機械設計法ⅠA

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械設計法ⅠA
科目番号 0057 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学分野 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械設計1(実教出版・中川恵二他8名共著),副教材:機械設計1・2演習ノート,資料:配布プリント
担当教員 渡邊 聖司

到達目標

1. 機械に働く力と仕事を説明できる.
2. 材料の強さを説明できる.
3. さまざまな機械要素や機械の基本設計(性能や強度)を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械に働く力と仕事を迅速かつ正確に計算できる.機械に働く力と仕事を正確に計算できる.機械に働く力と仕事を求めることができない.
評価項目2材料の強度を迅速かつ正確に計算で求めることができる.材料の強度を正確に計算で求めることができる.材料の強度を求めることができない.
評価項目3さまざまな機械要素や機械の基本設計(性能や強度)を迅速かつ正確に計算で求めることができる.さまざまな機械要素や機械の基本設計(性能や強度)を正確に計算で求めることができる.さまざまな機械要素や機械の基本設計(性能や強度)を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目の目標は,第1,第2学年の「数学」「物理」と,第2学年の「工業力学」「機械設計製図Ⅰ」で学修した知識を基礎とし,機械要素の強度計算などについて能力を養成するとともに,学生間の協働や能動的な学習を通して,コミュニケーション能力を養成することである.また,この科目は力学系科目を総合して用いるため,並行開講されている「機械材料Ⅰ」「材料力学Ⅰ」「機械設計製図Ⅱ」の学修内容も必要となる.

本校教育目標 C:50 % D:50 %
授業の進め方・方法:
①小・中学校の「算数」「数学」「理科」,第1,第2学年の「数学」「物理」や第2学年の「工業力学」「機械設計製図Ⅰ」で学修した基礎的知識が必要です.
②演習レポートの出題が時折あります.
③演習レポート作成のためのレポート用紙(A4)や授業演習のための電卓,定規,分度器,コンパスなどを忘れずに必ず持参してください.

成績評価方法
①合否判定:授業演習,演習レポート,定期試験,それぞれの平均点を下式の割合とし,算出した評点が60点を超えていること.
 成績評価式 授業演習(10%)+演習レポート(30%)+定期試験(60%)
②最終評価:合格 合否判定+受講態度(最大+10点) , 不合格 合否判定
③再試験:前期末再試験を複数回,学年末再試験は複数回実施する.なお,再試験の詳細は,実施前にも説明する.
 前期末再試験の受験条件:補習の受講と未提出の授業演習,演習レポートの提出
 学年末再試験の受験条件:補習の受講と未提出の授業演習,演習レポートの提出,

 前期末再試験,学年末再試験は,60点以上で合格とする.

①出席確認は,入室時に「出欠確認シート」にてセルフチェックします.授業資料は,「出欠確認シート」の横にありますので,各自で取ってください.
②授業(90分)は,解説や説明を40~45分,学生間の協働や能動的な学習による授業演習を35~40分,振り返り5分(ミニッツペーパーへの記入)で実施します.
③授業演習の目標は,『時間内にクラス全員が演習を終了すること』です.そのため,学生間の協働や能動的な学習をするうえでのコミュニケーション能力が重要となります.
④プリントや教科書の節末問題を演習レポートとして課すことがあります.
⑤演習レポートは,返却しませんので必要に応じてコピーを取るなどしてください.
⑥オフィスアワーの時間を利用した積極的な復習や自学自習を歓迎します.また,必要な者には別途の補習を実施します.(副教材の青の演習ノートを使用します.)
また,Teams個別チャットでの質問も可能です.

前関連科目 工業力学Ⅰ,工業力学Ⅱ   後関連科目 機械設計法ⅠB,機械設計法Ⅱ
注意点:
参考書
①機械設計法 第3版(森北出版,塚田忠夫他3名共著),
②絵ときでわかる機械設計 第2版(オーム社,池田 茂他1名共著),
③実務に役立つ 機械公式活用ブック(オーム社・安達勝之他4名共著)など

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,材料の強さ① 講義の進め方を確認できる.
材料に加わる荷重を理解することができる.
2週 材料の強さ②
引張・圧縮荷重,応力とひずみ,応力ーひずみ線図,縦弾性係数を理解し,計算問題を解くことができる.
3週 材料の強さ③ せん断荷重,せん断応力,せん断ひずみと横弾性係数,熱応力,線膨張係数を理解し,計算問題を解くことができる.
4週 材料の強さ④ 材料の破壊,応力集中,疲労,クリープ,低温脆化を理解し,計算問題を解くことができる.
5週 材料の強さ⑤ 材料の機械的性質,許容応力と安全率を理解し,計算問題を解くことができる.
6週 材料の強さ⑥ はりの曲げと荷重,せん断力と曲げモーメントを理解し,計算問題を解くことができる.
7週 材料の強さ⑦ せん断力図と曲げモーメント図を理解し,計算問題を解くことができる.
8週 中間試験 前期中間試験を実施する.
2ndQ
9週 材料の強さ⑧ 曲げ応力と断面係数,断面二次モーメントを理解し,計算問題を解くことができる.
10週 材料の強さ⑨ 断面の形状と寸法,たわみ,危険断面を理解し,計算問題を解くことができる.
11週 材料の強さ⑩
軸のねじり,ねじり応力と極断面係数,断面二次極モーメント,ねじり剛性を理解し,計算問題を解くことができる.
12週 材料の強さ⑪ 座屈を理解し,計算問題を解くことができる.
13週 安全・環境と設計
安全・安心,倫理観,環境配慮と設計の関連性を理解することができる.
14週 ねじ➀
ねじの種類と用途,ねじに働く力と強さが理解でき,計算問題を解くことができる.
15週 ねじ②
ねじの強さとボルトの大きさ,ねじのはめ合い長さ,ねじの緩み止めが理解でき,計算問題を解くことができる.
16週 期末試験
前期末試験を実施する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。4前5
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4前4,前5,前12
標準規格を機械設計に適用できる。4前5
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4前14
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4前14,前15
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4前15
力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4前1
応力とひずみを説明できる。4前2,前3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4前2
許容応力と安全率を説明できる。4前5
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4前3
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4前2
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4前11
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4前11
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4前11
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4前6
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4前6
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4前7
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4前7
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4前9
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4前10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600010040110
基礎的能力0000000
専門的能力600010040110
分野横断的能力0000000