情報工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 情報工学Ⅰ
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 エンジニアのためのプログラミング入門 -VB.NETによるプログラミングの基礎-、大槻、小泉他編著、電気書院
担当教員 小泉 康一

到達目標

①簡単なブール関数から論理回路が設計できる。
②if文,for文,二重ループを用いた簡単な処理のプログラムが自由に作れる。
③1次元配列、2次元配列を用いたプログラムが設計できる。
④グラフィック命令を用いて簡単なシミュレーションプログラムが設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
簡単なブール関数から論理回路が設計できる。各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
if文,for文,二重ループを用いた簡単な処理のプログラムが自由に作れる。各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
1次元配列、2次元配列を用いたプログラムが設計できる。各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
グラフィック命令を用いて簡単なシミュレーションプログラムが設計できる。各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
Visual BASIC言語により様々な初歩のプログラミング技術とコンピュータアルゴリズムを学ぶ。さらにグラフィック命令を用いたプログラム、簡単なシミュレーションプログラムを理解する。前期の前半はブール代数の基礎も講義する。
授業の進め方・方法:
前期後期、期末試験を50分で実施する。中間試験については本年度に限り課題によって代わりに実施することがある。
定期試験の成績を60%、課題の総合点を40%として評価し60点以上を合格とする。すべての課題を既定の締切時間までに提出し、再試験事前指導を問題なく受講した者のみ再試験を受験できる。各課題について、既定の締切時間までに正当な形で提出しない場合、当該課題の成績を0点として、さらに全課題の総合点数を減点する。他人の内容を丸写しした課題を提出された場合は、発覚するごとに当該学生の全課題の総合点数を大幅に減点し、その学生の再試験受験資格が失われる。
注意点:
コンピュータが実行可能な基本的な仕事の内容を理解し、簡単な問題に対してコンピュータプログラムを自由に作成できるようになる学生となることを授業の目的とする。
自学自習の確認方法:ほぼ毎週演習課題を出題する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 論理回路とブール代数1 AND、OR、NOT回路、論理式と論理回路
2週 論理回路とブール代数2 ブール代数における重要な公式と法則
3週 論理回路とブール代数3 論理式の簡単化、簡単な回路設計
4週 コンピュータの構成 コンピュータのモデル、フローチャートとBASICプログラムとの対応
5週 プログラム入力・実行 Visual BASICの概要と簡単なプログラムの入力,実行
6週 判断を含む処理 1 フローチャート上の判断をif文でどう表現するか
7週 判断を含む処理 2 if文による処理の原理理解
8週 判断による繰り返し if文による繰り返し 繰り返し処理の原理理解
2ndQ
9週 For文による繰り返し if文繰り返しより簡単なfor文の使い方
10週 配列データの合計・平均 配列データの合計、平均の計算アルゴリズム
11週 配列データの最大値等 配列データの最大値、最小値、標準偏差の計算法
12週 配列の応用 配列を用いた様々な応用プログラムの作成
13週 2次元配列の使用法 2次元配列を用いる例と基本的な扱い方法について
14週 2次元配列と簡単な処理 2次元配列を用いたプログラム作成、2重ループ
15週 プログラミング演習 今まで得た知識を整理するための演習を行う
16週
後期
3rdQ
1週 2次元配列の応用 2次元配列を用いた応用プログラム
2週 グラフィック命令 グラフィック命令を用いて基本図形を描く
3週 グラフィック命令応用1 y=f(x)のグラフを描くプログラム等の作成
4週 グラフィック命令応用2 モンテカルロ法とシミュレーションプログラム1
5週 グラフィック命令応用3 モンテカルロ法とシミュレーションプログラム2
6週 関数の再帰呼び出し1 関数プロシージャ、サブプロシージャの基本概念 、再帰呼び出し関数の基本概念
7週 関数の再帰呼び出し2 ハノイの塔パズルを最短で解くアルゴリズム
8週 関数の再帰呼び出し3 ハノイの塔パズルの最短実施回数の数え方
4thQ
9週 二分探索法による方程式の解導出1 再帰呼び出し関数の応用例と二分探索法の考え方
10週 二分探索法による方程式の解導出2 二分探索法を再帰呼び出し関数を用いて実行する
11週 ソーティング1 バブルソートアルゴリズム
12週 ソーティング2 クイックソートアルゴリズム1
13週 ソーティング3 クイックソートアルゴリズム2
14週 プログラミング総合演習1 今までの知識を応用しプログラムを設計する
15週 プログラミング総合演習2 今までの知識を応用しプログラムを設計する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3前8
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3前8
簡単な連立方程式を解くことができる。1後15
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3後3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3後3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3後5
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3前12
工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前3
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3後15
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3後15
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3後15
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3前5
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。2前5
変数の概念を説明できる。3前5
データ型の概念を説明できる。3前6
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。3前6
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。3前6
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。2前13
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2前13
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。2前13
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。2後14
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。2後14
プログラミング言語は計算モデルによって分類されることを説明できる。2後1
主要な計算モデルを説明できる。2後1
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。2後10
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。2後10
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。2後10
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。2後10
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力60400000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000