応用物理ⅠA(4035)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用物理ⅠA(4035)
科目番号 3Z26 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科環境都市・建築デザインコース 対象学年 3
開設期 春学期(1st-Q),夏学期(2nd-Q) 週時間数 1st-Q:2 2nd-Q:2
教科書/教材 新・基礎 力学 (ライブラリ新・基礎物理学)/永田 一清/サイエンス社
担当教員 長谷川 耕平

到達目標

(1) 微分積分を用いて、速度、加速度、運動方程式を扱えること
(2) 様々な運動をエネルギーのレベルでも捉えること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
運動方程式2次元以上の運動について,ベクトルを含む微分形の微分積分の数学的な意味を理解して物理学上の変位・運動方程式を立てることができ,次元ごとの運動の様子を定量的,定性的に理解できる1次元の運動について,ベクトルを含む微分形の運動方程式を立てることができ,その運動の様子を定量的,定性的に理解できるあらかじめ準備された運動方程式を,手続き的な解法でしか解くことができない
エネルギーの保存2次元以上の運動について,運動方程式をエネルギー積分し、保存力のみが作用している場合のエネルギー保存則を導出できる1次元以上の運動について,運動方程式をエネルギー積分し、保存力のみが作用している場合のエネルギー保存則を導出できるあらかじめ準備された運動方程式に対して、エネルギー積分を正確にできない

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 ◎ 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 〇 説明 閉じる
地域志向 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
「応用物理IA、IB」は、2年生までの物理学の知識を確かなものとし、さらに発展させるとともに自然現象を数学的に表現し計算できることが学習の目標である。これまで一次元と二次元で取り扱ってきた物理学を、三次元に拡大する。特に本科目ではニュートン力学を微分積分により扱う。
授業の進め方・方法:
位置・速度・加速度を微分積分で表現して運動方程式を微分方程式として捉える。さらにエネルギー、振動、回転運動について学習する。演習問題を配り授業中に演習も行う。
注意点:
2年生までの物理学の知識が確かなものであることが前提条件である。また、三角関数をはじめとした基礎数学、微分積分学、線形代数学の知識を道具として活用するため、これらの数学的手法が使いこなせることも必要である。演習問題は積極的に取り組み、復習に努めること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 I 運動の法則
運動の3法則
運動の3法則を理解する。
2週 直線上の運動 直線上の運動を微分積分を用いて表す。
3週 平面上の運動 平面上の運動を微分積分を用いて表す。
4週 運動方程式 運動方程式を微分方程式と捉えて解く。
5週 運動方程式 運動方程式を微分方程式と捉えて解く。
6週 運動量と力積 運動量と力積の関係を理解する。
7週 II エネルギー
運動エネルギーと仕事
運動エネルギーと仕事の関係を理解する。
8週 到達度試験
(答案返却とまとめ)
2ndQ
9週 力学的エネルギー保存則 力学的エネルギー保存則を理解する。
10週 力学的エネルギー保存則 力学的エネルギー保存則を理解する。
11週 仕事率 仕事率を理解する。
12週 III 単振動 単振動を微分積分を用いて理解する。
13週 IV 回転運動
力のモーメントと角運動量
力のモーメントと角運動量を理解する。
14週 円運動、天体の運動 円運動、天体の運動を微分積分を用いて理解する。
15週 剛体の回転運動 剛体の固定軸まわりの回転運動を理解する。
16週 到達度試験
(答案返却とまとめ)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前1
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前1
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前1
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前2
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前2
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3前2
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前4
物体に作用する力を図示することができる。3前3
力の合成と分解をすることができる。3前3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前5
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前3
慣性の法則について説明できる。3前3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前3
運動方程式を用いた計算ができる。3前3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前3
運動の法則について説明できる。3前3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前5
最大摩擦力に関する計算ができる。3前5
動摩擦力に関する計算ができる。3前5
仕事と仕事率に関する計算ができる。3前6
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3前6
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前6
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前7
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前7
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3前12
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3前12
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前12
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前5
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前5
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前5
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前12
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前12
力のモーメントを求めることができる。3前9
角運動量を求めることができる。3前10
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3前10
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3前15
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3前13
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3前13
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3前14
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3前14
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3前14
気体の内部エネルギーについて説明できる。3前13
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前15
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前14
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3前15
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3前15

評価割合

到達度試験小テスト・レポート等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000