材料工学【特別開講】

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 材料工学【特別開講】
科目番号 0007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(応用化学・生物系機能材料コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:足立吟也・島田昌彦・南努共著「新無機材料科学」化学同人/参考図書:坂田亮著「物性科学」培風館,柳田博明編「セラミックスの化学」丸善,サイエンティフィックアメリカン編,黒田晴雄訳「材料の化学」共立出版,荒川剛・江頭誠・平田好洋・松本泰道・村石治人共著「無機材料化学」三共出版,W.D.Kingery, H.K.Bowen, D.R.Uhlmann, “Introduction to Ceramics” 2nd Edition, Wiley Interscience, 1967.,A.R.West, “Basic Solid State Chemistry”, Wiley Interscience, 1984.
担当教員 古崎 毅

到達目標

1.一成分系及び二成分系の状態図を見て,温度変化に伴う相変化を説明できる。
2.状態図を用いて任意の温度で存在している相の組成を計算できる。
3.セラミックスの組織と主な物性の関係を説明できる。
4.ケイ酸塩の構造を図に描いて説明できる。
5.層状構造においてイオン交換に基づいた材料の合成や結晶の構造を説明できる。
6.代表的な酸化物無機材料及び非酸化物無機材料の製造法,特性及び工学的用途について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
1.一成分系及び二成分系の状態図を見て,温度変化に伴う相変化を説明できる。一成分系及び二成分系の状態図を見て,温度変化に伴う相変化を説明できる。一成分系及び二成分系の状態図を見て,温度変化に伴う相変化の基本的な説明ができる。一成分系及び二成分系の状態図を見て,温度変化に伴う相変化の基本的な説明ができない。
2.状態図を用いて任意の温度で存在している相の組成を計算できる。状態図を用いて任意の温度で存在している相の組成を計算できる。状態図を用いて任意の温度で存在している相の組成の基本的な計算ができる。状態図を用いて任意の温度で存在している相の組成の基本的な計算ができない。
3.セラミックスの組織と主な物性の関係を説明できる。セラミックスの組織と主な物性の関係を説明できる。セラミックスの組織と主な物性の関係の基本的な説明ができる。セラミックスの組織と主な物性の関係の基本的な説明ができない。
4.ケイ酸塩の構造を図に描いて説明できる。ケイ酸塩の構造を図に描いて説明できる。ケイ酸塩の構造を図に描いて基本的な説明ができる。ケイ酸塩の構造を図に描いて基本的な説明ができない。
5.層状構造においてイオン交換に基づいた材料の合成や結晶の構造を説明できる。層状構造においてイオン交換に基づいた材料の合成や結晶の構造を説明できる。層状構造においてイオン交換に基づいた材料の合成や結晶の構造を説明できる。層状構造においてイオン交換に基づいた材料の合成や結晶の構造の基本的な説明ができない。
6.代表的な酸化物無機材料及び非酸化物無機材料の製造法,特性及び工学的用途について説明できる。代表的な酸化物無機材料及び非酸化物無機材料の製造法,特性及び工学的用途について説明できる。代表的な酸化物無機材料及び非酸化物無機材料の製造法,特性及び工学的用途の基本的な説明ができる。代表的な酸化物無機材料及び非酸化物無機材料の製造法,特性及び工学的用途の基本的な説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
無機材料を合成する上で必要な状態図の基礎的な知識及び代表的な無機材料の製造法・特性等を教授する。
授業の進め方・方法:
講義は座学方式で行い,無機材料を合成する上で必要な状態図の基礎的な知識及び代表的な無機材料の製造法・特性等を教授する。また,適宜演習および課題を課す事により理解を深めるようにする。授業で課される課題・予習は自学自習により取り組むこと(90時間の自学自習を必要とする)。
注意点:
授業で課される演習・課題に自学自習により取り組むこと(45時間の字学自習を必要とする)。提出された演習・課題は添削後,目標が達成されていることを確認する。目標が達成されていない場合には再提出を求める。講義時には,ノート,筆記用具。
達成度確時および適宜課す課題等で,授業項目に対する達成目標を達成できているかどうかを評価の観点に基づいた問題や課題を出題して,総合評価する(中間時期の達成度確認40%,学期末時の達成度確認45%,適宜課す課題・発表15%の割合)。提出期限の遅れた課題は減点する。合格点は60点である。学業成績の評価点が40点以上60点未満の学生には,半期分の達成度を再確認する課題を課し,それを85%分の再評価をするものとする。なお,再評価を受けた学生の評価点は60点を越えないものとする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 状態図(1):一成分状態図,てこの原理 一成分系及び二成分系の状態図を見て,温度変化に伴う相変化を説明できる。
2週 状態図(2):共晶の状態図 共晶の状態図を用いて任意の温度で存在している相の組成を計算できる。
3週 状態図(3):全域固溶体と制限固溶体の状態図 全域固溶体および制限固溶体の状態図を用いて任意の温度で存在している相の組成を計算できる。
4週 状態図(4):包晶の状態図,安定溶融化合物と分解溶融化合物の状態図 包晶の状態図を用いて任意の温度で存在している相の組成を計算できる。また,相図を見て単結晶の育成の可能性の有無を説明できる。
5週 ケイ酸塩の構造(1)独立ケイ酸塩,複合ケイ酸塩,環状ケイ酸塩,鎖状ケイ酸塩 種々のケイ酸塩の構造を図に描いて説明できる。
6週 ケイ酸塩の構造(2):層状ケイ酸塩,網状ケイ酸塩 層状構造においてイオン交換に基づいた材料の合成や結晶の構造を説明できる。
7週 代表的な無機材料(1):二酸化ケイ素 二酸化ケイ素の製造法,特性及び工学的用途を説明できる。
8週 代表的な無機材料(2):酸化アルミニウム 酸化アルミニウムの製造法,特性及び工学的用途を説明できる。
2ndQ
9週 代表的な無機材料(3):酸化マグネシウム,酸化カルシウム 酸化マグネシウム・酸化カルシウムの製造法,特性及び工学的用途を説明できる。
10週 代表的な無機材料(4):セメント セメントの製造法,特性及び工学的用途を説明できる。
11週 代表的な無機材料(5):酸化ジルコニウム 酸化ジルコニウムの製造法,特性及び工学的用途を説明できる。
12週 代表的な無機材料(6):チタン酸バリウム チタン酸バリウムの製造法,特性及び工学的用途を説明できる。
13週 代表的な無機材料(7):窒化アルミニウム 窒化アルミニウムの製造法,特性及び工学的用途を説明できる。
14週 代表的な無機材料(8):窒化チタン 窒化チタンの製造法,特性及び工学的用途を説明できる。
15週 代表的な無機材料(9):窒化ケイ素 窒化ケイ素・製造法,特性及び工学的用途を説明できる。
16週

評価割合

中間時期の達成度確認学期末の達成度確認適宜課す課題合計
総合評価割合404515100
基礎的能力1520540
専門的能力25251060
分野横断的能力0000