到達目標
1. 導関数の差分近似を理解し、導出できること。
2. 熱伝導方程式の数値解法の種類を理解し、演習を実践できること。
3. 限られた紙面で研究概要形式として体裁の整ったレポートを作成できること。
4. アセットマネジメントの役割を理解し、説明できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 未到達レベルの目安(不可) |
導関数の差分近似 | 任意階導関数に対する任意精度の差分近似を導出できる。 | 1階・2階導関数に対する2次精度までの差分近似を理解し、導出できる。 | 標準的な到達レベルにまで至らない。 |
微分方程式の数値解法 | 授業の演習よりも高度な微分方程式の数値解法を習得するための必要な項目を理解している。 | 熱伝導方程式の数値解法の種類を理解し、演習を実践できる。 | 標準的な到達レベルにまで至らない。 |
レポート作成 | 標準的な到達レベルに加え、論理的に筋の通ったレポートを作成できる。 | 限られた紙面で研究概要形式として体裁の整ったレポートを作成できる。 | 標準的な到達レベルにまで至らない。 |
アセットマネジメント | 標準的な到達レベルに加え、いくつかの導入事例を説明できる。 | アセットマネジメントの役割を理解し、説明できる。 | 標準的な到達レベルにまで至らない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
【開講学期】春学期週2時間(1~8週)
建設工学分野に関係する数物現象や環境・防災、資産の維持更新、社会問題の数理モデル化手法の一部を紹介する。熱伝導方程式の数値解法を通して、将来AI,ICTなどの分野にもスムースに対応できる情報処理能力を身につける。さらに、課題を卒業研究論文の研究概要と同等の形式のレポートとしてまとめることによって、将来必要になる科学技術論文の書き方の作法を身につける。
授業の進め方・方法:
1週から6週は、熱伝導方程式の数値解法について扱い、主にパソコン室での演習を中心とした授業を展開する。
7・8週は、社会基盤におけるアセットマネジメントについて扱い、特に青森県におけるアセットマネジメントの導入事例について学習する。
本科目は学習単位科目であるため、30時間以上の自主学習が必要であり、相当のレポートを課す。
自主学習の成果はレポートの提出によって評価する。
注意点:
Excel・Wordの操作方法、微分方程式の解法を復習しておくこと。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
微分方程式の数値解法、熱伝導方程式の導出 |
微分方程式の数値解法、熱伝導方程式の導出を理解する。
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2週 |
微分と差分、離散化、差分近似の導出 |
導関数の差分近似を導出できる。
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3週 |
1階常微分方程式の初期値問題の数値解法(陽的解法、陰的解法) |
陽的解法と陰的解法の違いを理解する。
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4週 |
非定常熱伝導方程式の差分法(陽的解法) |
非定常熱伝導方程式の差分法を理解し、Excelによって実践できる。
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5週 |
定常熱伝導方程式の差分法、連立1次方程式の解法(直接法、反復法) |
定常熱伝導方程式の差分法を通して、連立1次方程式の解法を理解し、Excelによって実践できる。
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6週 |
科学技術論文の書き方 |
科学技術論文の書き方として必要な様々な作法があることを理解し、それに応じたレポートを作成できる。
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7週 |
社会基盤におけるアセットマネジメント |
社会基盤におけるアセットマネジメントの役割を理解する。
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8週 |
青森県におけるアセットマネジメントの導入事例 |
青森県におけるアセットマネジメントの導入事例を理解し、説明できる。
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2ndQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 前7,前13 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 前13 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | 前13 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | 前2,前13 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | 前2,前13 |
情報リテラシー | 情報リテラシー | 同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。 | 3 | |
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。 | 3 | 前2 |
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。 | 3 | 前2 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 水理 | 河川の管理と整備について、説明できる。 | 3 | 前16 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | 前13 |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | 前12 |
評価割合
| レポート | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 20 |
専門的能力 | 60 | 60 |
分野横断的能力 | 20 | 20 |