鉄筋コンクリート工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 鉄筋コンクリート工学
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造システム工学科(空間デザインコース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「鉄筋コンクリート工学」,大塚浩司,小出英夫他共著,技報堂出版
担当教員 寺本 尚史

到達目標

1. 鉄筋コンクリートの特徴および構造設計法の概要について理解する。
2. 鉄筋コンクリート梁の曲げ耐力およびせん断耐力の計算ができる。
3. 鉄筋コンクリート柱の曲げ耐力およびせん断耐力の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鉄筋コンクリートの特徴および構造設計法について理解できる。鉄筋コンクリートの特徴および構造設計法の概要について理解できる。鉄筋コンクリートの特徴および構造設計法の概要について理解できない。
評価項目2鉄筋コンクリート梁の曲げ耐力およびせん断耐力について理解した上で計算ができる。鉄筋コンクリート梁の曲げ耐力およびせん断耐力の計算ができる。鉄筋コンクリート梁の曲げ耐力およびせん断耐力の計算ができる。
評価項目3終局限界状態での,せん断力を受 鉄筋コンクリート柱の曲げ耐力およびせん断耐力について理解した上で計算ができる。鉄筋コンクリート柱の曲げ耐力およびせん断耐力の計算ができる。鉄筋コンクリート柱の曲げ耐力およびせん断耐力の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

(C)専門知識の充実 C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
鉄筋コンクリート部材は土木・建築にかかわらず、多くの構造物に用いられている。本授業では、鉄筋コンクリートの概念や設計法および鉄筋コンクリート部材に曲げ・軸方向力・せん断力が生じた場合の耐力の求め方に関する基本的な考え方を身につける事を目標とする。
授業の進め方・方法:
講義形式で行い,レポートの提出を求める。試験結果が合格点に達しない場合には,再試験を行うことがある。
注意点:
すでに構造力学、コンクリート構造学で学んだ曲げ応力度やせん断応力度,ならびに材料学で学んだコンクリート材料の特性については,事前にその内容を復習しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
1.鉄筋コンクリート構造の概要
(1) 鉄筋コンクリート造の特徴・構造形式
授業の進め方と評価の仕方について説明する。
鉄筋コンクリート造の特徴・構造形式について説明できる。
2週 (2) コンクリートと鉄筋の性質
(3) 建築物の設計法
コンクリート建物の構造計算の設計ルートについて説明できる。
建物の外力と変形能力に基づく構造設計法について説明でき、鉄筋の性質を理解できる。
3週 (4) 土木構造物の設計法 コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。
4週 2. 鉄筋コンクリート梁に対する検討
(1) 曲げモーメントを受けるRC部材の応力分布
曲げモーメントを受けるRC部材の断面内の応力の分布について説明できる。
主筋の算定ができる。
5週 (2) 曲げモーメントを受ける単鉄筋RC部材 単鉄筋RC部材の釣合い鉄筋比および中立軸の算定ができる。
6週 (3) 曲げモーメントを受ける複鉄筋RC部材 複鉄筋RC部材の釣合い鉄筋比および中立軸の算定ができる。
7週 (4) 許容曲げモーメントおよび終局曲げモーメント 許容曲げモーメントを計算できる。
終局曲げモーメントについて説明できる。
8週 到達度試験(前期中間) 上記について学習した内容の理解度を確認する。
2ndQ
9週 3. 鉄筋コンクリート柱に対する検討
(1) 軸方向圧縮力を受けるRC部材
軸方向圧縮力を受けるRC部材の断面内の応力の分布について説明できる。
10週 (2) 曲げモーメントと軸方向圧縮力を受けるRC部材① 軸方向圧縮力を受けるRC部材の断面内の応力の分布について説明できる。
主筋の算定ができる。
11週 (2) 曲げモーメントと軸方向圧縮力を受けるRC部材② 釣合い鉄筋比および中立軸の算定ができる。
12週 (3) 許容曲げモーメントおよび終局曲げモーメント、MNインタラクションカーブ 許容曲げモーメントを計算できる。
終局曲げモーメントについて説明できる。
MNインターラクションカーブについて説明できる。
13週 4. せん断力を受けるRC部材に対する検討
(1) RC部材のせん断挙動
RC部材のせん断ひび割れ、せん断破壊およびせん断補強筋の役割について説明できる。
14週 (2) RC部材のせん断耐力 RC柱および梁の許容せん断耐力、終局せん断耐力について計算できる。
せん断補強筋の算定ができる。
15週 到達度試験(前期末) 上記について学習した内容の到達度を
確認する。
16週 到達度試験の解説と解答 到達度試験(前期末)の解説と解答,
授業まとめ,授業アンケート。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。3
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。3
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。3
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。3
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。3
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。3
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。3
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。3
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。3
建築系分野構造断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。3
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。3
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。3
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。3
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。3
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。3
S造の特徴・構造形式について説明できる。1
構造計算の設計ルートについて説明できる。3
建物の外力と変形能力に基づく構造設計法について説明できる。3
断面内の応力の分布について説明できる。3
許容曲げモーメントを計算できる。3
主筋の算定ができる。3
釣合い鉄筋比について説明ができる。3
中立軸の算定ができる。3
許容せん断力を計算できる。3
せん断補強筋の算定ができる。3
終局曲げモーメントについて説明できる。3
終局剪断力について説明できる。3
断面内の応力の分布について説明できる。3
許容曲げモーメントを計算できる。3
MNインターラクションカーブについて説明できる。3
主筋の算定ができる。3
釣合い鉄筋比について説明ができる。3
中立軸の算定ができる。3
許容せん断力を計算できる。3
せん断補強筋の算定ができる。3
終局曲げモーメントについて説明できる。3
終局剪断力について説明できる。3

評価割合

定期試験小テスト・レポート合計
総合評価割合8020100
知識の基本的な理解601575
思考・推論・創造への適用力10313
汎用的技能10212