機械設計・要素学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 機械設計・要素学
科目番号 0022 科目区分 専門 / 選択
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(機械・知能系) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 機械設計(著者:豊橋技術科学大学・高等専門学校教育連携プロジェクト) 発行所:実教出版 
実例で学ぶ機械設計製図(著者:豊橋技術科学大学・高等専門学校教育連携プロジェクト) 発行所:実教出版
※ 2冊セットで使いますので、前期・後期いずれも持参してください。
担当教員 井上 翔

到達目標

①各種の機械要素の特徴・仕様・設計法(選定法)を理解できる
②要求仕様を満たす設計計算ができる
③3D-CADを用いて機械設計ができる

【教育目標】C
【学習・教育到達目標】C-3

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
各種機械要素の設計法を理解できる自分の力で機械の標準的な設計が出来る他人の助言を得ながら機械の標準的な設計が出来る機械の標準的な設計が出来ない
要求仕様を満たす設計計算ができる機械の仕様や機械設計の要件を考慮した部品の設計計算が一人で完遂出来る機械の仕様や機械設計の要件を考慮した部品の設計計算が,指導者の助言を受けながら遂行出来る機械の仕様や機械設計の要件を考慮した部品の設計計算が遂行できない
3D-CADを用いて機械設計ができる機械の仕様や機械設計の要件を考慮した部品の3D CAD設計および組立が一人で完遂出来る機械の仕様や機械設計の要件を考慮した部品の3D CAD設計および組立が,指導者の助言を受けながら遂行出来る機械の仕様や機械設計の要件を考慮した部品の3D CAD設計および組立が遂行できない

学科の到達目標項目との関係

 教育目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期:様々な機械を構成する各種機械要素の設計法を習得する。各要素について,JIS規格に準じた形式,機能,および強度計算方法を理解する。
後期:機械設計に関して実習中心に行う。「ミニジャッキ」「歯車減速機・増速機による動力伝達」をテーマに,設計計算書の作成(強度計算等)を行って各部の寸法を決定し,
   それをもとにSolidWorksを用いてモデリングおよび各種部品の応力解析を行って評価する。
授業の進め方・方法:
前期:オリジナル資料と教科書を用いて解説を行う。また、章毎に課す自学自習課題に取り組む。
後期:教科書の該当部分を参考に各部品の諸元を決めるための設計計算を表計算ソフト(Excel)で行う。
   また、3D-CADを用いてモデリング・CAEによるシミュレーションを行う。
注意点:
【授業の進め方、課題提出について】
前期:「授業内容」に対応する教科書の内容を事前に読んでおくこと。自学・自習課題や実習課題は期限までに提出のこと。
後期:提出物の提出期限を守ること。また、以下のソフトウェアの扱い方については事前にマスターしておくこと。
・表計算ソフトとしてMicrosoft Excelを使用する。「セルへの数値や関数の入力」「セルの参照(相対参照、絶対参照)」に慣れておくことを強く推奨する。
・3D-CADとしてSolidWorksを使用する。また、CAE解析を実施するので、前期CAEの授業内容を適宜、復習しておくこと。

前期は毎時間授業資料を配布する。
また、前期・後期共に授業資料は全てMoodle上に掲載するので、必要な場合はMoodleを参照すること。

【評価方法・評価基準】
前期、後期の合計が60点以上で単位修得とする。
ただし、前期、後期それぞれにおいて、以下のとおり単位認定条件があるため、注意すること。

<重要:単位認定条件>
前期:中間試験および期末試験の結果(各20%、計40%),課題(10%)で評価する。
なお、前期末試験時点で30%(前期分の6割)未満の場合は、前期分の再試験を行う。
再試験が不合格の場合は、後期の成績に関わらず低点とする。

後期:設計計算書(30%)、解析報告書(20%)で評価する。
なお、未提出物が1つでも有る場合は、前期末の成績に関わらず低点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械設計の基礎 機械設計の手順を理解できる
2週 材料の強度と剛性(1) 力の加わり方と強度設計を理解できる
3週 材料の強度と剛性(2) 疲労強度を理解できる
4週 機械の精度 公差・はめあいなどを理解できる
5週 ねじ(1) ねじの原理とその用途が理解できる
6週 ねじ(2) ねじの強度計算ができる
7週 中間試験
8週 軸および軸継手 軸の強度計算と継手の選定ができる
2ndQ
9週 すべり軸受 すべり軸受の設計ができる
10週 転がり軸受 転がり軸受の選定と寿命計算ができる
11週 インボリュート歯車の原理と歯形 インボリュート曲線と歯車の諸元が理解できる
12週 歯車の強度 曲げと歯面の強さを計算できる
13週 遊星歯車装置 遊星歯車装置の原理が理解できる、速度線図法による速比の計算ができる
14週 応用例の実習 身近な機械設計物に、授業で学んだことがどのように使われているか理解できる
15週 軸・軸受・歯車の演習解説、まとめ
16週
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス
2週 ミニジャッキの仕様・設計計算1 ミニジャッキの仕様・設計計算を行うことができる
3週 ミニジャッキの仕様・設計計算2 ミニジャッキの仕様・設計計算を行うことができる
4週 3Dモデリング 設計したミニジャッキの3Dモデリングを実施できる
5週 CAE解析 ミニジャッキの主要部分のCAEによる強度評価計算を行うことができる
6週 CAE解析 ミニジャッキの主要部分のCAEによる強度評価計算を行うことができる
7週 レポート作成 これまでの設計計算を仕様書にまとめることができる
8週 歯車減速機の仕様・設計計算1
歯車減速機の仕様・設計計算を行うことができる
4thQ
9週 歯車減速機の仕様・設計計算2 歯車減速機の仕様・設計計算を行うことができる
10週 歯車減速機の仕様・設計計算3 歯車減速機の仕様・設計計算を行うことができる
11週 3Dモデリング 設計した歯車減速機の3Dモデリングを実施できる
12週 CAE解析
歯車減速機の主要部分のCAEによる強度評価計算を行うことができる
13週 CAE解析 歯車減速機の主要部分のCAEによる強度評価計算を行うことができる
14週 レポート作成 CAE解析結果を踏まえ、形状寸法の再設計を行い、最終モデリングに反映する
15週 全体のまとめ 設計計算・形状設計(モデリング)・CAEによる評価を俯瞰し、流れを把握できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。4前1
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4前2,前3
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4前5,前6
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4前5,前6
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4前5,前6
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4前8
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4前8
キーの強度を計算できる。4前8
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4前8
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4前9
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4前10

評価割合

試験(前期)設計計算書報告書合計
総合評価割合503020100
基礎的能力0000
専門的能力500050
分野横断的能力0302050