧力による変化についての理解、材料や環境中の微量物質の分析手法についての理解、有機・無機の様々な化学反応や化学物質を合成するための工業的なプロセスの概要についての理解を深めることができる。これらの知識は、日常生活で役に立つことはもちろん、化学の分野に限らず機械・電気電子・情報・環境などの分野の技術者として活動するための基礎となる知識である。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に基づき、Power Pontによるスライドを示しながら進める。ノート・電卓・定規・プリントを閉じるためのファイル(B4)を用意すること。演習課題等はBlack Boardを用いてPDF形式で配布することがある。
注意点:
授業の十分な理解には、数学的な基礎知識を有していることが必要である。
化学知識とは基礎からの積み重ねにより習得するものであり、暗記力ではなく、知識の活用力が求められる。到達目標の達成には十分な自学自習が必須である。
中間達成度評価試験および定期試験において合格点に満たない場合、課題提出状況および平素の受講態度が良好の者に対して再試験を行う場合がある。この場合、再試験の結果をもって成績の再評価を行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、混合物と純物質 化学Iの授業の概要を理解する。
混合物と純物質の区別、物理的な分離方法の種類と概要を説明できる。
2週 元素・単体・化合物、同素体 元素の概念の確立の歴史について説明できる。
混合物・化合物・単体の区別ができる。
同素体についてその例や性質の違いを説明できる。
3週 粒子の熱運動と物質の三態 粒子の熱運動、状態変化について説明できる。化学変化と物理変化の違いについて説明できる
4週 原子の構造、同位体 原子の構造について、構成粒子、大きさ、電荷などを説明できる。
同位体について説明できる。
5週 電子配置、イオン 原子の電子配置について電子殻、軌道、最外殻、価電子などの言葉を用いて説明できる。
原子番号が分かれば電子配置を書くことができる。
イオンのでき方について理解している。
主なイオンについてイオン式と名称を理解している。
原子番号が分かればイオン式を書くことができる。
6週 元素の周期律、元素の周期表、同族元素 元素の周期律、元素の周期表について説明できる。
主な同族元素についてその性質を説明できる。
周期表の中での単体の融点の変化の傾向について説明できる。
7週 演習  第6週までの演習問題について、これを解くことができる。
8週 中間達成度評価試験
2ndQ
9週 化学結合、イオン結合、組成式 イオン結合について説明できる。
イオン式またはイオン名が与えられれば組成式と物質名を書くことができる。
10週 イオン結晶、電解質 イオン結晶の性質や主な物質について説明できる。
強電解質、弱電解質、非電解質について例をあげて説明できる。
11週 分子と共有結合 分子の成り立ちについて説明できる。
共有結合について電子対、不対電子、共有電子対などの言葉を使って説明できる。
原子が与えられれば分子を作ることができる。
12週 分子式、示性式、構造式 分子式、示性式、構造式について説明できる。
主な物質について分子式、示性式、構造式を書くことができる。
13週 分子の極性、配位結合、水素結合 分子の極性について説明できる。
極性分子と無極性分子を見分けることができる。
配位結合と水素結合について説明できる。
14週 金属結合、金属結晶の構造と密度 金属結合について説明できる。
体心立方格子、面心立方格子、六方最密構造について説明できる。
金属結晶の構造が分かれば金属の密度を計算できる。
15週 結合の種類と結晶の代表的性質 結合の種類(イオン結晶、分子結晶、共有結合結晶、金属結晶)と結晶の代表的性質について説明できる。
16週 定期試験
後期
3rdQ
1週 原子量、分子量、式量 原子量について説明できる。
分子量、式量について計算できる。
同位体の相対質量と存在比が分かれば原子量が計算できる。
2週 物質量、気体の密度 物質量について説明できる。
気体の分子量と密度の関係について説明できる。
分子量が分かれば気体の密度が計算できる。
3週 物質量の計算 物質量、質量、体積、粒子の個数の関係について説明できる。質量パーセント濃度、モル濃度の計算ができる。
4週 化学反応式 化学反応式について説明できる。
化学反応式の係数を決めることができる。
5週 化学反応式を使った計算(1)
化学反応式を使って反応物と生成物の量的な関係が計算できる。
6週 化学反応式を使った計算(2)

化学反応式を使って反応物と生成物の量的な関係が計算できる。
7週 演習 後期第6週までの内容を理解し、問題を解くことができる。
8週 中間達成度評価試験
4thQ
9週 酸と塩基 アレニウスの定義・ブレンステッドローリーの定義に基づいて酸・塩基を説明できる。
10週 電離度
電離度について説明できる。酸・塩基の強弱についてその意味を理解できる。
11週 水の電離とpH(1) pHと酸性・塩基性の関係について説明できる。pHの計算ができる
12週 水の電離とpH(2)
代表的な指示薬の変色域を説明できる。
13週 中和と塩(1)
中和について説明できる。中和滴定について理解し、量的計算ができる
14週 中和と塩(2)
様々な塩の特徴について理解し説明できる
15週 演習 後期第14週までの内容を理解し、問題を解くことができる
16週 定期試験

評価割合

前期WEB達成度評価前期課題など後期小テスト後期課題など後期中間達成度評価後期定期試験合計
総合評価割合3020551525100
基礎的能力3020551525100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000