科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 CAE
科目番号 0093 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学分野 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:講義形式分は自作テキスト,参考書:①オープンCAEで学ぶ構造解析入門,②実践/有限要素シミュレーション,問題集は有限要素解析(問題と解答)
担当教員 高橋 剛

到達目標

評価項目1:適切なモデリングと境界条件,解析結果評価が出来るようになる。
評価項目2:有限要素法の基礎的な考え方を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1適切なモデリングと境界条件,解析結果評価が出来る.適切なモデリングと境界条件,解析結果評価を例を用いて指示すればできる.適切なモデリングと境界条件,解析結果評価を指示してもできない
評価項目2有限要素法の基礎的な考え方を説明できる有限要素法の基礎的な考え方をテキストと解説書を見れば説明できる有限要素法の基礎的な考え方をテキストを見ながら説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる
JABEE d-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在のほとんどの機械系製造業は,CAD,CAM,CAEを通常業務として行っており,いわば必須テーマになっている。本科目は,高い企業ニーズを背景に,本格的にCAEに取り組むための準備的知識の修得と演習によって一通りのことができるスキルを身に付けることを目標とする。この科目の担当教員は,かつて一社目の企業で大型商船の船殻設計を担当し,二社目の企業で大型商用車の製品開発につながるCAE全般を担当していた経験を持つ。この経験を活かし,製品の構造解析や流体解析などを通じて性能や品質を向上させ,開発期間を短縮を可能にしたノウハウなどを講義並びに実践形式で行うものである。
授業の進め方・方法:
第1~10週:HR教室にて自作テキストを使って講義形式で進める。第12~15週:プログラム演習室ににて統合型CAD(Solid Works)を使って実践形式で進める。
・CAEの目的は,数値解析結果を出力することではなく,得られた結果を使って性能の良し悪しを評価することにある。したがって,当然,本校科目のCAD,材料力学,振動工学,機械材料,工作法(溶接)など関係する工学的専門知識が必要になる。授業時間外自習の内容は,自作テキストのスライド番号に○を付していないところも自学自習すること。適宜,理解度を確認できる小レポートを課す。
成績評価方法:①合否判定;前期中間と期末の筆記試験の素点合計が120点を超えていること,②最終評価;合格者に対し合否判定に用いた素点平均を80%,演習課題の評価を20%としたときの合計値とする。③再試の合否判定;筆記試験の再試素点が60点を超えていること。再試は,期末試験1回と学年末試験1回。再試評価方法は,本試験のそれと同じ。但し,演習課題の評価はそのまま維持できる。
参考文献:①「理論と実務がつながる 実践有限要素法シミュレーション ~汎用コードで正しい結果を得るための実践的知識実践」泉聡志、酒井信介著、森北出版、2010年,②「<解析塾秘伝>CAEを使いこなすために必要な基礎工学!」 岡田 浩 , 日刊工業新聞社,2017年,③「強度検討のミスをなくす CAEのための材料力学」遠田 治正,日刊工業新聞社,2015年
注意点:
・CAEの目的は,数値解析結果を出力することではなく,得られた結果を使って性能の良し悪しを評価することにある.したがって,当然,CAD,材料力学,振動工学,機械材料,工作法(溶接)など関係する工学的専門知識が必要になる.また,本科目は建設・生産システム工学専攻科目「構造解析Ⅱ」の受講要件である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・ガイダンス; シラバスの説明
・CAEを活かした製品開発-1
CAEの定義と社会的必要性が分かる.
2週 ・CAEを活かした製品開発-2
・CAEの適用分野
・ディジタル開発におけるCAEの位置付けがわかる
・開発プロセスとCAEの関連性がわかる
3週 ・有限要素法による解析手順-1
・初歩的な有限要素法理論が分かる
・解析手順の概要が分かる
4週 ・有限要素法による解析手順-2
・モデル化についてがわかる
・入力と出力それぞれの検討方法が分かる
5週 ・有限要素法のモデル化テクニック-1 効率的な要素分割・解析領域・ズーミング が分かる.
6週 <中間試験>  
7週 ・有限要素法のモデル化テクニック-2 応力や変形に要素分割やアスペクト,回避したいメッシングがわかる.
8週 ・有限要素法のモデル化テクニック-3 接触対称性・剛体移動の防止が分かる.
2ndQ
9週 ・有限要素法のモデル化テクニック-4 剛体移動の防止,誤差,メッシング自動最適化が分かる.
10週 ・有限要素法計算結果の評価法ーその1 構造解析と有限要素法の関係が分かる
11週 ・有限要素法計算結果の評価法ーその2 破損形態・強度理論・安全率が分かる.
12週 ・有限要素法計算結果の評価法ーその3 解析結果の評価法が分かる.
13週 CAE演習-1;応力解析,振動解析 ・応力解析および振動解析の解析方法を理解し,境界条件の影響が分かる.
14週 CAE演習-3;座屈解析,熱伝導・熱応力解析 座屈解析,熱伝導・熱応力解析の解析方法を理解し,解析結果の評価法が分かる.
15週 CAE演習-4;構造軽量化問題 複数の設計要件を満足する軽量化構造の要点が分かる
16週 <前期期末試験>

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合802000100110
基礎的能力0000000
専門的能力801000100100
分野横断的能力010000010