1. 与えられたテーマについて基礎的な情報を収集・整理し、テーマが設定された背景や目的、条件についてよく理解できる。
2. 指導教員や共同作業者とコミュニケーションをとり課題解決に向け積極的に取り組むことができる。
3. 課題解決の成果として、適切なフォントや文章、図版を有効に用いてプレゼンテーションポスターを作成することができる。
4. 提案内容を、パワーポイントやポスターを用いながら口頭でわかりやすくプレゼンテーションすることができる。
概要:
本演習は、与えられたテーマについて情報の収集と整理、分析を行うとともに、課題解決につながる提案をポスターにまとめ、プレゼンテーションする能力を向上させることを目的としている。このため、全国高専デザインコンペティションの課題への取り組みを主軸に授業を進める。なお、チームで作業する場面もあるため、コミュニケーション能力の向上が期待できる。
授業の進め方・方法:
初回から第3週にかけ、テーマに関する情報収集と整理、分析をブレーンストーミングを通じて行い、以後4名以内のグループ編成を行い、3回の発表会を経て成果物を完成させる。演習は主に建築CAD室内にて行うが、必要に応じて建築製図室、建築デザイン室での作業を認める。ただし、模型制作等を行う場合は、各自で材料や道具を用意し持参すること。
成績の評価方法は、中間発表(プレゼンテーション5点、作品の内容:5点)、事前作品発表会(プレゼンテーション:5点、作品の内容5点)、 最終作品発表会(プレゼンテーション:40点、作品の内容40点)てとし、 合否判定は(中間発表+事前作品発表会+最終作品発表会)≧ 60 点とする。合格点に達しなかった場合は課題の再提出と再発表を課し、60点以上で合格とする。関連科目は建築設計演習Ⅲ、建築史、デザインプロポーザル(専攻科1年)など。学習・教育到達度目標の内訳は次の通り。D:50%、E:25%、F:25%。
注意点:
本科目は学修単位となっており、授業以外の時間を使って情報収集や作業を行うことが必須である。特に5月の連休や夏季休業を活かし現地調査を行い、各年に出されるデザコンのテーマに応じた聞き取り調査、文献調査、映像記録を行うよう努めること。チームで作業を行うこともあるため、その場合は、各人がチームに積極的に参加することが必要である。個人に作業が集中し、不公平が生じたと判断された場合は評価に考慮する。全国大会に出品できるような、レベルの高い作品づくりを心がけて欲しい。
なお、本科目は学修単位科目であるため、授業時間相当の自主学習(授業の予習・復習を含む)を行う必要がある。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 課題に関する情報の収集と整理 |
課題の背景や目的、条件を理解し、基礎的な情報を収集・整理することができる。
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2週 |
課題に関する情報の分析 |
収集・整理した情報をグループ作業を通じて分析することができる。
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3週 |
課題に関する情報分析の発表 |
グループ作業を通じて分析した結果をわかりやすく発表し、各グループごとその成果を共有することができる。
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4週 |
課題解決方法の策定1 |
課題解決のためのチームを再編し、共通の問題意識を持ってテーマの再考・分析することができる。
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5週 |
課題解決方法の策定2 |
課題解決のための情報整理と分析を行い、解決方法の検討をすることができる。
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6週 |
課題解決方法の策定3 |
課題解決のための方法について、具体的な企画・構想をたてることができる。
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7週 |
中間発表 |
各グループが発見した問題と解決にむけた企画・構想をパワーポイントなどを用いて発表することができる。
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8週 |
中間試験 |
実施しない。
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2ndQ |
9週 |
プレゼンテーションポスターの作成1 |
中間発表を受け、企画・構想内容をより具体的なものへと展開して行く事ができる。
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10週 |
プレゼンテーションポスターの作成2 |
プレゼンテーションポスターのイメージを組み立てることができる。
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11週 |
プレゼンテーションポスターの作成3 |
プレゼンテーションポスター作成のための役割分担を適切に行い、作業の準備を進めることができる。
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12週 |
プレゼンテーションポスターの作成4 |
各自の役割を認識し、ポスターに必要な下書きを作成することができる。
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13週 |
プレゼンテーションポスターの作成5 |
各自の作業をグループで協力し合いながら進めることができる。
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14週 |
プレゼンテーションポスターの作成6 |
各自で担当した内容を適切な文章・図版等を用いて、プレゼンテーションポスターにまとめることができる。
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15週 |
事前作品発表会 |
パワーポイントやポスターを用いながら口頭でわかりやすく成果をプレゼンテーションすることができる。
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16週 |
最終作品発表会 |
事前作品発表会を受け、作品をブラッシュアップし、よりわかりやすくプレゼンテーションすることができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 設計・製図 | ソフトウェアを用い、各種建築図面を作成できる。 | 4 | 前12,前13 |
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。 | 4 | 前12,前13 |
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。 | 4 | 前2,前3,前4 |
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。 | 4 | 前4,前5 |
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。 | 4 | 前6 |
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。 | 4 | 前7,前15,前16 |
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。 | 4 | 前6 |
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。 | 4 | 前14 |
建築における形態(ものの形)について説明できる。 | 4 | 前14 |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | 前1 |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | 前4,前5,前6 |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | 前5,前6 |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | 前5,前6 |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | 前5,前6 |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | 前5,前6 |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | 前5,前6 |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | 前5,前6 |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | 前9 |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | 前10 |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | 前11 |