建築構造(4408)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 建築構造(4408)
科目番号 0280 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 産業システム工学科環境都市・建築デザインコース 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 浅野清昭「図説やさしい構造設計」学芸出版社
担当教員 馬渡 龍,今野 大輔

到達目標

本科目の履修を通じて以下の目標に到達することが重要である。
1.建築構造の成り立ちを説明でき、建築構造(RC造、S造、SRC造など)の特性が理解できている。
2.骨組構造物に作用する荷重の種類について説明でき、各種構造の設計荷重・外力を計算方法を理解している。
3.構造計算の設計ルートについて理解し説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1建築構造の成り立ちを説明でき、建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の特性が良く理解できている。建築構造の成り立ちを説明でき、建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の特性が良く理解できている。建築構造の成り立ちを説明できなく、建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の特性が理解できない。
評価項目2骨組構造物に作用する荷重の種類について説明でき、各種構造の設計荷重・外力を計算方法を良く理解している。骨組構造物に作用する荷重の種類について説明でき、各種構造の設計荷重・外力を計算方法を理解している。骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できなく、各種構造の設計荷重・外力を計算方法を理解していない。
評価項目3構造計算の設計ルートについて良く理解し説明できる。構造計算の設計ルートについて理解し説明できる。構造計算の設計ルートについて良く理解も説明もできない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 DP3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
人間の生活や活動を支えるために建築物は作用する荷重・外力に対して安全性を持つ必要がある。本授業は、代表的な構法である鋼構造(鉄骨構造)、鉄筋コンクリート(RC)構造を中心に、それらの基本的な概念と構造設計及び構造計算法について学ぶ。また、建築構造物を支える地盤の基礎知識や基礎構造にくわえ、免振・制振構造や耐震診断・耐震補強そして空間構造(大スパン構造)といった最新技術について理解を深めることを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業は最初に建築構造設計の考え方や計算法について解説した後、前半は鋼構造、後半は鉄筋コンクリート構造について取り上げる。終盤では建築基礎の基本構造や最新の構造技術についても触れる。
注意点:
専門・実務性の高い授業であることから、授業における教員の説明や指示をよく聞くよう心がけてほしい。またあらかじめテキストを熟読し受講することがのぞましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 建築構造設計の考え方と構造種別 建築構造の成り立ちと構造種別を説明できる。
2週 建築構造設計の計算法 建築構造設計の計算法を説明できる。
3週 鋼構造1 鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。
4週 鋼構造2 鋼構造物の部材のと設計について説明できる。
5週 鋼構造3 鋼構造の特徴・構造形式について説明できる。
6週 鋼構造4 鋼構造の継手・仕口・柱脚について説明できる。
7週 鉄筋コンクリート構造1 鉄筋コンクリート造の特徴・構造形式について説明できる。
8週 鉄筋コンクリート構造2 構造計算の設計ルート、建物の外力と変形能力に基づく構造設計法について説明できる。
2ndQ
9週 鉄筋コンクリート構造3 鉄筋コンクリート造の梁の構造設計法について説明できる。
10週 鉄筋コンクリート構造4 鉄筋コンクリート造の柱の構造設計法について説明できる。
11週 土と地盤の基礎知識と基礎構造 基礎形式の分類と基礎系識別の指示力算定邦を説明できる。
12週 免振・制振構造・耐震診断・耐震補強 免振・制振構造・耐震診断・耐震補強について説明できる。
13週 空間構造(大スパン構造) 大スパンを可能とする空間構造について説明できる。
14週 建築構造の新技術 建築構造の新しい技術について説明できる。
15週 到達テスト 1~14週のテスト
16週 答案返却とまとめ 1~14週のまとめ
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造建築構造の成り立ちを説明できる。3前1
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。3前1
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。3前1
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。3前1
ラーメンやその種類について説明できる。3前2
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。3前2
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念について説明できる。3前2
仕事やエネルギーの概念を用いて、構造物(例えば梁、ラーメン、トラスなど)の支点反力、応力(図)、変形(たわみ、たわみ角)を計算できる。3前2
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。3前2
静定基本系(例えば、仮想仕事法など)を用い、不静定構造物の応力と、支点反力を求めることができる。3前2
いずれかの方法(変位法(たわみ角法)、固定モーメント法など)により、不静定構造物の支点反力、応力(図)を計算できる。3前2
鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。3前2,前3,前4
S造の特徴・構造形式について説明できる。3前3
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。3前4
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。3前4
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。3前4
曲げ材の設計の計算ができる。3前4
継手の設計・計算ができる。3
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。3
溶接接合の種類と設計法について説明できる。3
仕口の設計方法について説明ができる。3
柱脚の種類と設計方法について説明ができる。3
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。3前4,前6,前7
構造計算の設計ルートについて説明できる。3前2,前8
建物の外力と変形能力に基づく構造設計法について説明できる。3前8
断面内の応力の分布について説明できる。3前9
許容曲げモーメントを計算できる。3前9
主筋の算定ができる。3前9
釣合い鉄筋比について説明ができる。3前9
中立軸の算定ができる。3前9
許容せん断力を計算できる。3前9
せん断補強筋の算定ができる。3前9
終局曲げモーメントについて説明できる。3前9
終局剪断力について説明できる。3前8,前9
断面内の応力の分布について説明できる。3前10
許容曲げモーメントを計算できる。3前10
MNインターラクションカーブについて説明できる。3前10
主筋の算定ができる。3前10
釣合い鉄筋比について説明ができる。3前10
中立軸の算定ができる。3前10
許容せん断力を計算できる。3前10
せん断補強筋の算定ができる。3前10
終局曲げモーメントについて説明できる。3前10
終局剪断力について説明できる。3前10
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。3前11
基礎形式別の支持力算定方を説明できる。3前11
マグニチュードの概念と震度階について説明できる。3前12
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。3前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力400000040
専門的能力600000060
分野横断的能力0000000