熱エネルギー工学

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 熱エネルギー工学
科目番号 0107 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学分野 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 テキスト:井田民男他「環境と社会-人類が自然と共生していくために-」コロナ社、参考書・問題集①:斉藤武他「工業熱力学通論」日刊工業新聞社、参考書・問題集②:平田哲夫他「例題でわかる工業熱力学」森北出版、参考書・問題集③:宮部英也他「基礎力学演習工業熱力学」実教出版、参考書・問題集④:小川敏行「熱力学きほんの「き」」森北出版、参考書・問題集⑤:五十嵐一男「基礎原子力工学」国立高専機構
担当教員 川村 淳浩

到達目標

環境の問題点、社会の問題点、そして環境と社会の問題点の理解ができる。
エネルギーや技術開発の問題と環境倫理について理解ができる。
持続可能な社会に向けた取組みが理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1環境の問題点、社会の問題点、そして環境と社会の問題点の理解ができ、解決策の提案ができる。環境の問題点、社会の問題点、そして環境と社会の問題点の理解ができる。環境の問題点、社会の問題点、そして環境と社会の問題点の理解ができない。
評価項目2エネルギーや技術開発の問題と環境倫理について理解ができ、解決策の提案ができる。エネルギーや技術開発の問題と環境倫理について理解ができる。エネルギーや技術開発の問題と環境倫理について理解ができない。
評価項目3持続可能な社会に向けた取組みが理解でき、解決策の提案ができる。持続可能な社会に向けた取組みが理解できる。持続可能な社会に向けた取組みが理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
熱エネルギーは我々人類に飛躍的な発展をもたらしたが、現在では自然との共生が大きな懸念事項となっている。本科目は、民間企業と国立研究機関で熱利用システムや熱動力機器の開発・設計を担当していた教員が、その経験を活かし、熱力学の総括と、ボイラやエンジン等の燃焼計算を講義形式で授業展開し、実践的な応用力を習得させるものである。
授業の進め方・方法:
下記条件に基づき、成績評価をおこなう。
①合否判定(②最終評価):授業毎の提出課題(合計15通)が全て受理され、かつこれらの評価点の平均が60点以上であること。ただし、未受理課題が1通でもある場合は、欠点とする。
③再試験:未受理課題がある場合は、受理後の評価点の平均が60点以上で合格。最終評価は60点とする。
④関連科目:熱力学Ⅰ(4学年)、熱力学Ⅱ(4学年)、法学(4学年)、応用物理Ⅱ(4学年)、伝熱工学(5学年)、技術者倫理(5学年)、環境学(5学年)、内燃機関工学概論(専攻科2学年)
注意点:
環境と社会について、能動的かつ継続的に課題を発見して解決する実力を鍛えるため、小ゼミ形式でディスカッションする授業展開です。
①熱力学Ⅰ、Ⅱの基本事項を復習しておくこと。自ら考える姿勢を持つこと。②関数電卓を必要とする。③予習と復習を欠かさずおこなうこと。④本科目は学修単位科目であるため、授業時間相当の自主学習(授業の予習・復習を含む)を行う必要がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 環境と社会の目指すところ 最近の社会の変化が環境にどのように影響を与えているのかをサイエンスとしての幅広い視野から学び、持続可能な社会形成に向けた取組みの在り方や問題意識を知ったうえで、それらの解決策を考えることができる。
2週 環境と社会の問題点 人口動態の問題とエネルギー・環境問題の同時解決を図るため、二酸化炭素リサイクルシステム社会、さらには技術の公共性について考えることができる。
3週 地球システム サイエンスにおける環境と社会を理解するための地球システムについて、持続可能なエネルギーの視点から考えることができる。
4週 自然に影響を及ぼしている環境問題と社会 製造物を安全に使用・作業できるように保護する環境を整える「保全」という考え方を理解することができる。
5週 生体に影響を及ぼしている環境問題と社会 生体に影響を及ぼしている化学物質および生物濃縮に関する環境と社会について考えることができる。
6週 地球環境保全に向けた環境と社会 環境制約・経済制約への対応によって、持続的・発展的な経済社会活動を続けることが可能であることを理解することができる。
7週 エネルギー資源を取り巻く環境と社会 持続可能な社会を支えるエネルギー備蓄について、地上および地下備蓄、および海上備蓄の現状を学び、エネルギー備蓄の重要性を考えることができる。
8週 技術開発を取り巻く環境と社会
(中間試験:実施しない)
科学の歴史からその進化を学び、これから向かうべく課題とは何かを考えることができる。
4thQ
9週 環境倫理と技術開発 環境哲学の理念を考え、社会における責任と未来のあるべき姿を考えることができる。
10週 共生の生態学 自然と生命の仕組みが凝縮しているとも捉えることができる共生について、理解することができる。
11週 環境保全に向けた社会の在り方 持続可能なエネルギーについて考えることができる。
12週 廃棄物の資源化による持続可能な社会形成 廃棄物を資源化することは、循環型社会を実現するために必要な技術開発であることを理解することができる。
13週 水素エネルギーによる持続可能な社会形成 水素エネルギーの基礎を学ぶとともに、水素社会のキーテクノロジーである燃料電池について学ぶことで、その在り方について考えることができる。
14週 命をつなぐ農業による持続可能な社会形成 食を科学し、その解決策について考えることができる。
15週 持続可能な社会を支えるバイオエネルギー 再生可能エネルギーであるバイオエネルギーの社会実装について考えることができる。
16週 期末試験:実施しない

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
専門的能力00001000100
0000000