ロボット運動機構学Ⅰ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ロボット運動機構学Ⅰ
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 ロボティクスコース 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし/適宜、教員が教材を提示
担当教員 中村 富雄,櫻庭 弘,若生 一広,矢入 聡,鈴木 知真

到達目標

標準規格を理解し、機械設計に適応できる。
代表的な機械要素の特徴を理解し、設計できる。
代表的な機構の特徴を理解し、設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
機械設計の基礎参考書等を用いて以下の全てができる。 1.標準規格の意義の説明 2.許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味の説明 3.標準規格の機械設計への適用参考書等を用いて以下の2つができる。 1.標準規格の意義の説明 2.許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味の説明 3.標準規格の機械設計への適用参考書等を用いてもできるものが1つ以下。 1.標準規格の意義の説明 2.許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味の説明 3.標準規格の機械設計への適用
ねじ、ボルト・ナット 参考書等を用いて以下の全てができる。 1.ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格の理解、適用 2.ボルト・ナット結合における締め付けトルクの計算 3.ボルトに作用するせん断応力、接触面圧の計算参考書等を用いて以下の2つができる。 1.ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格の理解、適用 2.ボルト・ナット結合における締め付けトルクの計算 3.ボルトに作用するせん断応力、接触面圧の計算参考書等を用いてもできるものが1つ以下。 1.ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格の理解、適用 2.ボルト・ナット結合における締め付けトルクの計算 3.ボルトに作用するせん断応力、接触面圧の計算
軸と軸継手参考書等を用いて以下の全てができる。 1.軸の種類と用途の理解、適用 2.軸の強度、変形、危険速度の計算 3.キーの強度の計算 4.軸継手の種類と用途の理解、適用参考書等を用いて以下の3つができる。 1.軸の種類と用途の理解、適用 2.軸の強度、変形、危険速度の計算 3.キーの強度の計算 4.軸継手の種類と用途の理解、適用参考書等を用いてもできるものが2つ以下。 1.軸の種類と用途の理解、適用 2.軸の強度、変形、危険速度の計算 3.キーの強度の計算 4.軸継手の種類と用途の理解、適用
軸受参考書等を用いて以下の全てができる。 1.滑り軸受の構造と種類の説明 2.転がり軸受の構造、種類、寿命の説明参考書等を用いて以下のいずれかができる。 1.滑り軸受の構造と種類の説明 2.転がり軸受の構造、種類、寿命の説明参考書等を用いて以下の全てができない。 1.滑り軸受の構造と種類の説明 2.転がり軸受の構造、種類、寿命の説明
歯車参考書等を用いて以下の全てができる。 1.歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方の説明 2.すべり率、歯の切下げ、かみあい率の説明 3.標準平歯車と転位歯車の違いの説明 4.標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さの計算 5.歯車列の速度伝達比の計算参考書等を用いて以下の4つができる。 1.歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方の説明 2.すべり率、歯の切下げ、かみあい率の説明 3.標準平歯車と転位歯車の違いの説明 4.標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さの計算 5.歯車列の速度伝達比の計算参考書等を用いてもできるものが3つ以下。 1.歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方の説明 2.すべり率、歯の切下げ、かみあい率の説明 3.標準平歯車と転位歯車の違いの説明 4.標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さの計算 5.歯車列の速度伝達比の計算
リンク機構参考書等を用いて以下の全てができる。 1.リンク装置の機構を理解、その運動の説明 2.代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度の計算参考書等を用いて以下のいずれかができる。 1.リンク装置の機構を理解、その運動の説明 2.代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度の計算参考書等を用いても以下の全てができない。 1.リンク装置の機構を理解、その運動の説明 2.代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度の計算
カム機構参考書等を用いて以下の全てができる。 1.カム装置の機構を理解、その運動の説明 2.主な基礎曲線のカム線図の作図参考書等を用いて以下のいずれかができる。 1.カム装置の機構を理解、その運動の説明 2.主な基礎曲線のカム線図の作図参考書等を用いても以下の全てができない。 1.カム装置の機構を理解、その運動の説明 2.主な基礎曲線のカム線図の作図

学科の到達目標項目との関係

 学習・教育到達度目標  1 ロボティクスの体系的な知識と技術を身に付ける。
学習・教育到達度目標 2  機械・電気・電子・情報等の基盤技術を身に付ける。
学習・教育到達度目標 3 ロボティクスの視点に立った論理的かつ実践的思考力を身に付ける。

教育方法等

概要:
創造的で実践的な技術者を養成することを目標に、ロボット機構学に関する基礎的な知識と技術を習得する。これらの知識・技術は、実際のビジネスシーンに応えるために、デザイン思考(共感・問題定義・アイデア創出・プロトタイピング・検証)プロセスで活用できるものとして定着されることを目指す。
授業の進め方・方法:
本科目の内容は、教員の監督下でグループワーク等、受講者の能動的な活動を通してその習得を行う。
毎週、培った知識・技術をその振り返り、次回の目標等を週報としてまとめ、提出する。
事前学習(予習):前回の授業内容を受けて、次回の授業での到達目標を考える。
事後学習(復習):毎回の授業後に授業内容を振り返り、週報としてまとめる。
注意点:
・本科目では、高専機構が定めるモデルコアに基づく上記ルーブリックに準拠したCBTにより成績評価を行う。CBTは原則として、何度でも受験可能とする。
・本科目で培った知識・技術は「ロボティクス実験Ⅰ」内のアクティビティにおいて活用することが好ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業概要・授業の進め方・成績評価の方法について説明できる。
2週 アクティビティテーマの決定 社会的に新規性がある、価値あるテーマを設定できる。
3週 機械設計の基礎 標準規格、許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中を説明できる。
4週 ねじ、ボルト・ナットの特徴 ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を説明できる。
5週 ねじ、ボルト・ナットの計算 締め付けトルク、せん断応力、接触面圧を計算できる。
6週 軸と軸継手の特徴 軸と軸継手の種類、用途を説明できる。
7週 成果発表のための準備 これまでの成果をまとめ、発表の準備ができる。
8週 成果発表 成果の発表・意見交換を行い、今後の予定に取り入れられる。
2ndQ
9週 軸と軸継手の計算 軸の強度、変形、危険速度、キーの強度が計算できる。
10週 軸受 代表的な軸受の構造と種類、寿命を説明できる。
11週 歯車の特徴 歯車の種類、各部名称等の特徴を説明できる。
12週 歯車の計算 歯の曲げ強さ、歯面強さ、歯車列の速度伝達比が計算できる。
13週 リンク機構 代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度が計算できる。
14週 カム機構 カム機構の説明、カム線図の作図ができる。
15週 成果発表のための準備 これまでの成果をまとめ、発表の準備ができる。
16週 成果発表 成果の発表・意見交換を行い、今後の予定に取り入れられる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。3前3
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3前3
標準規格を機械設計に適用できる。3前3
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。3前4
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。3前5
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。3前5
軸の種類と用途を理解し、適用できる。3前6
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。3前9
キーの強度を計算できる。3前9
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。3前6
滑り軸受の構造と種類を説明できる。3前10
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。3前10
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3前11
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。3前11
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。3前12
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。3前12
歯車列の速度伝達比を計算できる。3前12
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。3前13
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。3前13
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。3前14
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。3前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000