生物工学基礎

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 生物工学基礎
科目番号 0077 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(化学・生物コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 教科書: 井上明 他「図解微生物学入門」(オーム社), 参考書:日本微生物生態学会 教育研究部会編著「微生物生態学入門」日科技連
担当教員 南 淳

到達目標

医薬品や食品工業、ならびに環境保全等に深く関係する微生物学、微生物工学の基礎を学ぶ。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1微生物の代謝機能や種の多様性が生物工学にどのように利用されているか例を挙げて説明でき、今後の可能性について考察できる。微生物の代謝機能や種の多様性が生物工学にどのようにい利用されているか例を挙げて説明できる。微生物の多様性が生物工学にどのようにい利用されているか分からない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
医薬品や食品工業、ならびに環境保全等に深く関係する微生物学、微生物工学の基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
試験80%, レポートの提出20%で総合的に評価する。総合評価60点以上を合格とする。
注意点:
積極的な質問を歓迎します。教科書の該当範囲を予習しておくこと。

事前・事後学習、オフィスアワー

オフィスアワー:授業当日の16:00-17:00.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 微生物とは何か、微生物学の歴史 微生物とは何か説明できる。微生物学の歴史の概要を説明できる。
2週 微生物の分類体系と命名法 微生物の分類体系を説明できる。微生物学の命名法を説明できる。
3週 微生物の種類:真正細菌、古細菌 真正細菌、グラム陽性・陰性について説明できる。乳酸菌、バチルス、ブドウ球菌、グラム陰性桿菌、放線菌、シアノバクテリア、古細菌の特徴について説明できる。
4週 微生物の種類:真菌、原生生物 古細菌とは何か説明できる。真菌の分類について説明できる。黄麹菌、黒麹菌、アオカビ、酵母などの真菌の特徴を説明できる。
5週 微生物の生育と培養1 微生物の生育曲線について説明できる。微生物の培養方法の概略を説明できる。
6週 微生物の生育と培養2 滅菌操作、微生物の分離、微生物の保存、培地成分、液体培養・個体培養、連続培養法について説明できる。
7週 人体と微生物 ヒト常在菌、疾病と微生物の関係について説明できる。
8週 中間テスト 1〜7週の学習内容を試験する。 1〜7週の到達目標
4thQ
9週 微生物の利用1:アルコール発酵 アルコール発酵の過程について説明できる。アルコール発酵の利用の例について説明できる。
10週 微生物の利用2:乳酸発酵、アミノ酸発酵 乳酸発酵の過程とその利用について説明できる。アミノ酸発酵の過程とその利用について説明できる。
11週 微生物の利用3:核酸発酵、抗生物質の生産 核酸発酵の過程とその利用について説明できる。抗生物質の作用と微生物による生産について説明できる。
12週 微生物の利用4:環境修復 微生物による廃水処理、環境修復(バイオレメディエーション)の概要を説明できる。
13週 バイオテクノロジー1 分子クローニング技術について説明できる。PCR法の原理と応用について説明できる。
14週 バイオテクノロジー2 DNAシーケンシング法について説明できる。トランスジェニック生物について説明できる。
15週 学年末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4後1
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。4後3
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。4後4
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。4後4
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。4後4
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。4後4
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4後6
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4後6
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4
細胞周期について説明できる。4
分化について説明できる。4
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4後3
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。4後11
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。4
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。4
ヌクレオチドの構造を説明できる。4
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4
DNAの半保存的複製を説明できる。4
RNAの種類と働きを列記できる。4
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。4
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。4
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。4
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。4
解糖系の概要を説明できる。4後4
クエン酸回路の概要を説明できる。4後4
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。4後4
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。4後4
各種の光合成色素の働きを説明できる。4
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。4
炭酸固定の過程を説明できる。4後4
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。4後1
原核微生物の種類と特徴について説明できる。4後1
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。4後12
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。4後12
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。4後5
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。4後5
微生物の育種方法について説明できる。4後5
微生物の育種方法について説明できる。4後5
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。4後5
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。4後5
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。4後12
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。4後12
食品加工と微生物の関係について説明できる。4後12
食品加工と微生物の関係について説明できる。4後12
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。4後11
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。4後11
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。4後14
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。4後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000