作りたいモノをどのように加工して製作するか,自ら考えて選定できるように,生産加工法を学習する.第1・2学年での実習を念頭に置き、教科書・配布プリントの図をよく見て、各種加工法をイメージしながら履修する。
概要:
機械工作法Ⅰでは,各種製品を製作するための加工方法(鋳造,塑性加工,粉末成形,プラスチック成形,3次元造形,接合,機械加工,洗浄)と,加工したモノの評価方法およびモノの欠陥とその影響について学ぶ.
授業の進め方・方法:
前期中間、前期末試験(2回:各35%)と演習課題および質問・コメントカード内容(30%)より評価する。50点以上を合格とする。
注意点:
・コメントカード,あるいは演習課題を出すので,必ず提出すること
・イメージをつかむためにプロジェクタを使用し,ビデオで各種方法を紹介する
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1.機械工作法(生産加工法) の概要 ・加工法の分類 ・加工品の評価 ・加工技術の重要性 ・主な工業材料 |
機械の製作工程を説明できる. 加工法の分類と基本的評価方法を説明できる
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2週 |
2.鋳造 ・鋳造加工の特徴と 各種鋳造法① |
・鋳造プロセスおよび鋳造品の 長所、短所を説明出来る 砂型法、ダイカストとそれら方法により製作される工作物を説明できる。
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3週 |
・各種鋳造法② ・鋳造の技術(鋳造法案)と 鋳物欠陥 |
・特殊鋳造法とそれら方法により 製作される工作物を説明できる ・鋳物欠陥とその欠陥を発生させ ない方法を説明できる
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4週 |
3.塑性加工 ・塑性加工の特徴と種類 ・圧延加工,押出し,および 引抜き加工
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・塑性加工法の分類と塑性加工後の材料の性質変化を説明できる。 ・熱間加工と冷間加工プロセスの特徴を説明できる ・圧延,押出し,引抜きの方法を説明できる
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5週 |
・鍛造,転造加工 ・板材成形 |
・鍛造の方法を説明できる ・プレス加工,曲げ,絞り加工方法を説明できる
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6週 |
4.粉末成形 |
粉体成形の方法及びどのような製品に使用されているか説明できる
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7週 |
<前期中間試験> |
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8週 |
5.機械加工 ・機械加工の特徴 ・工作機械 |
・非除去加工と除去加工の違い,特徴を説明できる ・運動転写(母性原理),圧力 転写(浮動原理)を説明できる ・マシンングセンタの動き,仕組みを説明できる
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2ndQ |
9週 |
・切削加工
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・切削加工の種類,切削工具 材料を説明できる ・切りくずの形態を説明できる
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10週 |
・研削加工 ・研磨加工
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・研削加工の方法を説明できる ・砥石の3要素5因子を説明 できる ・研磨加工の方法を説明できる
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11週 |
6.洗浄 ・洗浄の基本 ・洗浄方法 |
・洗浄の必要性を説明できる ・各種洗浄方法と特徴を説明 できる
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12週 |
7.接合 ・接合の分類 ・溶接の原理,特徴 |
・接合の種類を説明できる ・溶接部の状態,および溶接の 基本的原理について説明できる
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13週 |
・各種溶接方法 |
・融接法,圧接法の特徴,方法について説明できる
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14週 |
7.プラスチック成形と3次元造形 |
プラスチック成形加工がどのような製品に使用されているか,成形加工方法の種類と概要について説明できる ・3次元造形方法と特徴を説明できる
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15週 |
8.生産システム ・生産システムとは ・部品組立 |
・生産システム概要を説明できる ・組立機械,ラインについて説明できる
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 工作 | 鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。 | 4 | |
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。 | 4 | |
鋳物の欠陥について説明できる。 | 4 | |
溶接法を分類できる。 | 4 | |
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。 | 4 | |
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。 | 4 | |
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。 | 4 | |
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。 | 4 | |
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。 | 4 | |
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。 | 4 | |
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。 | 4 | |
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。 | 4 | |
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。 | 4 | |
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。 | 4 | |
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。 | 4 | |
切削工具材料の条件と種類を説明できる。 | 4 | |
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。 | 4 | |
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。 | 4 | |
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。 | 4 | |
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。 | 4 | |
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。 | 4 | |
材料 | 塑性変形の起り方を説明できる。 | 2 | |
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。 | 2 | |
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。 | 3 | |
計測制御 | 計測の定義と種類を説明できる。 | 4 | |
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。 | 4 | |
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。 | 4 | |