電気計測Ⅰ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気計測Ⅰ
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 ロボティクスコース 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし/適宜、教員が教材を提示
担当教員 中村 富雄,櫻庭 弘,若生 一広,矢入 聡,鈴木 知真

到達目標

計測の分類法、計器精度や測定誤差の定義、単位の成立ち等、計測の基礎について説明できる。
電気に関する各種物理量を測定する手法を説明できる。
オシロスコープを用いた波形観測手法を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
計測の基礎参考書等を用いて以下の全てができる。 1.計測の定義と分類の説明 2.有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理 3.国際単位系の構成、SI単位・SI接頭語の説明 4.計測標準とトレーサビリティの関係の説明参考書等を用いて以下の3つができる。 1.計測の定義と分類の説明 2.有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理 3.国際単位系の構成、SI単位・SI接頭語の説明 4.計測標準とトレーサビリティの関係の説明参考書等を用いてもできるものが2つ以下。 1.計測の定義と分類の説明 2.有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理 3.国際単位系の構成、SI単位・SI接頭語の説明 4.計測標準とトレーサビリティの関係の説明
各種物理量の計測方法代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明でき、測定できる。代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できない。
電圧・電流の測定参考書等を用いて以下の全てが説明できる。 1.電圧・電流測定機器の使用方法 2.倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法 3.A/D変換を用いたディジタル計器の原理参考書等を用いて以下の2つが説明できる。 1.電圧・電流測定機器の使用方法 2.倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法 3.A/D変換を用いたディジタル計器の原理参考書等を用いても説明できるものが1つ以下。 1.電圧・電流測定機器の使用方法 2.倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法 3.A/D変換を用いたディジタル計器の原理
抵抗・インピーダンスの測定参考書等を用いて以下の全てが説明できる。 1.電圧降下法による抵抗測定の原理 2.ブリッジ回路を用いたインピーダンス測定原理参考書等を用いて以下のいずれかが説明できる。 1.電圧降下法による抵抗測定の原理 2.ブリッジ回路を用いたインピーダンス測定原理参考書等を用いても以下の全てが説明できない。 1.電圧降下法による抵抗測定の原理 2.ブリッジ回路を用いたインピーダンス測定原理
電力・電力量の測定参考書等を用いて以下の全てを説明できる。 1.有効電力、無効電力、力率の測定原理と方法 2.電力量の測定原理参考書等を用いて以下のいずれかを説明できる。 1.有効電力、無効電力、力率の測定原理と方法 2.電力量の測定原理参考書等を用いても以下の全てを説明できない。 1.有効電力、無効電力、力率の測定原理と方法 2.電力量の測定原理
波形観測参考書等を用いてオシロスコープの動作原理を説明でき、波形観測できる。参考書等を用いてオシロスコープの動作原理を説明できる。参考書等を用いてもオシロスコープの動作原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

 学習・教育到達度目標  1 ロボティクスの体系的な知識と技術を身に付ける。
学習・教育到達度目標 2  機械・電気・電子・情報等の基盤技術を身に付ける。
学習・教育到達度目標 3 ロボティクスの視点に立った論理的かつ実践的思考力を身に付ける。

教育方法等

概要:
創造的で実践的な技術者を養成することを目標に、電気計測に関する基礎的な知識と技術を習得する。これらの知識・技術は、実際のビジネスシーンに応えるために、デザイン思考(共感・問題定義・アイデア創出・プロトタイピング・検証)プロセスで活用できるものとして定着されることを目指す。
授業の進め方・方法:
本科目の内容は、教員の監督下でグループワーク等、受講者の能動的な活動を通してその習得を行う。
毎週、培った知識・技術をその振り返り、次回の目標等を週報としてまとめ、提出する。
事前学習(予習):前回の授業内容を受けて、次回の授業での到達目標を考える。
事後学習(復習):毎回の授業後に授業内容を振り返り、週報としてまとめる。
注意点:
・本科目では、高専機構が定めるモデルコアに基づく上記ルーブリックに準拠したCBTにより成績評価を行う。CBTは原則として、何度でも受験可能とする。
・本科目で培った知識・技術は「ロボティクス実験Ⅰ」内のアクティビティにおいて活用することが好ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業概要・授業の進め方・成績評価の方法について説明できる。
2週 アクティビティテーマの決定 社会的に新規性がある、価値あるテーマを設定できる。
3週 計測の基礎① 計測の定義と分類を説明でき、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理ができる。
4週 計測の基礎② SI単位・SI接頭語、計測標準とトレーサビリティの関係を説明できる。
5週 電圧・電流の測定① 電圧・電流測定、倍率器・分流器を用いた測定範囲の拡大手法を説明できる。
6週 電圧・電流の測定② A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。
7週 成果発表のための準備 これまでの成果をまとめ、発表の準備ができる。
8週 成果発表 成果の発表・意見交換を行い、今後の予定に取り入れられる。
2ndQ
9週 直流電力の測定 電流計と電圧計を用いた直流電力について計算できる。
10週 交流電力の測定 有効電力、無効電力、力率の測定原理と方法について説明できる。
11週 電力量の測定 電力量の測定原理について説明できる。
12週 抵抗・インピーダンスの測定① 電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。
13週 抵抗・インピーダンスの測定② ブリッジ回路を用いたインピーダンス測定原理を説明できる。
14週 波形観測 オシロスコープの動作原理を説明できる。
15週 成果発表のための準備 これまでの成果をまとめ、発表の準備ができる。
16週 成果発表 成果の発表・意見交換を行い、今後の予定に取り入れられる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。3前3
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。3前3
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。3前4
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。3前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13
電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。3前3
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。3前3
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。3前4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。3前4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。3前5
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。3前5
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3前6
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。3前12
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。3前13
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。3前10
電力量の測定原理を説明できる。3前11
オシロスコープの動作原理を説明できる。3前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000