概要:
本授業の主目標は、他者とのコミュニケーションの基本となる日本語能力の、総合的な向上を図ることである。具体的な副目標は次の3点である。1 「情報を正確に受け取る力」(〈聞く能力〉および〈読む能力〉)育成。2 「情報を正確に伝達する力」(〈書く能力〉および〈話す能力〉)育成。3 コミュニケーションの基本となる協調性の涵養。課題提出・小テストは目標達成のため、適宜行う予定である。国語辞典は各自用意すること。
授業の進め方・方法:
基本的に講義形式で進める。またグループワークを中心とした演習形式の授業もある。
注意点:
授業はあらかじめ、予習をしてから臨むこと。ノートは必ずとること。なお、国語辞典(紙媒体・中学校で使用したものも可)は各自用意すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
国語Ⅱを受講する目的、到達目標を説明できる。
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2週 |
評論(一)「富士山のカタチ」ほか |
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。
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3週 |
評論(二)「水の東西」ほか |
同上
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4週 |
評論(三)「自由な主体に必要な『尋ねあい』」ほか |
同上
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5週 |
小説(一)「羅生門」 |
小説を読んで、コミュニケーションに必要な「聴く・読む」ことの基本姿勢を学び、実践できる。
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6週 |
小説(一)「羅生門」 |
同上
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7週 |
小説(二)「良識派」「セメント樽の中の手紙」 |
同上
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8週 |
評論(四)「人は独創的でありたいか」 |
論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解できる。また、それに対する独自の意見を持つことができる。
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2ndQ |
9週 |
古典入門(一) 「児のそら寝」 「絵仏師良秀」 |
古典読解を通して、古典文学に親しみ、古人の生活を偲ぶことができる。
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10週 |
古典入門(二) 「阿蘇の史、盗人にあひてのがるること」「猿、恩を知ること |
同上
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11週 |
二 随筆 「徒然草」 |
同上
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12週 |
理学者Xからの手紙(一) |
グループワークを行い、議論の前提条件を明示できる。
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13週 |
理学者Xからの手紙(一) |
同上
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14週 |
理学者Xからの手紙(一) |
同上
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15週 |
評論(五)「他者を理解するということ」 |
コミュニケーションの重要性と学ぶことの意義への理解を深め、それに関する意見をまとめることができる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
評論(六)「『知ること』と『わかること』」ほか |
評論の内容を、各段落ごとに論理展開を追いながら、読むことができる。
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2週 |
評論(七)「自然と人間の関係をとおして考える」ほか |
同上
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3週 |
評論(八)「言語についての新しい認識」ほか |
同上
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4週 |
小説(三)「夢十夜」 |
感想文の書き方を学ぶ。「構成メモ」を作成し、実際に感想文を書く準備ができる。
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5週 |
小説(三)「夢十夜」ほか |
小説の情景描写・心理描写をまとめ、「構成メモ」を活用して感想文を書くことができる。
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6週 |
理学者Xからの手紙(二) |
科学に必要な四つの要素について、個々の生活上の経験を踏まえながら説明できる。
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7週 |
理学者Xからの手紙(二) |
同上
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8週 |
物語(一)「竹取物語」 |
古典読解を通して、古典文学に親しみ、古人の生活を偲ぶことができる。
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4thQ |
9週 |
一 漢文入門 |
漢文の特色を知り、訓読の決まりを理解する。
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10週 |
二 故事成語 |
故事を読み、漢文の世界に親しむことができる。
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11週 |
理学者Xからの手紙(三) |
「理学者Xからの手紙」への返事を書き、第三者へその回答をプレゼンテーションできる。
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12週 |
理学者Xからの手紙(三) |
同上
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13週 |
評論(九)「グローバル化とグローバリズム」 |
論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。
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14週 |
評論(十)「意味と身体」 |
同上
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15週 |
評論(十一)「メディアとしての顔」 |
同上
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。 | 3 | 前3,後13 |
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。 | 3 | 前11 |
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。 | 2 | 前2 |
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。 | 2 | |
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。 | 3 | |
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。 | 3 | |
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。 | 1 | |
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。 | 3 | 前11,後8 |
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。 | 3 | 後8 |
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。 | 2 | |
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。 | 1 | |
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。 | 3 | |
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。 | 3 | |
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。 | 3 | |
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。 | 3 | |