到達目標
流体工学Ⅰで学んだ知識をベースとして,境界層の概念および流体抵抗の原因,翼に楊力が生じる理由について理解できる. また,渦運動や渦が強くかかわる流体現象を説明できる.さらに流体の相似則および次元解析について理解し説明できる.教科書・演習問題の65%以上の問題を解くことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 境界層の重要性,流体抵抗および揚力の発生機構について理解・説明でき,それぞれ応用的な計算問題を解くことができる. | 境界層,流体抵抗および揚力について理解でき,それぞれ基本的な計算問題を解くことができる. | 境界層,流体抵抗および揚力について理解できず,簡単な計算問題を解くことができない. |
評価項目2 | 渦の作用および種類について理解・説明でき,自由渦および強制渦,さらにはそれらを組み合わせた応用的な計算問題を解くことができる. | 渦の作用および種類について理解でき,自由渦および強制渦の基本的な計算問題を解くことができる. | 渦の作用および種類について理解できず,評価に必要な計算をおこなうことができない. |
評価項目3 | 重要な無次元数および次元解析について理解・説明でき,それらを用いた応用的な計算問題を解くことができる. | 重要な無次元数および次元解析について理解でき,それらを用いた基本的な計算問題を解くことができる. | 無次元数および次元解析について理解できず,簡単な計算問題を解くことができない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 D
説明
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JABEE d-1
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教育方法等
概要:
流体工学は,機械系力学の基礎科目であり、現在、産業界のあらゆる範囲で活用される応用範囲の 広い学問である.流体工学Ⅰの継続授業として,流体工学で重要となる基礎事項とし,各種流体現象とその背景にある物理的法則の理解,さらにそれらの応用問題を解くことができる能力を養う.
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿った自作のプリント配布し,プロジェクターを利用して行う.資料には空欄があり,プロジェクター見ながらそして話し聞きながら適宜必要なことを書き込んでいく.ほぼ毎回授業に沿った演習を別途配布する問題用紙で行う.演習の際には必要に応じ,グループを作りアクティブラーニング的に行うこともある.
合否判定:下記のよる評価点が60点以上であること。
最終評価:前期中間試験と前期末試験の平均点×0.8+ 授業毎の提出課題(合計14回)の評価平均点×0.2
再試験:前期で学習する全範囲が対象となる.前期末再試験および学年末再試験を行う.なお、前期末再試験、学年末再試験ともに、授業毎の提出課題が全て提出されていることを条件とする。
合否は受験しなければならない試験すべてが60点以上であること.
注意点:
4年生の流体工学Ⅰの内容を十分理解していることが望ましい.授業では頻繁に演習問題を解くので関数電卓は必ず用意しておくこと.授業で出される演習問題については予習復習を行い,理解を高めること。
本科目は学修単位科目であるため、授業時間相当の自主学習(授業の予習・復習を含む)を行う必要がある
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
境界層-1(境界層の概念とダランベールのパラドックスおよび流体力の関係) |
境界層の概念と工学上の重要性および,ダランベールのパラドックスと流体力の関係を説明できる.
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2週 |
境界層-2(平板境界層上の境界層暑さ) |
99%境界層暑さ,排除暑さ,運動量暑さの違いと必要性を理解でき,速度分布からそれぞれの厚さを計算で求めることができる.
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3週 |
境界層-3(境界層による摩擦応力) |
摩擦応力の発生について説明でき,層流と乱流に分けて計算で求めることができる.
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4週 |
境界層-4(境界層の剥離とその制御方法) |
境界層の剥離のメカニズムと剥離がもたらす現象について説明できる.また,剥離を防止する技術について説明できる.
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5週 |
物体周りの流れ-1(抗力と揚力) |
流体から物体が受ける抗力と揚力について説明でき,揚力・抗力係数を使い,揚力や抗力を計算で求めることができる.
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6週 |
物体周りの流れ-2(円柱周りの流れとカルマン渦) |
円柱周りの流れをレイノルズ数を変数に説明できる.また,カルマン渦の工学上の重要性について説明できる.
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7週 |
総合演習-1 |
学習した範囲の演習問題を解くことjができる.
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8週 |
前期中間試験を実施する |
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2ndQ |
9週 |
物体周りの流れ-3(球に作用する流体力) |
球の周りの流れと流体力についてレイノルズ数の変化から説明できる.
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10週 |
物体周りの流れ-4(翼に発生する揚力とマグナス効果および変化球) |
翼に生じる揚力について,循環の概念を使いクッタ・ジューコフスキーの原理から説明できる.マグナス効果から変化球の仕組みについて説明できる
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11週 |
渦流れ-1(渦の効果,循環と渦度) |
渦の作用とその効果について説明でき,渦を表す物理量である,循環と渦度について説明できる.
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12週 |
渦流れ-2(自然渦,強制渦,組合せ渦) |
自然渦,強制渦,組合せ渦の違いや速度分布,圧力分布の違いについて説明できる.渦の速度変化を計算で求めることができる.
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13週 |
流れの相似則 |
レイノルス数,マッハ数,フルード数の物理的な意味と相似則の関係について説明でき,それらを計算で求めることができる.
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14週 |
次元解析 |
次元解析の利用方法と基礎的な計算方法が説明できる.簡単な次元解析計算をおこなうことができる.
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15週 |
総合演習-2 |
学習した範囲の演習問題を解くことができる.
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16週 |
前期末試験を実施する |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5 |
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。 | 4 | 前5,前6,前9 |
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。 | 4 | 前10 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |