機械力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 機械力学Ⅱ
科目番号 0128 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 振動工学入門,山田伸志,パワー社
担当教員 小出 瑞康

到達目標

①1自由度振動系に周期的な変位が作用する場合の振動現象を理解する
②基本的な入力に対する1自由度減衰振動系の過渡応答を求められるようになる
③多自由度自由振動の運動方程式をたてられるようになり,多自由度の振動現象を理解する
④多自由度強制振動の運動方程式をたてられるようになり,多自由度の振動現象を理解する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
1自由度振動系に周期的な変位が作用する場合の振動現象を理解する方程式の解,振幅倍率から物体がどのように振動するかを理解し,共振現象,力による強制振動との違いについて説明できる1自由度振動系に周期的な外力が作用するときの運動方程式を解析し,振幅倍率を求められる1自由度振動系に周期的な変位が作用するときの運動方程式を導くことができる1自由度振動系に周期的な変位が作用するときの運動方程式を導くことができない
基本的な入力に対する1自由度減衰振動系の過渡応答を求められるようになるラプラス変換,逆変換を使ってインパルス入力,ステップ入力に対する減衰系の振動解析ができるラプラス変換,逆変換を使ってインパルス入力,ステップ入力に対する非減衰系の振動解析ができる過渡応答について理解する。変換表を用いてラプラス変換,逆変換ができる過渡応答がわからない。ラプラス変換,逆変換ができない
多自由度自由振動の運動方程式をたてられるようになり,多自由度の振動現象を理解する多自由度非減衰系の自由振動について,振幅比を用いて振動モードを説明することができる多自由度非減衰系の自由振動について解析を行い,固有振動数,振幅比を求めることができる多自由度非減衰系の運動方程式を導出できる多自由度非減衰系の運動方程式を導出できない
多自由度強制振動の運動方程式をたてられるようになり,多自由度の振動現象を理解する多自由度非減衰系の強制振動の共振について説明することができる多自由度非減衰系の強制振動について解析を行い,固有振動数,振幅を求めることができる多自由度非減衰系の運動方程式を導出できる多自由度非減衰系の運動方程式を導出できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械振動のより高度な現象をモデル化し,解析することを学ぶ。
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため,事前,事後の学習として,予習およぎ課題を課す。
定期試験として中間試験,期末試験を実施する。
定期試験の成績を80%,小テストや課題等の総点を20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
機械力学Ⅰの内容をよく理解しておくこと.
再試験を受けるためには,課題等をすべて提出する必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1自由度強制振動① 変位による強制振動のモデルを理解し,振幅比の式を導出する。
力による強制振動との違いを説明できる。
2週 1自由度強制振動② 振動の伝達率の式を導出する。
3週 1自由度強制振動③ 振動の伝達率を利用する振動測定の原理を説明できる。
4週 1自由度強制振動① 過渡振動の概要を説明することができる。
ラプラス変換を用いて基本的な微分方程式を解くことができる。
5週 1自由度過渡振動② ラプラス変換を用いて単位ステップ加振の解析ができる。
6週 1自由度過渡振動③ ラプラス変換を用いて単位インパルス加振の解析ができる。
7週 2自由度自由振動① 2自由度振動の概要について説明でき,モデル化と運動方程式の導出ができる。
8週 2自由度自由振動② 2自由度振動の運動方程式の解法を理解する。
2ndQ
9週 2自由度自由振動③ 2自由度振動の振動の特徴を理解する。
2自由度振動の基本的な問題が解けるようになる。
10週 2自由度強制振動① 2自由度の力による強制振動のモデル化と運動方程式の解法の理解する。
11週 2自由度強制振動② 2自由度の変位による強制振動モデルを理解する。2自由度強制振動の基本的な問題が解けるようになる。
12週 多自由度振動① モデル化と運動方程式の解法
13週 多自由度振動② 多自由度振動の例
14週 連続体の振動 弦の振動モデルから波動方程式を導く
15週 まとめ 学習内容の振り返り
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4
仕事の意味を理解し、計算できる。4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4
動力の意味を理解し、計算できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4
振動の種類および調和振動を説明できる。4
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
計測制御計測の定義と種類を説明できる。4
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4
自動制御の定義と種類を説明できる。4
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。4
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4
伝達関数を説明できる。4
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4
制御系の過渡特性について説明できる。4
制御系の定常特性について説明できる。4
制御系の周波数特性について説明できる。4
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000