材料力学特論

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 材料力学特論
科目番号 0033 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 自作の資料,Professional Engineer Library 材料力学 本江哲行他 実教出版
担当教員 和田 真人

到達目標

本科で習った組み合わせ応力を,主応力,主せん断応力を設計で利用する方法を理解し,それらを強度評価に適用できる.弾性力学の基礎を学び,有限要素法を用いた構造解析を理解し,設計問題に適用できるようになる.簡単な3D造形物を製作することで強度設計を体験し,実際の「ものつくり」への応用力を身につける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有限要素解析を用いた構造解析を実現でき,強度評価に適用できる.有限要素解析を説明できる.有限要素解析を理解できない.
評価項目2マルチフィジックス有限要素解析を用いた構造解析を実現でき,強度評価に適用できる.マルチフィジックス有限要素解析を用いた構造解析を説明できる.マルチフィジックス有限要素解析を用いた構造解析を理解できない.
評価項目33D造形物を製作できる.3D造形物の製作手順を説明できる.3D造形物の製作手順を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

③専門分野に加えて基礎工学をしっかり身につけた生産技術に関る幅広い対応力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
固体力学・伝熱・熱膨張の理論・有限要素解析を学び,有限要素解析ソフトウェアを用いて具体的な解析を通じて構造解析を理解し,基礎的な有限要素法解析の手法を設計問題に適用できるようになる.
授業の進め方・方法:
テーマ1レポート(25%)テーマ2レポート(25%),試験(20%)受講態度(30%)により評価し,60点以上を合格とする.
注意点:
以下のPC環境が必要
・Windows 10以上(64bit)※Mac、Linuxも可.・メモリ容量 8GB以上
校内貸出用PCでも対応可能

事前・事後学習、オフィスアワー

オフィスアワー:授業日 15:30~17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 4/9 ガイダンス ガイダンス 講義内容・進め方を理解できる.
2週 4/16 数学・数値計算法の基礎 数学・数値計算法の基礎を理解できる.
3週 4/23 固体力学の基礎 固体力学(弾性力学)の基礎を理解できる.
4週 5/7 有限要素法の基礎 有限要素法の基礎から解析の流れを理解できる.
5週 5/14 有限要素法ソフトウェア 有限要素法ソフトウェアの種類・内容を理解できる.
6週 5/21 テーマ1「有限要素解析による強度解析」
課題提示,モデル作成,強度計算
提示された課題を理解し,モデル作成,強度計算できる.
7週 5/28 テーマ1「有限要素解析による強度解析」
有限要素法の概説,3D造形,実験
3次元モデルを造形できる.
8週 6/4 テーマ1「有限要素解析による強度解析」
3D造形,実験,レポート
強度計算結果と3D造形物での実験結果の差異について理解できる.
2ndQ
9週 6/11 テーマ2「マルチフィジックス有限要素解析」
実験,ソフトウェア詳細設定
有限要素法のデータ構造を理解し,例題の入力データを構築できる.
10週 *6/18 テーマ2「マルチフィジックス有限要素解析」
・変位と境界条件・一次元の引張問題
・変位と境界条件・一次元の引張問題
を理解し有限要素解析が実行できる.
11週 *6/25 テーマ2「マルチフィジックス有限要素解析」
・丸棒の一様引張問題・伝熱問題
・丸棒の一様引張問題・伝熱問題
を理解し有限要素解析が実行できる.
12週 *7/2 テーマ2「マルチフィジックス有限要素解析」
・線形弾性体に蓄えられるひずみエネルギー・固体熱膨張
・線形弾性体に蓄えられるひずみエネルギー・固体熱膨張
を理解し有限要素解析が実行できる.
13週 *7/16 テーマ2「マルチフィジックス有限要素解析」
・平面応力問題・丸穴の開いた薄板引張り
・平面応力問題・丸穴の開いた薄板引張り
を理解し有限要素解析が実行できる.
14週 *7/23 テーマ2「マルチフィジックス有限要素解析」
・CADデータを使った解析
・CADデータを使った有限要素解析が実行できる.
15週 7/30 テーマ2「マルチフィジックス有限要素解析」
レポート
報告書を作成し,構造物の設計,実験,考察ができるようになる.
16週 8/6 試験 授業内容を理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。5
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。5
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。5
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。5
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。5
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。5
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。5
応力とひずみを説明できる。5
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。5
許容応力と安全率を説明できる。5
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4
多軸応力の意味を説明できる。5
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4
材料機械材料に求められる性質を説明できる。3

評価割合

レポート試験態度合計
総合評価割合502030100
基礎的能力1053045
専門的能力4015055
分野横断的能力0000