到達目標
1.電力系統の構成と電気方式,送配電線路の電気的特性について説明できる.
2.送配電線路の機械的特性,電線路に使用される電線,ケーブル等の特徴について説明できる.
3.電線路の故障計算ができる.かつ中性点設置方式,誘導障害対策,異常電圧対策について説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 電力系統の構成と電気方式の違いや特徴を説明でき,送配電線路の電気的特性について計算も含めて説明できる. | 左記について,定性的に説明できる. | 左記ができない. |
評価項目2 | 到達目標2.について,計算も含めて説明できる. | 左記について,定性的に説明できる. | 左記ができない. |
評価項目3 | 到達目標3.について,計算も含めて説明できる. | 左記について,定性的に説明できる. | 左記ができない. |
学科の到達目標項目との関係
(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。
説明
閉じる
教育方法等
概要:
発電所から電気の使用場所まで,電力を安全・確実かつ効率よく輸送する送配電技術は広範囲の知識を必要とする.これまでに学んだ電気磁気学,電気回路,電気機器,高電圧工学等の知識がどのように応用されているかという視点から講義する.
授業の進め方・方法:
講義(対面)形式の授業である.定期試験(中間試験40 %,期末試験40 %),課題10%,受講態度・学習への取り組み方10 %を総合的に評価し,総合評価60 点以上を合格とする.ただし,コロナ対応により遠隔授業によるe-ラーニング形式(教材配信)で講義を行う可能性もある.遠隔講義の場合,定期試験の評価は授業中の課題による評価に替わる場合もある.
各試験は,各到達目標に対応した内容の問題を出題する.試験問題のレベルは,各到達目標が確認できる程度とする.
注意点:
電気主任技術者認定の必修科目である.
事前・事後学習、オフィスアワー
本科目は学修単位のため,事前・事後学習として以下のような自学自習を60時間以上行うこと.
1)授業中配布する課題を回答してレポートとする.(約20時間)
2)電線路に使われる電線,ケーブルの調査レポート.(約20時間)
3)電線路の故障計算に関する課題を回答してレポートとする.(約20時間)
【オフィスアワー】16:00-17:00(遠隔授業中はTeamsにて対応)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス(講義概要,シラバスの説明) |
本講義の実施方法および評価方法を理解できる.
|
2週 |
送配電の概要 |
送配電技術の発展過程,電力系統の構成について理解でき,電気方式について説明できる.
|
3週 |
送配電線路の電気的特性 線路定数と等価回路 |
線路定数を理解し,送配電線路が種々の等価回路であらわされることを説明できる.
|
4週 |
線路定数と等価回路 |
線路定数を理解し,送配電線路が種々の等価回路であらわされることを説明できる.
|
5週 |
電圧降下 |
線路における電圧降下について計算できる.
|
6週 |
送電容量と安定度 |
電力円線図について説明でき,送電容量や安定度についても説明できる.
|
7週 |
電力損失 |
送配電線路における電力損失の種類を説明でき,各種電気方式における抵抗損失を計算できる.
|
8週 |
中間試験 |
送配電線路の電気的特性を理解できる.
|
4thQ |
9週 |
答案返却,解答解説 送配電線路の機械的特性,架空送電線路の構成
|
誤答したところを理解できる. 架空送電線路の構成物について説明できる.
|
10週 |
電線のたるみ 電線の振動と対策,コロナ発生と対策,電線のねん架 |
電線のたるみの計算ができる. 左記について説明できる.
|
11週 |
地中電線路のケーブルの種類,特性 |
左記について説明できる.
|
12週 |
故障計算
|
故障の種類,故障計算法について理解し,短絡・地絡計算ができる.
|
13週 |
中性点接地方式,誘導障害,異常電圧,異常現象 |
中性点接地方式の種類と特徴を説明でき,誘導障害,異常電圧,異常現象の発生理由,対策について説明できる.
|
14週 |
送配電線路の保護対策 |
送配電線路の保護対策はどのように行われているか説明できる.
|
15週 |
卒業試験 |
本科目に関して包括的に理解している.
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 4 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 4 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
電力 | 電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 4 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 4 | |
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 4 | |
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 4 | |
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。 | 4 | |
電力システムの経済的運用について説明できる。 | 4 | |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 中間試験 | 期末試験 | 提出物 | 態度 | | | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 10 | 10 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 20 | 10 | 10 | 0 | 0 | 60 |
専門的能力 | 15 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |
分野横断的能力 | 5 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |