ディジタル回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 ディジタル回路Ⅰ
科目番号 0040 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 よくわかるディジタル回路,春日 健,電気書院 ・ ドリルと演習 ディジタル回路,春日 健,電気書院
担当教員 山田 貴浩

到達目標

①基本的な論理回路の動作を説明でき,半導体素子を用いて回路を実現できる.
②2進数や16進数によって数を正しく表現できる.
③ブール代数の基本演算や基本定理を説明でき,論理式の立式や簡単化ができる.
④基本的な組合せ論理回路の動作が説明でき,真理値表を満たす回路を実現できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
基本論理回路基本的な論理回路の動作を理解し,入出力の関係を説明できる.基本的な論理回路の動作を理解している.基本的な論理回路の動作を理解していない.
ディジタル回路における数の表現ディジタル回路における数やコードの表現法を理解し,2進数や16進数によって正しく表現できる.ディジタル回路における数やコードの表現法を理解している.ディジタル回路における数やコードの表現法を理解していない.
ブール代数と基本論理演算ブール代数の法則や基本的な論理演算について理解し,目的とする論理式を求めることができる.ブール代数の法則や基本的な論理演算について理解している.ブール代数の法則や基本的な論理演算について理解していない.
組合せ論理回路各種組合せ回路の動作や回路構成を理解し,代表的な回路の動作を説明できる.各種組合せ回路の動作や回路構成を理解している.各種組合せ回路の動作や回路構成を理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ディジタル回路を設計するにあたって必要となる考え方や設計法を学習する.
特に本講義では,数の表現・基本ゲート回路・論理演算・組合せ論理回路の設計を中心に演習や実習を交えながら授業を進める.
授業の進め方・方法:
定期試験の成績を70%,演習・実習・小テストの成績および振り返りシートの提出状況を30%として総合的に評価し,60点以上を合格とする.
中間試験・期末試験とも50分の試験を実施する.
注意点:
授業は演習・実習も交えて実施する.積極的に取り組むこと.
指定された事前学習に基づいて授業を進めるので,必ず予習をしてくること.
他の授業や実験,資格試験にも関係する内容であるので,確実に理解すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション 身の回りにあるディジタル信号とアナログ信号の違いを説明できる.
アナログ信号からディジタル信号へ変換する過程を説明できる.
2週 基本論理回路①(正論理と負論理,AND・OR・NOT・NAND・NOR・XORゲート) 正論理と負論理の違いを説明できる.
AND・OR・NOT・NAND・NOR・XORゲートにおける入力と出力の関係を示すことができる.
3週 基本論理回路②(TTL-ICの回路の基本構成と動作) TTL-ICの動作原理について説明できる.
4週 基本論理回路③(CMOS-ICの回路の基本構成と動作) MOSトランジスタの動作原理を説明できる.
CMOS-ICの動作原理について説明できる.
5週 ディジタル回路における数の表現①(2進数・10進数・16進数と相互変換) 10進数を2進数や16進数へ変換できる.
2進数や16進数を10進数へ変換できる.
2進数と16進数を相互に変換できる.
6週 ディジタル回路における数の表現②(負の数の表現,符号体系) 2の補数表現により2進数で負の数を表すことができる.
代表的な文字のコードで文字を表現できる.
7週 ダイオードやトランジスタを用いた論理回路の実現
※実験室にて実習を実施
ダイオードやトランジスタを用いてAND・OR・NOT回路を作成できる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 ブール代数と基本論理演算 ブール代数の基本的な公式を用いて論理演算を行うことができる.
10週 組合せ論理回路①(真理値表から論理式への変換,主加法標準形と主乗法標準形,論理式の簡単化) 与えられた真理値表を実現する論理式を主加法標準形や主乗法標準形によって表すことができる.
式の変形やカルノー図を用いて論理式を簡単な形に変形できる.
11週 組合せ論理回路②(論理回路の構成法,エンコーダとデコーダ) 一般的な論理回路の構成法を説明できる.
AND・OR・NOTで構成された回路をNANDのみで構成できる.
エンコーダとデコーダの動作を説明できる.
12週 組合せ論理回路③(マルチプレクサとデマルチプレクサ,誤り検出方式・誤り訂正符号) マルチプレクサとデマルチプレクサの動作を説明できる.
パリティチェックによる誤り検出のしくみを説明できる.
ハミングコードによる誤り訂正のしくみを説明できる.
13週 組合せ論理回路④(2進数の加算・減算,半加算器と全加算器) 2進数の加算のしくみを説明できる.
半加算器と全加算器の動作を説明できる.
2進数の減算の方法について説明できる.
14週 組合せ論理回路⑤(2進数の算術演算回路) 2進数の加算・減算を行う過程を説明できる.
並列加算器を用いた2進数の加算・減算の方法を説明できる.
15週 総合演習
※実験室にて実習を実施
センサの信号をディジタル回路で処理できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4後7
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4後3
FETの特徴と等価回路を説明できる。4後4

評価割合

試験演習等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100