到達目標
行列式の変形を行いその値などを求められる。
行列による変換、行列の変形ができ、関係する行列や数値が求められる。
固有値、固有ベクトルを求め、対角化とその応用ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 行列式の変形や展開が出来、値が求められる。連立方程式を解く、逆行列を求める、などに応用できる。 | 行列式の変形や展開が出来、値が求められる。連立方程式を解く、逆行列を求める、などに使える。 | 行列式の変形や展開が出来ない。 |
評価項目2 | 逆行列、行列のべき、行列の階数が求められる。一次変換ができ、変換による像と核の次元が求められる。 | 逆行列、行列のべき、行列の階数が求められる。一次変換ができる。 | 逆行列、行列のべき、行列の階数が求められない。一次変換ができない。 |
評価項目3 | 固有値、固有ベクトルを求められる。行列の対角化ができ、2次形式の標準化や行列のべきの応用問題に適用できる。 | 固有値、固有ベクトルを求められる。行列の対角化ができ、2次形式の標準化や行列のべきに応用ができる。 | 固有値、固有ベクトルを求められない。対角化とその応用ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 C
説明
閉じる
JABEE c
説明
閉じる
教育方法等
概要:
大学編入(高専専攻科進学を含む)を目指す学生、あるいは、さらに数学を深く学びたいという学生を
対象に、線形代数(ベクトル、行列、行列式)の分野について、実際の編入問題をもとに詳しい解説を
する。
授業の進め方・方法:
第2学年の「数学B」で学んだ知識を前提に、先へ進む。毎時間演習をするので、時間内でできない問
題は各自やること。試験の間違いを訂正したやり直しレポートを提出すること。
定期試験の平均点で評価する(100%)。試験成績が60点以上の場合、授業態度などを10%までの範
囲で加減する。科目の性格上、再試験は行わない。
数学の専門的な理論を背景にした、かなり高度な内容も含まれるので、単に計算ができるだけでなく、
その意味についても理解できるように努め、さらにあとで復習することが大切である。
関連科目:2年数学、各種専門科目
注意点:
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
・置換と行列式の定義 |
・行列式の定義を書ける。置換に対応する項が分かる。
|
2週 |
・行列式の性質(1) |
・行列式の性質を用いて行列式を変形できる。
|
3週 |
・行列式の性質(2) |
・行列式の展開ができる。変形と展開を用いて行列式の値を求められる。
|
4週 |
・行列式の因数分解 |
・行列式の変形と展開を用いて行列式の因数分解が出来る。
|
5週 |
・連立方程式の解法:クラメルの公式 |
・連立方程式をクラメルの公式で解ける。自明でない解があるか判定できる。
|
6週 |
・連立方程式の解法:掃き出し法 |
・連立方程式を掃き出し法で解ける。解が一意でないときの連立方程式を解ける。
|
7週 |
・行列の基本的操作 |
・可換な行列が求められる。任意の行列を対称行列と交代行列の和に分解できる。
|
8週 |
前期中間試験:実施する |
|
2ndQ |
9週 |
・余因子と逆行列の公式 |
・正則を判定し、余因子を用いた公式で逆行列を求めることができる.
|
10週 |
・逆行列:掃き出し法 |
・掃き出し法で逆行列を求めることができる.
|
11週 |
・行列のべき(1) |
・正方行列のべきを、数学的帰納法で求めることができる。
|
12週 |
・行列のべき(2) |
・正方行列のべきを、ハミルトン・ケーリーの定理を利用して求めることができる。
|
13週 |
・ベクトルの一次独立、一次従属 |
・ベクトルが互いに一次独立か否か判定ができる。一次従属の時に一次結合で表せる。
|
14週 |
・行列のランク(1) |
・行列のランクが求められる。
|
15週 |
・行列のランク(2) |
・連立方程式の係数行列と拡大係数行列のランクを求め、解を調べられる。
|
16週 |
前期期末試験:実施する |
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
・1次変換(1) |
・簡単な一次変換の行列を求められる。
|
2週 |
・1次変換(2) |
・直交変換の表現行列を理解し、直交変換が出来る。
|
3週 |
・1次変換(3) |
・逆行列の存在と逆変換の意味を理解し、逆変換で図形の変換ができる。
|
4週 |
・固有値と固有ベクトル(1) |
・固有値と固有ベクトルの意味を理解し、2次の行列でそれらを求めることができる。
|
5週 |
・固有値と固有ベクトル(2) |
・3次以上の行列で固有値と固有ベクトルを求めることができる。
|
6週 |
・固有値と固有ベクトル(3) |
・固有値が重解となる場合の固有ベクトルが求められる。
|
7週 |
・対称行列の対角化 |
・直交行列を用いて対称行列を対角化できる。
|
8週 |
後期中間試験:実施する |
|
4thQ |
9週 |
・行列の対角化(1) |
・対称行列及び非対称行列の対角化ができる。
|
10週 |
・行列の対角化(2) |
・重解の場合の対角化ができる。対角化出来ない場合の判定ができる。
|
11週 |
・対角化の応用:行列のべき |
・対角化を用いて行列のべきを求められる。
|
12週 |
・2次形式の標準化(1) |
・対称行列の対角化を応用して2次形式の標準化ができる。
|
13週 |
・2次形式の標準化(2) |
・対角化を用いて2次形式を標準化し、それを用いた応用ができる。
|
14週 |
・ベクトル空間と部分空間 |
・部分空間の判定ができる。
|
15週 |
・ベクトル空間と次元定理 |
・写像fについてIm(f)とKer(f)の次元を求めることができる。
|
16週 |
後期期末試験:実施する |
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | ±10 | 100 |