計算機方式

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 計算機方式
科目番号 0081 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:使用しない.担当者が作成した資料を配布し使用する.参考書:電子情報学会編「コンピュータアーキテクチャ」コロナ社:曽和将容「コンピュータアーキテクチャ原理」コロナ社参考書:Hisa Ando「プロセッサを支える技術」技術評論社参考書:必要に応じて自学自習用のワークシートを配布する.
担当教員 土江田 織枝

到達目標

コンピュータの構造や記憶装置の分類や構造について理解できる.
命令セットアーキテクチャについて理解できる.
パイプライン処理,並列処理,キャッシュや仮想記憶装置について理解できる.
コンピュータの周辺機器や割り込み処理について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータの構造や歴史,扱うデータについて正しく理解し応用して考察できる.コンピュータの構造や歴史,扱うデータについて理解できる.コンピュータの構造や歴史,扱うデータについて理解できない.
評価項目2記憶装置の分類,構造や歴史について理解し応用して考察できる.記憶装置の分類,構造や歴史について理解できる.記憶装置の分類,構造や歴史について理解できない.
評価項目3命令セットアーキテクチャについて理解し応用して考察できる.命令セットアーキテクチャについて理解できる.命令セットアーキテクチャについて理解できない.
評価項目4各種のアドレッシング方式について理解し応用して考察できる.各種のアドレッシング方式について理解できる.各種のアドレッシング方式について理解できない.
評価項目5並行処理について理解し応用して考察できる.並行処理について理解できる.並行処理について理解できない.
評価項目6パイプライン処理について理解し応用して考察できる.パイプライン処理について理解できる.パイプライン処理について理解できない.
評価項目7キャッシュの構造や動作について理解し応用して考察できる.キャッシュの構造や動作について理解できる.キャッシュの構造や動作について理解できない.
設問項目8仮想記憶装置の構造や動作について理解し応用して考察できる.仮想記憶装置の構造や動作について理解できる.仮想記憶装置の構造や動作について理解できない.
設定項目9周辺機器の構造と特徴と,割り込み処理について理解し応用して考察できる.周辺機器の構造と特徴と,割り込み処理について理解できる.周辺機器の構造と特徴と割り込み処理について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータで扱うデータの表現や扱いについて理解する.
コンピュータでのメモリ階層,高速の処理を実現するためのパイプライン処理や並列処理について理解する.
コンピュータでの各種処理を行うための命令セットアーキテクチャの仕組みなどについて理解する.
記憶装置の構成を理解し,キャッシュ,仮想記憶の構成や動作について理解する.

本校教育目標C:100%,JABEE教育目標d-1

実務経験の概略と科目との関連性:民間企業において通信機器の開発を行なった.コンピュータの構成や内部の仕組みについて科目との関連性がある.
授業の進め方・方法:
授業ノートに代わる資料は配布する.
プレゼンスライドと板書を使った講義形式でおこなう.

成績評価方法:
定期試験2回の成績で行う.
中間試験(50%)・期末試験(50%)
合否判定:
最終評価(または再試験の素点)≧60%を合格とする.

関連科目:論理回路,オペレーティングシステム
注意点:
授業の内容は今まで学んできたことの復習となる内容もあるので,再確認をしながら正しく理解すること.

本科目は学修単位科目であるため,授業時間相当の自主学習(授業の予習・復習を含む)を行う必要がある.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 コンピュータの歴史・トレードオフ ・コンピュータの歴史を説明できる.
・トレードオフを説明できる.
2週 コンピュータの構成 コンピュータの構成を説明できる.
3週 コンピュータで扱うデータ ・コンピュータで扱うデータについて説明できる.
・浮動小数点表現について説明できる.
・情報の誤差について説明できる.
4週 計算の仕組み コンピュータで行う計算について説明できる.
5週 命令セットアーキテクチャ1 命令の構成について説明できる.
6週 命令セットアーキテクチャ2 CISCやRISCの特徴について説明できる.
7週 記憶装置1 ・記憶装置のしくみや歴史について説明できる.
・記憶装置の分類と階層性について説明できる.
8週 前期中間試験 前期中間試験の実施する.
2ndQ
9週 記憶装置2 半導体の構成や特徴について説明できる.
10週 記憶装置3 半導体メモリの種類や特徴について説明できる.
11週 主記憶装置とアドレッシング ・主記憶装置の特徴について説明できる.
・各種アドレッシングについて説明できる.
12週 キャッシュ キャッシュの動作について説明できる.
13週 並列処理・パイプライン処理 ・並列処理について説明できる.
・パイプラインの構成と動作について説明できる.
14週 仮想記憶装置 仮想記憶装置の構成と動作について説明できる.
15週 割り込み処理・周辺機器
まとめ
・割り込み処理について説明できる.
・周辺機器について説明できる.
16週 前期期末試験を実施 前期期末試験を実施する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4前2,前4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4前3
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4前3
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4前3
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4前1
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4前6,前7,前9,前11,前12,前13
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4前4,前5,前10,前13,前14
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。4前15
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。4前1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
専門的能力10000000100