人工知能概論

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 人工知能概論
科目番号 0041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:なし/参考図書:
担当教員 原田 恵雨

到達目標

近年になって著しく発展している人工知能(AI)について,ニューラルネットワークとその発展形であるディープラーニングについて原理,活用方法,応用例について学ぶ.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1判別問題に関する基礎的な概念について理解し,ニューラルネットワークを用いて解決するプログラムを開発することができる.判別問題に関する基礎的な概念について説明することができるが,プログラムの開発までは難しい.判別問題に関する基礎的な概念について説明することができない.
評価項目2ディープラーニングの代表的な手法について理解し,そのプログラムを開発することができる.ディープラーニングの代表的な手法について説明することはできるが,そのプログラムの開発までは難しい.ディープラーニングの代表的な手法について説明することができない.
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ 人間性
Ⅱ 創造性
Ⅲ 国際性

教育方法等

概要:
本講義では,回帰問題,判別問題を主として取り上げ,それを解決する手法として,古典的な手法である線形の回帰式,判別式から学ぶ.その後,その自然な拡張として階層型ニューラルネットワークについて取り上げ,さらにその発展形として,ディープラーニングについて取り上げる.
授業の進め方・方法:
講義と演習を並行して行い,演習の際にはPythonを用いる.また,ディープラーニングのプログラム開発にはTensorFlow2.0/Kerasを用いることにする.Pythonの基本的なプログラミングが組めることを前提とする.
注意点:
演習の配点が高いので,課題等は必ず提出すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 AIと機械学習の歴史,近年のAI応用事例 AIと機械学習の歴史について理解し,近年のAIの応用事例について1つ以上説明できる.
2週 機械学習の基礎 判別問題と回帰問題の違いについて説明できる
3週 K近傍法 K近傍法を用いた判別問題,回帰問題に関する簡単な演習問題をプログラムで解くことが出来る
4週 線形判別と線形回帰,誤差関数の定義(1) 線形判別に関する簡単な演習問題をプログラムで解くことが出来る.
5週 線形判別と線形回帰,誤差関数の定義(2) 線形回帰に関する簡単な演習問題をプログラムで解くことが出来る.
6週 パーセプトロン 非線形判別,非線形回帰に関する簡単な演習問題をプログラムで解くことが出来る.
7週 階層型ニューラルネットワーク(1) パーセプトロンの簡単な演習問題をプログラムで解くことができる.
8週 階層型ニューラルネットワーク(2) 階層型ニューラルネットワークの簡単な演習問題をプログラムで解くことができる.誤差逆伝播法を説明できる.
2ndQ
9週 階層型ニューラルネットワーク(3) パーセプトロンを階層化することによる利点について,簡単な例題を用いて説明することができる.
10週 交差検証法とブートストラップ法 学習結果の評価方法について説明できる.
11週 学習論 SDG, Momentum, AdaGrad, Adamに関する違いについて説明できる. 
12週 画像工学,画像認識の基礎 畳み込み演算のしくみと画像フィルタの特性について説明できる.
13週 畳み込みニューラルネットワーク(1) 畳み込み層,プーリング層について説明できる.代表的なLeNet, AlexNetの構造と特徴について説明できる
14週 畳み込みニューラルネットワーク(2) 階層構造を深層化することによる問題点とその改善方法について説明できる.代表的なVGG, ResNet, MobleNetの構造と特徴について説明できる.
15週 畳み込みニューラルネットワーク(3) PyTorchを用いて,CNNの画像認識の例題を解くことができる.
16週 定期試験

評価割合

試験演習合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力3010000040
専門的能力3030000060
分野横断的能力0000000