国語Ⅰ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 国語Ⅰ
科目番号 0008 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書「現代の国語」(大修館書店)、「言語文化」(大修館書店)
教材「現代の国語 課題ノート」(大修館書店)、「言語文化 課題ノート」(大修館書店)、「適切な文を書くための 文構造確認ノート」(数研出版)、「国語常識 ベーシック」(数研出版)
担当教員 武田 拓

到達目標

現代文では、一言一句の意味や文章の展開などを正確に読み取りながら、随筆および詩歌では筆者や作者の独自なものの見方・感じ方について、評論文では論じられている問題について、小説では作中人物の心情や思想について、自分なりの捉え方や考え方を持てるようになる。
古文・漢文では、基礎的な知識を習得するとともに、音読や朗読等によって古文・漢文の独特なリズムに慣れ親しむことができるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
文学的文章(小説・詩歌)に関する事項 詩歌・小説の文意や作者の表現しようとするところを理解し、それについての自分なりの感想を持つことができる。文意を理解し、文芸作品に対する興味を持つことができる。文意の理解が十分でなく、文芸作品に対する興味を持つことができない。
説明的文章(評論・随筆)に関する事項評論文や随筆を読み、文意を正しく理解した上で、論理の展開や考え方の独自性を味わい、それについての自分なりの意見をまとめることができる。論旨を把握し、文意を正確に理解することができる。文意を理解できず、論旨を把握することができない。
古典(古文・漢文)に関する事項古文・漢文の基礎的な知識を理解し独特のリズムを体感した上で、古典に親しみ、古典の意義を理解することができる。古典についての基礎的な知識を習得し、古典に親しむ素地を作ることができる。古典を学ぶための基礎的な知識が習得できず、古典に対する興味を持つことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3 国際的に通用する基礎的なコミュニケーション能力

教育方法等

概要:
中学校での国語学習を踏まえながら、文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについての考えを深め広げることができるような、より高度な「読む・聞く・話す・書く」国語力を総合的に学ぶ。
授業の進め方・方法:
基本的には教科書を用い、前期は現代文、後期は中間試験までは古文、それ以降は漢文の授業を行う。教材の課題学習ノートのほかに授業担当者作成のプリントも用いながら、文章を正確に読み取り論点を明らかにし、グループ学習などによって理解を深めていきたい。教員が学生に一方的に説明するのではなく、教員と学生がやり取りをしながら文章を読み進めていきたい。
【事前学習】教科書やプリントを一読し、意味や読みがわからない語句を調べ、問題を考えてくる。
【事後学習】「課題ノート」に取り組む。
注意点:
【事前学習】【事後学習】合わせて、毎回平均30分の時間をとれば、授業時に余裕がうまれ、理解が深まるであろう。
評価は、定期試験の成績80%、小テスト・提出物その他80%とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習目標や方法・評価などについて理解できるようになる。
2週 随想「世界を見わたす窓」 文章全体の構成を理解し、大意を掴み、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
3週 随想「文字の神秘」 段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
4週 小説「羅生門」 ストーリの展開に即して、小説全体の構成を理解することができるようになる。
5週 小説「羅生門」
具体的な表現に即しながら、登場人物の心理の移り変わりを読み取ることができるようになる。
6週 小説「羅生門」 小説の表現効果に注意しながら、作品の主題をまとめ、自分の意見や感想をまとめることができるようになる。
7週 詩歌 表現に注意しながら音読し、鑑賞できるようになる。
8週 前期中間試験 答案作成の留意点を理解できるようになる。
学習事項を振り返り、身についていない部分について復習できる。
2ndQ
9週 古文の基礎1
文字と仮名遣い、読み方について
歴史的仮名遣いで書かれた文章を音読できるようになる。
10週 『宇治拾遺物語』から「田舎の児、桜の散るを見て泣くこと」 平易な古文を音読し、現代語訳を参照しながら、歴史的背景に基づいて内容を理解できるようになる。具体的な表現に即しながら、登場人物の心理の移り変わりを読み取ることができるようになる。
11週 『今昔物語集』から「阿蘇の史、盗人にあひてのがるること」 平易な古文を音読し、現代語訳を参照しながら、歴史的背景に基づいて内容を理解できるようになる。具体的な表現に即しながら、登場人物の心理を読み取ることができるようになる。
12週 古文の基礎2
用言の活用と修辞法
用言の活用や修辞法について理解できるようになる。
13週 『徒然草』から「神無月のころ」 平易な古文を音読し、現代語訳を参照しながら、歴史的背景と文法的知識に基づいて内容を理解できるようになる。
14週 『伊勢物語』から「あづま下り」 平易な古文を音読し、現代語訳を参照しながら、歴史的背景と文法的知識に基づいて内容を理解できるようになる。
15週 前期期末試験 答案作成の留意点を理解できるようになる。
16週 答案返却と補講 学習事項を振り返り、身についていない部分について復習できる。
後期
3rdQ
1週 随想「声の力」 文章全体の構成を理解し、大意を掴み、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
2週 評論「人間はゴリラとチンパンジーのどちらに近いか」
文章全体の構成を理解し、大意を掴み、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
3週 評論「ナンバーワンか、オンリーワンか」 文章全体の構成を理解し、大意を掴み、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
4週 評論「オカピの胃袋はいくつか」 文章全体の構成を理解し、各段落のつながりや展開に注意して筆者の主張を理解できるようになる。
5週 評論「商品と贈り物の違い」 文章全体の構成を理解し、大意を掴み、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
6週 評論「商品と贈り物の違い」 文章全体の構成を理解し、各段落のつながりや展開に注意して筆者の主張を理解できるようになる。
7週 まとめと演習 学習事項を振り返り、身についていない部分について復習できる。
8週 後期中間試験と答案返却 答案作成の留意点を理解できるようになする。
4thQ
9週 漢文入門
訓読のきまり
訓点の決まりを理解できるようになる。
10週 『論語』『孟子』 訓点にしたがって音読し、内容を理解できるようになる。
11週 故事成語 訓点にしたがって音読し、現代語訳を参照しながら内容を理解できるようになる。
12週 寓話 訓点にしたがって音読し、現代語訳を参照しながら内容とその意図するものを理解できるようになる。
13週 漢詩 漢詩のきまりを理解し、歴史的背景を踏まえ、音読して鑑賞できるようになる。
14週 漢詩 漢詩のきまりを理解し、歴史的背景を踏まえ、音読して鑑賞できるようになる。
15週 後期期末試験 答案作成の留意点を理解できるようになる。
16週 答案返却と補講 学習事項を振り返り、身についていない部分について復習できるようになる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学国語国語文学作品(小説・随筆・詩歌・古典等)を文脈に即して鑑賞し、そこに描かれたものの見方や登場人物の心情を説明できる。1後14
言語的・文化的教養(語彙・知識等)に広く関心を持ち、そこで得られた知識や考え方を効果的な表現に活用できる。1後14
言語作品の読解を通して、人間や社会の多様な在り方についての考えを深め、自己を客観的に捉えたり自分の意見を述べることができる。1後14
常用漢字を中心に、日本語を正しく読み、表記できる。1後14
実用的な文章(手紙・メール等)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。1後14
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集し、それを整理、分析できる。1後14
整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開、表現方法を工夫し、報告・論文を作成できる。1後14
作成した報告・論文の内容及び自分の思考や考察を資料(図解・動画等)にまとめ、的確に口頭発表できる。1後14
課題や条件に応じ、根拠に基づいて議論できる。1後14
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。1後14
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。1後14

評価割合

定期試験課題や提出物合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100