制御工学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 制御工学
科目番号 68541 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(機械コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:小林伸明、鈴木亮一著「基礎制御工学」(共立出版)/参考書:豊橋技科大・高専連携著「制御工学」(実教出版)
担当教員 小野寺 良二

到達目標

計測の基礎、自動制御の基礎数学、制御系の表現、過渡応答、周波数応答、安定判別を理解し、応用できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1システムの入出力関係を把握し、ブロック線図を描き、伝達関数を求めることができる。ブロック線図から伝達関数を求めることができる。ブロック線図から伝達関数を求めることができない。
評価項目2過渡応答、周波数応答を求めることができ、その特徴を説明できる。過渡応答、周波数応答を求めることができる。過渡応答、周波数応答を求めることができない。
評価項目3与えられた伝達関数から安定判別ができ、その特徴を説明できる。与えられた伝達関数から安定判別ができる。安定判別ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
各種産業の自動化技術の進歩に伴い、制御工学は電気、機械、化学、航空などあらゆる分野における基礎学問になりつつある。本講義では、計測の基礎、制御工学の基礎概念、伝達関数やブロック線図による制御系の表現、過渡応答、周波数応答、制御系の安定判別について学ぶ。
授業の進め方・方法:
3回の試験と不定期に課す演習により理解度向上をはかる.
確認試験10%,中間試験30%,期末試験30%,授業と演習課題への取り組み30%で評価し,総合で60点以上を合格とする.
試験問題のレベルは教科書の章末問題および教員作成の演習問題と同程度とする.
注意点:
指定教科書と教員作成の配布プリントを併用する.
本科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として演習課題を課す.
事前の予習と事後の復習の自学自習を十分に行うこと.
オフィスアワー:講義実施日の14:30~16:00,その他随時.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 計測の基礎、各種測定量の測定法 計測の定義と種類が理解できる。
測定誤差、国際単位系の構成が理解できる。
2週 制御工学の基礎概念と基本構成 自動制御の概念、基本的な制御系の構成や用語が理解できる。
3週 自動制御の基礎数学 ラプラス変換、逆ラプラス変換の基本性質が理解できる。
4週 基礎数学の確認試験 確認試験を実施する。
ラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができ、微分方程式を解くことができる。
5週 自動制御系の表現①
(伝達関数)
伝達関数の定義が理解でき、代表的な要素を理解し伝達関数を導出できる。
6週 自動制御系の表現②
(ブロック線図)
基本結合・等価変換を理解し、ブロック線図から伝達関数を導出できる。
7週 過渡応答法①
(インパルス応答、ステップ応答)
インパルス応答、ステップ応答が計算できる。
8週 過渡応答法②
(一次/二次遅れ系の応答)
一次遅れ、二次遅れ系の過渡応答の特性を把握できる。
4thQ
9週 中間試験 中間試験の実施
10週 周波数応答法①
(伝達関数と周波数応答)
与えられた伝達関数から周波数応答を計算できる。
11週 周波数応答法②
(ベクトル軌跡)
ベクトル軌跡が図示でき周波数応答との関係が理解できる。
12週 周波数応答法③
(ボード線図)
ボード線図が図示でき周波数応答との関係が理解できる。
13週 制御系の安定判別①
(ラウス・フルビッツの安定判別)
安定性の概念が理解できる。
ラウス・フルビッツの判別法から安定判別ができる。
14週 制御系の安定判別②
(ナイキストの安定判別)
ナイキストの判別法から安定判別ができる。
15週 期末試験 期末試験の実施
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4後1
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4後1
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4後1
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4後1
自動制御の定義と種類を説明できる。4後2
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。4後2
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4後3,後4
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4後3,後4
伝達関数を説明できる。4後5,後9
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4後6,後9
制御系の過渡特性について説明できる。4後7,後8,後9
制御系の定常特性について説明できる。4後7,後8,後9
制御系の周波数特性について説明できる。4後10,後11,後12,後15
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4後13,後14,後15

評価割合

試験演習課題相互評価取り組みポートフォリオその他合計
総合評価割合701501500100
基礎的能力200000020
専門的能力50150150080
分野横断的能力0000000