人間工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 人間工学
科目番号 0017 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築デザインコース 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリントを配布します。
担当教員 伊師 華江

到達目標

・健康で快適な住環境を得るための手法について理解している。
・講義内で取り上げる人間の諸特性とその測定法について理解している。
・講義内で取り上げる人間工学的アプローチについて理解している。
・上記にもとづいて生活への応用を考察して説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
人間工学の成り立ち人間工学の成り立ちを正しく説明できる。人間工学の成り立ちを確認できる。左記に達していない。
人間の仕組みと特性生理的・身体的・心理的な人間の見方を説明できる。生理的・身体的・心理的な人間の見方をおおむね確認できる。左記に達していない。
人間工学の技法の種類と代表的な技法の使い方人間工学の技法の種類と代表的な技法の使い方を正しく説明できる。人間工学の技法の種類と代表的な技法の使い方を確認できる。左記に達していない。
人間工学における色彩の利用色彩の基本を理解し,人間工学への応用について議論できる。色彩の基本をおおむね理解できる。左記に達していない。
ユニバーサルデザインの概念と原則ユニバーサルデザインの概念と原則を正しく説明できる。ユニバーサルデザインの概念と原則を確認できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
人間工学は人間の諸特性の理解にもとづいて生活や労働の安全性,快適性等を実現することを目指す学際的な分野です。授業では,建築を計画するうえで大切な人間の特性を学び、建築と人間の関係性および人間工学の応用を考察します。
授業の進め方・方法:
人間の仕組みと特性,色彩の人間工学への利用,ユニバーサルデザインなどを中心に学びます。この授業は,話し合いを行って意見を発表し合うなど学生参加型の要素が含まれます。主体的・能動的に学ぶ姿勢が必要です。また,特定のテーマでは演習を行い,実際に経験することで理解します。教科書と配布プリントを使用します。Blackboardを利用した復習テスト・課題提出があります。
注意点:
本科目は,より専門性の高い専攻科1年「感性デザイン」へと繋がります。本科目の受講に際して日常生活においても人体の動作特性や環境に対する反応を十分に観察する姿勢が必要です。授業の進捗状況によって授業計画に変更が生じる場合があります。 復習を大切にし,教科書や講義ノート,配布資料を見直してポイントをまとめて理解に努めましょう。また,授業中に示される参考書等を参照したり重要な語句を自分でも調べたりして知識を広げ,人間工学に対する理解を深めるように努力しましょう。事前事後の学習に関しては各週の授業内容・方法を参照のこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習目標と学習方法を説明できる。
2週 人間工学の二つの源流
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認する。Blackboardで確認問題を解く。
人間工学の考え方、意味を説明できる。
3週 人間の仕組みと特性(身体1)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
身体寸法の測定方法を説明できる。
4週 人間の仕組みと特性(身体2)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
身体寸法の測定方法を実践できる。
5週 人間の仕組みと特性(身体3)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
身体寸法の利用方法を説明できる。
6週 人間の仕組みと特性(感覚・知覚1)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
感覚の種類と基本的特性を説明できる。感覚と建築デザインの関りを考察できる。
7週 人間の仕組みと特性(感覚・知覚2)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
感覚に関する法則を説明できる。 感覚と建築デザインの関りを考察できる。
8週 人間の仕組みと特性(感覚・知覚3)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
視覚の仕組みの基礎を説明できる。視覚と建築デザインの関りを考察できる。
2ndQ
9週 中間まとめ
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:まとめ問題で解けなかった箇所を見返す
前期前半の授業内容を振り返ることができる。
10週 人間の仕組みと特性(心理・行動1)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
錯覚の種類を確認できる。錯視の建築デザインへの応用を説明できる。
11週 人間の仕組みと特性(心理・行動2)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
性格類型論および特性論について説明できる。
性格の測定法を説明できる。
12週 人間の仕組みと特性(心理・行動3)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
パーソナルスペースの概念を説明できる。
13週 個人差への対応1
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
個人差への人間工学的対応を確認できる。
14週 個人差への対応2
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
個人差への人間工学的対応を計画できる。
15週 前期まとめ
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:まとめ問題で解けなかった箇所を見返す
前期の授業内容を振り返ることができる。
16週 期末試験返却
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
 予習:前期の内容を振り返る
 復習:後期に学ぶ内容と建築との関わりを考える。Blackboardで確認問題を解く。
前期の学習内容を振り返り、後期の学習目標を説明できる。
2週 人間工学の技法1
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
人間工学の代表的な技法の種類を説明できる。
3週 人間工学の技法2
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
自覚症調べとフリッカー値を用いて疲労を評価することができる。
4週 人間工学の技法3
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
心理物理学的測定法の一種である調整法を用いて錯視量を測定することができる。
5週 人間工学の技法4
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
感性評価法(一対比較法,SD法)の使い方を確認できる。
6週 中間まとめ
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:まとめ問題で解けなかった箇所を見返す
後期前半の内容を振り返ることができる。
7週 色彩と人間工学1(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,Blackboardで確認問題を解く。Blackboardで確認問題を解く。
色知覚の基礎を説明できる。
8週 色彩と人間工学2(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,Blackboardで確認問題を解く。Blackboardで確認問題を解く。
代表的な表色系を説明できる。
4thQ
9週 色彩と人間工学3(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
代表的な色彩心理について説明できる。
10週 色彩と人間工学4(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
建築デザインにおける色彩の利用について確認できる。
11週 高齢化社会とユニバーサルデザイン1
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
高齢者の特性を説明できる。
バリアフリーデザインへの指針を説明できる。
12週 高齢化社会とユニバーサルデザイン2
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
ユニバーサルデザインの原則と事例を説明できる。
13週 高齢化社会とユニバーサルデザイン3
 予習:Blackboardでプリントを確認する
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する。Blackboardで確認問題を解く。
カラーユニバーサルデザインの考え方を理解して実践できる。
14週 後期まとめ
 予習:配布プリントを確認する
 復習:まとめ問題で解けなかった箇所を見返す
後期後半の内容を振り返ることができる。
15週 総まとめ
 予習:配布プリントを確認する
 復習:まとめ問題で解けなかった箇所を見返す
前期・後期の内容を振り返り,建築デザインとの関連を考察することができる。
16週 期末試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備視覚と光の関係について説明できる。3前12
表色系について説明できる。3
分野別の工学実験・実習能力建築系分野【実験・実習能力】建築系【実験実習】実験の目的と方法を説明できる。4
建築を取巻く環境(例えば音、光、温度、湿度、振動など)を実験により把握できる。4
実験結果を整理し、考察できる。4

評価割合

試験ミニレポート・確認問題課題合計
総合評価割合504010100
基礎的能力500050
専門的能力0401050