工学実験・実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 工学実験・実習Ⅰ
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報コース) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 各指導教員作成プリント,実験レポートの書き方(2年次後期に配付)
担当教員 金 帝演,髙橋 聡,倉田 かりん

到達目標

1.各テーマに積極的に実験に取り組み,実験内容を理解するだけでなく,工夫することができる。
2.各テーマの実験レポートの書き方に従った適切なレポートを書くことができる。
3.各テーマの実験装置やソフトウェアを安全かつ適切に使うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 実験に関する理解度積極的に実験に取り組み,実験内容を理解するだけでなく,工夫することができる。積極的に実験に取り組み,実験内容を理解できる。実験内容が理解できない。
評価項目2 レポートの書き方に対する理解度実験レポートの書き方に従った適切なレポートを書くことができる。実験レポートの書き方に従ったレポートを書くことができる。実験レポートの書き方に従ったレポートを書くことができない。
評価項目3 実験手順への理解度実験装置やソフトウェアを安全かつ適切に使うことができる。実験装置やソフトウェアを指導書を参考にして使うことができる。実験装置やソフトウェアを指導書を参考にして使うことができない。

学科の到達目標項目との関係

(G) 情報工学分野を主とした幅広い知識と技術を活用して,実験・実習による実践力を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
Webページの作成,メタバース環境の構築、プログラミングの実習を通じてプログラミングやソフトウェアの基礎に関する実践的能力を身につける。
また,レポート作成を通じて基本的なレポートの書き方に習熟する。
授業の進め方・方法:
前期はプログラミング(担当:金)
後期はWebページの作成(担当:倉田)とメタバース環境の構築(担当:髙橋)を行う。
実験・実習終了後に,実験・実習の内容をレポートにまとめ報告する。
注意点:
積極的に取り組み実際に体験することが重要である。
授業で学んだことを実験・実習を通してその理解を深めることが大切である。
実験・実習の結果をレポートにまとめる。
工学レポートの書き方に留意し,分かりやすいレポートが作成できるようにする。提出期限を守ることも重要なことである。

事前・事後学習、オフィスアワー

質問がある場合は、その都度チャットで連絡すること
事前・事後学習はないが実験に必要なものの忘れものはしないこと
事前に行う準備学習として1年時の創造基礎実習における実験場所の使い方を確認してくこと
質問がある場合はその都度テーマ担当の教員に連絡すること

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
シラバス、授業用パワーポイント、Cコンパイラとエディタについて説明する。
2週 C言語の基本
C 言語の基本を学び、自分の名前をディスプレイに表示するプログラムを作成できる。
3週 変数(1)
変数、識別子、型について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
4週 変数(2)
変数の宣言と利用、キーボードから入力について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
5週 式と演算子(1)
式と演算子、演算子の種類について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
6週 式と演算子(2)
演算子の優先順位、型変換について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
7週 場合に応じた処理(1)
関係演算子と条件、if文について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
8週 場合に応じた処理(2)
if ~ else文、if~else if ~ else文について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
2ndQ
9週 中間試験
10週 場合に応じた処理(3)
switch文について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
11週 何度も繰り返す(1)
for文について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
12週 何度も繰り返す(2)
while文、do-while文について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
13週 何度も繰り返す(3)
文のネスト、処理の流れの変更について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
14週 配列(1)
宣言と利用、記述のしかた、配列のアドレスについて理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
15週 配列(2)
応用(配列のコピー、多次元配列)について理解し、簡単なプログラムの作成ができる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 各実験のテーマついて理解する。
2週 HTMLの基礎 HTMLを書くことができる。
3週 CSSの基礎 CSSを書くことができる。
4週 Javascriptの基礎 Javascriptを書くことができる。
5週 課題のホームページ作成1 基本的なHTMLとCSSとJavascriptを使って課題のWebページを記述できる。
6週 課題のホームページ作成2 基本的なHTMLとCSSとJavascriptを使って課題のWebページを記述できる。
7週 課題のホームページ作成3 基本的なHTMLとCSSとJavascriptを使って課題のWebページを記述できる。
8週 レポート指導
4thQ
9週 メタバース環境の構築1 メタバース環境を構築するためのツールの使うことができる。
10週 メタバース環境の構築2 メタバース環境を構築するためのツールの使うことができる。
11週 メタバース環境の構築3 メタバース環境を構築するためのツールの使うことができる。
12週 課題のメタバース環境の構築1 与えられた課題のメタバース環境を構築することができる。
13週 課題のメタバース環境の構築2 与えられた課題のメタバース環境を構築することができる。
14週 課題のメタバース環境の構築3 与えられた課題のメタバース環境を構築することができる。
15週 課題のメタバース環境の構築4 与えられた課題のメタバース環境を構築することができる。
16週 レポート指導

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。1
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。1
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。1
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。1
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。1
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。1
理想変成器を説明できる。1
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。1
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。1
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。1
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。2
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。2
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。2
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。1
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。1
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。1
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。1
静電エネルギーを説明できる。1
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。1
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。1
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。1
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。1
FETの特徴と等価回路を説明できる。1
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。1
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。1
演算増幅器の特性を説明できる。1
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。1
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。1
原子の構造を説明できる。1
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。1
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。1
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。1
真性半導体と不純物半導体を説明できる。1
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。1
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。1
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。1
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。1
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。3
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。3
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。1
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。3
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。3
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。1
電力量の測定原理を説明できる。1
オシロスコープの動作原理を説明できる。4
制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。1
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。1
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。1
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。1
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。1
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。1
情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3
変数の概念を説明できる。3
データ型の概念を説明できる。3
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。3
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。3
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。3
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。3
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。3
プログラミング言語は計算モデルによって分類されることを説明できる。3
主要な計算モデルを説明できる。3
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。3
計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3
論理式の簡単化の概念を説明できる。3
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。3
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。1
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。1
組合せ論理回路を設計することができる。1
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。1
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。1
与えられた順序回路の機能を説明することができる。1
順序回路を設計することができる。1
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。1
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。1
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。1
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。1
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。1
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。4
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。4
システムプログラム形式言語の概念について説明できる。1
オートマトンの概念について説明できる。1
コンパイラの役割と仕組みについて説明できる。4
形式言語が制限の多さにしたがって分類されることを説明できる。3
正規表現と有限オートマトンの関係を説明できる。1
分野別の工学実験・実習能力機械系分野(実験・実習能力)機械系分野(実験・実習能力)実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3
やすりを用いて平面仕上げができる。3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。1
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。1
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。1
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。1
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。1
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。2
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。2
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4
電気・電子系分野(実験・実習能力)電気・電子系分野(実験・実習能力)電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。2
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。1
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。1
論理回路の動作について実験結果を考察できる。1
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。1
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。1
ディジタルICの使用方法を習得する。1
情報系分野(実験・実習能力)情報系分野(実験・実習能力)与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。3
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。3
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。3
標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。3
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。3
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。3

評価割合

レポート試験態度合計
総合評価割合404020100
基礎的能力30302080
専門的能力1010020
分野横断的能力0000