ネットワーク演習

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 ネットワーク演習
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(情報科学・工学系情報科学・工学コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 独習TCP/IP(IPv6対応)【「宇野俊夫著」翔泳社】/教材: 「マスタリングTCP/IP」オーム社、西田 竹志著「TCP/IP入門」オーム社、W. Richard Stevens,TCP/IP Illustrated: The Protocols,Addison-Wesley
担当教員 阿部 司

到達目標

1. インターネットにおける通信技術を理解し説明できる。
2. クライアントサーバモデルによる応用プログラムを作成できる。
3. TCPプロトコルを理解し、プロトコルを解析できる。
4. IPv6を理解し、応用プログラムを作成できる。
5. プログラムの動作を理解するために、各種コマンドの使用方法と出力の解析ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. インターネットにおける通信技術を理解し説明できる。インターネットにおける通信技術を理解し説明できる。インターネットにおける基本的な通信技術を理解し説明できる。インターネットにおける通信技術を説明できない。
2. クライアントサーバモデルによる応用プログラムを作成できる。クライアントサーバモデルによる応用プログラムを作成できる。クライアントサーバモデルによる基本的な応用プログラムを作成できる。クライアントサーバモデルによる応用プログラムを作成できない。
3. TCPプロトコルを理解し、プロトコル解析ができる。TCPプロトコルを理解し、プロトコル解析ができる。TCPプロトコルを理解し、基本的なプロトコル解析ができる。TCPプロトコルを理解することが困難で、プロトコルを解析できない。
4. IPv6を理解し、応用プログラムを作成できる。IPv6を理解し、応用プログラムを作成できる。IPv6を理解し、基本的な応用プログラムを作成できる。IPv6を理解することが困難で、応用プログラムを作成でない。
5. プログラムの動作を理解するために、各種コマンドの使用方法と出力の解析ができる。プログラムの動作を理解するために、各種コマンドの使用方法と出力の解析ができる。プログラムの動作を理解するために、各種コマンドの基本的な使用方法と出力の解析ができる。プログラムの動作を理解するために、各種コマンドの使用が困難で出力の解析ができない。

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性
CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
CP3 課題の本質を理解し,正しい倫理観の下で,自分の意見を論理的に表現できる力
CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力
CP5 国際的素養を有し,継続的に自ら学ぶ力

教育方法等

概要:
TCP/IPプロトコルとソケットインタフェースによるプログラム技術学び、設計演習を行う。
この科目は企業で「電話ネットワークにおける電子交換機の設計」を担当していた教員が、その経験を活かし、「インターネットの 最新の設計手法等」について「講義」形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
座学により、コンピュータ間通信として広く普及しているインターネットの基盤となっているTCP/IP プロトコルと、UNIX 環境におけるソケットインタフェースによるプログラム技術を学ぶ。
実習により、応用層プログラムのエコープログラム、簡易WWWサーバ、次世代インターネット技術であるIPv6によるプログラム設計・作成を行う。
評価では授業で出題するプログラムの作成・解析と演習・実習課題の取組み状況を重視している。演習科目であるが、関係する知識の確認試験を適宜実施する。
評価はプログラム作成(取組み状況の評価も含む)45%、プログラム解析20%、演習・実習10%、確認試験20%、レポート5%である。成績によっては、再試験を行うことがある。合格点は60点以上である。
注意点:
4年生の「情報通信」を基礎としているので、学習内容を復習しておくこと。
C言語によるプログラミング能力と説明のための文章力を養っておくこと。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後の自学自習課題として授業で示されるプログラム解析・演習・実習課題を課す。
プログラム解析、演習・実習課題は添削後、目標が達成されていることを確認し、返却する。目標が達成されていない場合には、再提出すること。
プリントを綴じるファイルを準備すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 クライアントサーバモデル クライアントサーバモデルの動作を理解し説明できる。
2週 トランスポート層と応用層プロトコル トランスポート層プロトコルを理解し説明できる。
3週 ソケットインタフェースの基礎 ソケットインタフェースとプログラミングを理解し説明できる。
4週 ソケットアドレス構造体の設定(IPv4アドレスとポート番号) IPv4におけるソケットインタフェースとプログラミングを理解し説明できる。
5週 UDPネットワークプログラム ソケットインタフェースを使ったUDPネットワークプログラムを作成できる。
6週 UNIXプロセスプログラム UNIXプロセスプログラムを作成できる。
7週 TCPの動作原理 TCPの動作原理とプログラミングを理解し説明できる。
8週 TCPエコークライアントプログラム TCPエコークライアントのプログラムを作成できる。
4thQ
9週 TCP反復エコーサーバプログラム TCP反復エコーサーバのプログラムを作成できる。
10週 TCP平行エコーサーバプログラム TCP平行エコーサーバのプログラムを作成できる。
11週 TCP/IPv4プロトコル解析 TCP/IPv4エコープログラムによりTCPのプロトコルを解析し、TCPのコネクションの確立・切断・データ伝送におけるセグメントの意味を説明できる。
12週 IPv6対応ネットワークプログラム IPv6対応のネットワークプログラムが作成できる。
13週 ソケットアドレス構造体の設定(IPv6アドレスとポート番号) IPv6におけるソケットインタフェースとプログラミングを理解し説明できる。
14週 TCP/IPv6プロトコル解析 TCP/IPv6エコープログラムによりTCPのプロトコルを解析し、TCPのコネクションの確立・切断・データ伝送におけるセグメントの意味を説明できる。
15週 IPv6/IPv4デュアルスタックへの対応 IPv4からIPv6への移行に関する課題を理解し説明できる。
16週

評価割合

プログラム作成プログラム解析実習・演習確認試験レポート合計
総合評価割合452010205100
基礎的能力3010510560
専門的能力1510510040