はりについて,応力とたわみを求めることができる.ねじりをうける丸棒について,応力とねじり角を求めることができる.主応力の概念を理解できる.ひずみエネルギーを求めることができ,これを応用して物体の変形を求めることができる.
概要:
機械を設計するに当たっては,部材に生じる応力とひずみを正しく評価することが極めて重要である.4年次の講義でははりのたわみや丸棒のねじり,主応力などを学び,広範な設計問題に取り組む基礎とする.この科目は企業で産業機械の設計・生産技術を担当していた教員が、その経験を活かし、材料の持つ力学特性や設計に必要な材料の力学特性について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
板書とスライドによる講義を主とし,講義では演習問題は行わず例題の解説までとする.
注意点:
毎週,各単元において演習問題を課題として提示する.自力で解くよう努力し,とくに,積分を使いこなすこと.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 物体に作用する力を図示することができる。 | 4 | |
力の合成と分解をすることができる。 | 4 | |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 4 | |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 4 | |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 4 | |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 4 | |
力のモーメントを求めることができる。 | 4 | |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 4 | |
重心に関する計算ができる。 | 4 | |
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。 | 4 | |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。 | 4 | |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 4 | |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 4 | |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 4 | |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 4 | 前1 |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 4 | 前1 |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 4 | |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 4 | 前2 |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 4 | 前3 |
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。 | 4 | 前4,前5,前6,前7 |
多軸応力の意味を説明できる。 | 4 | |
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。 | 4 | |
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。 | 4 | |
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。 | 4 | |
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。 | 4 | |