用語を理解し説明できること.次元と単位を理解すること.静水中に置かれた物体に作用する水圧を計算できること.流水が物体に及ぼす力を計算できること.流量の連続式を理解すること.ベルヌーイの定理を理解し利用できること.
概要:
人類の歴史は河や海と深く関わっている.水は生命を維持するために無くてはならないものであり,生活用水,農業用水,工業用水などに利用し,生活を豊かなものにしている.しかし,時として洪水,津波,土石流などのように生命,財産を奪うこともある.水理学は河川改修,海岸堤防,上下水道,ダム,各種水利施設などの設計に用いられる.この授業では水の運動に関する基本的概念と原理につて説明し,その基本的性質を学ぶ.水とはどのような物理的性質のものか理解すること,流体の基礎式を導き,いろいろな条件で考察できることが目標となる.
授業の進め方・方法:
水理学の入門編である.水理学の基本的な考え方および理論について解説する.授業計画の各項目の内容について説明し,演習問題,課題により理解を深める.
注意点:
週当たり2回、週4時間の授業である。数学的な記述が多いので,基礎数学や微分積分学を理解しておく必要がある.計算問題が多いので関数電卓は必携である.演習では各自の理解度を自覚できる。建設技術者にとっては基礎的科目となる.補充試験は原則実施しない。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
水理学の役割,単位と次元、水の密度・単位重量・圧縮性・表面張力 |
水理学の必要性を説明でき、単位、次元、水の基本的な性質について理解できる
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2週 |
粘性・流体の分類・エネルギの伝達 |
粘性、流体の分類・エネルギの伝達について理解し、説明できる
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3週 |
静水圧、圧力の伝達 水圧の測定 |
静水圧をマノメータ等を用いて測定できることを理解し計算できる。
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4週 |
重心,図心,断面2次モーメント |
図形、物体の図心、重心、断面2次モーメントを計算できる
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5週 |
水面に平行・垂直な面に作用する静水圧
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平面に作用する静水圧の強さや方向を理解し計算できる
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6週 |
傾いた平面に作用する静水圧 曲面に作用する静水圧 |
傾いた平面や曲面に作用する静水圧の強さや方向を理解し計算できる
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7週 |
浮力、浮心、喫水 |
アルキメデスの原理を理解し、浮力、浮心、喫水を計算できる
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8週 |
到達度試験 |
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2ndQ |
9週 |
浮体の安定 相対静止の問題 |
浮体の安定・不安定を計算できる
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10週 |
完全流体の流れ 連続方程式 ベルヌーイの定理 |
連続体を理解し、質量保存則を適用し完全流体に対する連続式とベルヌーイの式を理解できる
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11週 |
ベルヌーイの定理の適用例 演習問題 |
ベルヌーイの定理を適用して各種公式を誘導できる。
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12週 |
オイラーの運動方程式の誘導 |
運動方程式を理解できる
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13週 |
オイラーの連続の方程式の誘導 水平2次元流の例 |
連続方程式を理解し、水平2次元流の問題を解くことができる
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14週 |
運動量方程式の誘導 運動量方程式の例題・演習 |
運動量方程式を理解し管路に及ぼす力を計算できる
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15週 |
オリフィス・せき・ゲート
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オリフィス・せき・ゲートを通過する流速・流量を計算できる
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16週 |
到達度試験 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 3 | |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 2 | |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | |
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | |
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。 | 3 | |
重心に関する計算ができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 水理 | 水理学で用いる単位系を説明できる。 | 3 | |
静水圧の表現、強さ、作用する方向について、説明できる。 | 3 | |
平面と曲面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。 | 3 | |
浮力と浮体の安定を計算できる。 | 3 | |
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。 | 3 | |
連続の式を説明できる。 | 3 | |
ベルヌーイの定理を説明でき、これを応用(ベンチュリーメータなど)した 計算ができる。 | 3 | |
運動量保存則を説明でき、これを応用した計算ができる。 | 3 | |
層流と乱流について、説明できる。 | 3 | |
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を説明できる。 | 3 | |