概要:
2年で履修した[物理]に引き続き前期は、「運動量の保存則」、「等速円運動」、「単振動」、「万有引力」について学ぶ。後期は、「熱とエネルギー」について学ぶ。また、物理実験のスキルを身に付けると共に物理現象の法則性を読み解く能力を養う。
授業の進め方・方法:
講義・問題演習を主体とし、「物体のもつ運動量」「力積」「運動量保存則」「熱と温度」「熱と仕事」「熱力学第1法則」「気体の状態変化」「等速円運動」「単振動」「万有引力」について学ぶ。学生実験では、物理量の測定や現象の観察を行い、物理的な考察・分析能力を養うことを目的としてレポート作成をおこなう。
注意点:
【評価基準】
下記評価割合に沿って評価を行い、総合評価50点以上を合格とする。「その他」では授業・実験に対する取り組み姿勢や課題提出状況などを評価する。
試験問題は各達成目標に即した内容で、問題のレベルは教科書の問題および問題集の基本問題程度を出題する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
運動量と力積 |
・物体の質量と速度から運動量を求めることができる。
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2週 |
運動量と力積 |
・運動量変化と力積の関係を理解して関連した問題を解くことができる。
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3週 |
運動量保存の法則 |
・「運動量保存則」を理解して、説明することができる。
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4週 |
運動量保存の法則 |
・「運動量保存則」を応用して様々な物理量の計算ができる。
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5週 |
反発係数 |
・はね返り係数と弾性衝突、非弾性衝突の関係を理解して、説明できる。
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6週 |
反発係数 |
・「反発係数」を適用して、2物体の衝突現象の分析ができる。
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7週 |
到達度確認問題演習 |
・「力積」「運動量保存則」「反発係数」に関連した物理諸量の基本的な問題を解くことができる。
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8週 |
等速円運動の基本的性質 |
・等速円運動の速度、角速度、回転数、加速度の説明ができる。
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2ndQ |
9週 |
向心力と遠心力 |
・等速円運動する物体に働く向心力と、慣性力(見かけの力)である遠心力を説明できる。
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10週 |
等速円運動する物体の記述 |
・円錐振り子やカーブを回る物体の諸物理量(周期や角速度)を数値計算できる。
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11週 |
単振動の基本性質 |
・単振動の位置、速度、加速度を、等速円運動と対比することで説明できる。
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12週 |
ばねの運動・単振り子の運動 |
・ばねに働く弾性力による運動が単振動になることを定量的に説明できる。また、振り子の等時性を定量的に説明できる。
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13週 |
惑星の運動とケプラーの法則・万有引力の法則 |
・惑星の運動に関するケプラーの3つの法則を定性的に理解できる。また、ニュートンが発見した万有引力を理解し、万有引力からケプラーの第3法則が導出できることを定量的に説明できる。
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14週 |
万有引力と重力 |
・万有引力と遠心力の合力が天体表面の重力となることを理解できる。
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15週 |
万有引力の位置エネルギー |
・万有引力の位置エネルギーを定量的に理解し、第1,2宇宙速度を求めることができる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
熱と温度 |
・原子・分子の熱運動と絶対温度の関係を理解できる。
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2週 |
熱容量、比熱 |
・「熱平衡」の概念や、物体の「熱容量」「比熱」の関係を説明できる。
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3週 |
熱量保存則 |
・「熱量保存則」を表す式を立てて、物理諸量の計算ができる。
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4週 |
熱と仕事 |
・ジュールの実験や摩擦熱から、「熱と仕事」の関係を説明できる。
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5週 |
熱力学第1法則 |
・「熱力学第1法則」を理解して、関連した問題を解くことができる。
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6週 |
熱機関と熱効率 |
・熱機関と熱効率について、理論的に説明できる。
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7週 |
ボイル・シャルルの法則 |
・「ボイル・シャルルの法則」から気体の状態変化後の圧力・温度・体積を計算して求めることができる。
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8週 |
気体の状態変化 |
・定積・定圧・等温・断熱変化について、理論的に説明することができる。
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4thQ |
9週 |
到達度確認問題演習
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・熱量保存の法則、気体の状態変化に関する基本的な計算問題が解ける。
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10週 |
物理実験ガイダンス |
「力学」、「熱」、「波動」実験の概要と、有効数字の概念とデータ解析手法を理解できる。
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11週 |
力学の実験 |
台車を用いた2物体の等加速度運動についてv-tグラフを基に台車の加速度等を導出できる。
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12週 |
熱の実験 |
電熱線を用いたジュールの実験から熱の仕事当量を導出できる。
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13週 |
波動の実験 |
共鳴管を用いた閉館の共鳴実験から音叉の振動数を導出できる。
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14週 |
実験レポート作成Ⅰ |
「力学」、「熱」、「波動」の実験結果の考察およびレポート作成。
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15週 |
実験レポート作成Ⅱ |
再実験・補充実験とレポートの改訂。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 3 | |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 3 | |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 3 | |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | |
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。 | 3 | |
物体に作用する力を図示することができる。 | 3 | |
力の合成と分解をすることができる。 | 3 | |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 3 | |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 3 | |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 3 | |
慣性の法則について説明できる。 | 3 | |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | |
運動の法則について説明できる。 | 3 | |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 3 | |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 3 | |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 3 | |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 3 | |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | |
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 3 | |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 3 | |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 3 | |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | |
角運動量を求めることができる。 | 3 | |
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。 | 3 | |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | |
熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 3 | |
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 3 | |
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 3 | |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 3 | |
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。 | 3 | |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 3 | |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 3 | |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 3 | |
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。 | 3 | |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 3 | |
電気 | 導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 3 | |
電場・電位について説明できる。 | 3 | |
クーロンの法則が説明できる。 | 3 | |
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 3 | |
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。 | 3 | |
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。 | 3 | |
ジュール熱や電力を求めることができる。 | 3 | |
物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 3 | |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 3 | |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | |
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
ライフサイエンス/アースサイエンス | ライフサイエンス/アースサイエンス | 大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。 | 3 | |
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。 | 3 | |
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。 | 3 | |
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。 | 3 | |