到達目標
(1)運動量と力学的エネルギーを理解し、現実世界の問題を解くことができる
(2)等速円運動・単振動が数学的に同等に取り扱えることを理解し、問題を解くことができる
(3)万有引力の基本的な性質を理解し、簡単な現象を計算・説明することができる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
運動量と力学的エネルギーの理解 | 運動量保存則と力学的エネルギー保存則を理解し、物体の運動状態を計算で求めることができる | 物体の運動状態によってその力学的エネルギーの形態が異なることを理解し、基本的な問題を解くことができる | 運動量と力学的エネルギーが区別できず、それぞれを計算できない |
評価項目2
等速円運動と単振動の理解 | 等速円運動と単振動が数学的に同等に取り扱えることを理解し、物体の運動を計算で求めることができる | 等速円運動と単振動が数学的に同等に取り扱えることを定性的に理解し、説明することができる | 等速円運動と単振動を区別できず、それぞれを計算できない |
評価項目3
万有引力の基本的な性質の理解 | 万有引力の基本的な性質を理解し、減少を計算・説明することができる | 2つの物体間に働く万有引力の計算ができ、ごく基本的な性質が説明できる | 2つの物体間に働く万有引力の計算ができない |
学科の到達目標項目との関係
ディプロマポリシー DP2
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地域志向 〇
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教育方法等
概要:
【開講学期】夏学期週4時間
波動や振動、熱など、「伝わる(伝搬する)」性質をもつ、複雑な物理現象を理解するための数学的な準備と定量的な解釈ができることを目標とする。この講義では、これまで学んだ物体の運動を、運動量や力学的エネルギーの概念を用いて理解することを目指すほか、力学の最重要課題の一つであり、エネルギー伝搬の基礎となる円運動と単振動について学ぶ。また、物体の運動に関わる力学的エネルギーの一つとして熱エネルギーの基本についても取り扱う。
授業の進め方・方法:
力学的エネルギーを用いた物体の運動や2次元的な運動である単振動と円運動、万有引力の働いている状況における運動を演習問題を豊富に取り入れて理解することを試みる。到達度試験70%、課題・小テスト等30%として評価を行い、総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。
注意点:
「力学Ⅱ」は、春学期の「エネルギー物理学Ⅰ」と冬学期の「エネルギー物理学Ⅱ」を橋渡しする重要な科目である。内容が連続しているので、「エネルギー物理Ⅰ」の内容の理解が不十分であれば、知識を確固たるものとしておくこと。「エネルギー物理学Ⅰ」よりもさらに内容が抽象的になるため、演習量が学習内容の理解度に大きく寄与する。講義中の演習量だけでは不十分であるため、復習と同時に自ら問題を解く姿勢が重要である。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
平面運動の速度・加速度 |
平面運動の速度・加速度を理解できる
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2週 |
放物運動 |
水平投射、斜方投射を理解できる
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3週 |
運動量と力積 |
運動量と力積を理解できる
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4週 |
運動量保存 |
運動量保存の法則を理解できる
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5週 |
運動の相対性と慣性力 |
運動の相対性と慣性力を理解できる
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6週 |
等速円運動 |
等速円運動を理解できる
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7週 |
単振動 |
単振動を理解できる
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8週 |
演習(等速円運動と単振動) |
等速円運動と単振動の問題を解くことができる
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2ndQ |
9週 |
ケプラーの法則 |
ケプラーの法則を理解できる
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10週 |
万有引力 |
万有引力の法則を理解できる
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11週 |
万有引力による位置エネルギー |
万有引力の働く状況での物体の運動を力学的エネルギーに基づいて計算できる
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12週 |
熱と温度 |
熱と温度の正しい関係を理解できる
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13週 |
熱と仕事 |
熱力学の第一法則を理解できる
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14週 |
気体の法則 |
気体の圧力、およびその状態変化について正しい理解ができる
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15週 |
到達度試験(答案返却とまとめ) |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 2 | |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 2 | |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 2 | |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 2 | |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 2 | |
波動 | 自然光と偏光の違いについて説明できる。 | 2 | |
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。 | 2 | |
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。 | 2 | |
評価割合
| 到達度試験 | 小テスト・課題等 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |