機械設計法I

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械設計法I
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学分野 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 機械設計1,機械設計2(実教出版・中川恵二他8名共著),副教材:機械設計1・2演習ノート[紫],基礎から学ぶ機械設計 基本式の理解と活用[青] (ともに実教出版編集部) ,資料:配布プリント
担当教員 渡邊 聖司

到達目標

1. 機械に働く力と仕事を説明できる.
2. 材料の強さを説明できる.
3. さまざまな機械要素や機械の基本設計(性能や強度)を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械に働く力と仕事を迅速かつ正確に計算できる.機械に働く力と仕事を正確に計算できる.機械に働く力と仕事を求めることができない.
評価項目2材料の強度を迅速かつ正確に計算で求めることができる.材料の強度を正確に計算で求めることができる.材料の強度を求めることができない.
評価項目3さまざまな機械要素や機械の基本設計(性能や強度)を迅速かつ正確に計算で求めることができる.さまざまな機械要素や機械の基本設計(性能や強度)を正確に計算で求めることができる.さまざまな機械要素や機械の基本設計(性能や強度)を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目の目標は,第1,第2学年の「数学」「物理」と,第2学年の「工業力学」「機械設計製図Ⅰ」で学修した知識を基礎とし,機械要素の強度計算などについて能力を養成するとともに,学生間の協働や能動的な学習を通して,コミュニケーション能力を養成することである.また,この科目は力学系科目を総合して用いるため,並行開講されている「機械材料Ⅰ」「材料力学Ⅰ」「機械設計製図Ⅱ」の学修内容も必要となる.

本校教育目標 C:50 % D:50 %
授業の進め方・方法:
①小・中学校の「算数」「数学」「理科」,第1,第2学年の「数学」「物理」や第2学年の「工業力学」「機械設計製図Ⅰ」で学修した基礎的知識が必要です.
②演習レポートの出題が時折あります.
③演習レポート作成のためのレポート用紙(A4)や授業演習のための電卓,定規,分度器,コンパスなどを忘れずに必ず持参してください.

成績評価方法
 ①合否判定:授業演習,演習レポート,定期試験,それぞれの平均点を下式の割合とし,算出した評点が60点を超えていること.
  成績評価式 授業演習(10%)+演習レポート(30%)+定期試験(60%)
 ②最終評価:合格 合否判定+受講態度(最大+10点) , 不合格 合否判定
 ③再試験:前期末再試験,後期末再試験をそれぞれ複数回,学年末再試験は前期分,後期分をそれぞれ複数回実施する.なお,再試験の詳細は,実施前にも説明する.
      前期末再試験の受験条件:補習の受講と未提出の授業演習,演習レポートの提出
      後期末再試験の受験条件:補習の受講と未提出の授業演習,演習レポートの提出,
      ただし,年間総合評価にて「合格(60点以上)」となった場合は,実施しない.     
      学年末再試験の受験条件:補習の受講と未提出の授業演習,演習レポートの提出,

      前期末再試験,後期末再試験は60点以上で合格とする.
      学年末再試験で前期分のみ,後期分のみを受験する場合も60点以上で合格とする.
      学年末再試験で前期分と後期分の両方を受験する場合は,2つの平均点が60点以上で
     「合格」とする.

①出席確認は,入室時に「出欠確認シート」にてセルフチェックします.授業資料は,「出欠確認シート」の横にありますので,各自で取ってください.
②授業(90分)は,解説や説明を20~25分,学生間の協働や能動的な学習による授業演習を60分,振り返り5分(ミニッツペーパーへの記入)で実施します.
③授業演習の目標は,『時間内にクラス全員が演習を終了すること』です.そのため,学生間の協働や能動的な学習をするうえでのコミュニケーション能力が重要となります.
④プリントや教科書の節末問題を演習レポートとして課すことがあります.
⑤演習レポートは,再提出となる場合もあります.なお,演習レポートは,返却しませんので必要に応じてコピーを取るなどしてください.
⑥オフィスアワーの時間を利用した積極的な復習や自学自習を歓迎します.また,必要な者には別途の補習を実施します.(副教材の青の演習ノートを使用します.)
また,Teams個別チャットでの質問も可能です.

前関連科目 工業力学   後関連科目 機械設計法Ⅱ
注意点:
参考書
①機械設計法 第3版(森北出版,塚田忠夫他3名共著),
②絵ときでわかる機械設計 第2版(オーム社,池田 茂他1名共著),
③実務に役立つ 機械公式活用ブック(オーム社・安達勝之他4名共著)など

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンスと機械に働く力と仕事① 講義の進め方を確認できる.
円運動(周速度,角速度,回転速度の関係),等速円運動などを理解し,計算問題を解くことができる.
2週 機械に働く力と仕事②
遠心力と向心力,運動量,力積,衝撃力などを理解し,計算問題を解くことができる.
3週 機械に働く力と仕事③ ,運動量保存の法則,仕事とてこ・輪軸・滑車・斜面などを理解し,計算問題を解くことができる.
4週 機械に働く力と仕事④ エネルギーと動力,摩擦と機械の効率などを理解し,計算問題を解くことができる.
5週 材料の強さ① 材料の破壊を理解し,計算問題を解くことができる.
6週 材料の強さ② 材料の破壊を理解し,計算問題を解くことができる.
7週 材料の強さ③ 材料の強さを理解し,計算問題を解くことができる.
8週 中間試験 前期中間試験を実施する.
2ndQ
9週 材料の強さ④ 材料の曲げを理解し,計算問題を解くことができる.
10週 材料の強さ⑤ 材料の曲げを理解し,計算問題を解くことができる.
11週 材料の強さ⑥
材料の曲げを理解し,計算問題を解くことができる.
12週 材料の強さ⑦ 材料のねじりを理解し,計算問題を解くことができる.
13週 材料の強さ⑧
材料のねじりを理解し,計算問題を解くことができる.
14週 材料の強さ⑨
材料のねじりを理解し,計算問題を解くことができる.
15週 材料の強さ⑩

材料の座屈などを理解し,計算問題を解くことができる.
16週 期末試験
前期末試験を実施する.
後期
3rdQ
1週 ねじ① ねじの種類と用途が理解でき,計算問題を解くことができる.
2週 ねじ② ねじに働く力が理解でき,計算問題を解くことができる.
3週 ねじ③ ボルトとナットが理解でき,計算問題を解くことができる.
4週 軸とその部品① 

軸の種類が理解でき,計算問題を解く ことができる.
5週 軸とその部品② 軸の強度設計が理解でき,計算問題を解く ことができる.
6週 軸とその部品③
軸の強度設計が理解でき,計算問題を解く ことができる.
7週 軸とその部品④

キーとピン,軸継手が理解でき,計算問題を解くことができる.
8週 中間試験
後期中間試験を実施する.
4thQ
9週 軸とその部品⑤
軸受が理解でき,計算問題を解くことができる.
10週 軸とその部品⑥

密封装置と潤滑が理解でき,計算問題を解くことができる.
11週 歯車① 歯車の基本的な設計が理解でき,計算問題を解くこと ができる.
12週 歯車② 平歯車の強度面からの設計が理解でき,計算問題を 解くことができる.
13週 歯車③
平歯車の強度面からの設計が理解でき,計算問題を 解くことができる.
14週 歯車④
平歯車の強度面からの設計が理解でき,計算問題を 解くことができる.
15週 歯車⑤
平歯車の強度面からの設計が理解でき,計算問題を 解くことができる.
中心固定の歯車列に関する計算問題を 解くことができる.
16週 期末試験 後期末試験を実施する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。4前7
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4前7
標準規格を機械設計に適用できる。4前7
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4後1
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4後2
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4後3
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4後4
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4後5,後6
キーの強度を計算できる。4後7
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4後7
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4後9
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4後9
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4後11
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4後11
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4後11
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4後12,後13,後14,後15
歯車列の速度伝達比を計算できる。4後15
力学仕事の意味を理解し、計算できる。4前1,前2
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4前3
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4前4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4前4
動力の意味を理解し、計算できる。4前4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4前4
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4前3
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4前5
応力とひずみを説明できる。4前5,前6
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4前6
許容応力と安全率を説明できる。4前7
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4前7
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4前9
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4前14
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4前14
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4前12,前13
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4前10
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4前10
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4前10,前11
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4前11
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4前11
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600010040110
基礎的能力0000000
専門的能力600010040110
分野横断的能力0000000