概要:
広範囲な機械工学の分野のうち,材料力学,機械材料および機械加工の概要について学習する。あわせて,機械工作実習を行い,製作技能と工作法の基本についても学習する。
授業の進め方・方法:
前期中間試験は50分間の試験を実施する。前期期末試験は50分間の試験を実施する。後期試験は実施しない。再試験は実施しない。
遠隔授業等で定期試験が実施できない場合は,課題で代替することがある。
前期は定期試験の成績を80%,小テストや課題の総点を20%として総合的に評価する。後期は実習報告書・作品を80%,小テストや課題の総点を20%として総合的に評価する。前期と後期を平均して評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
機械工学の特色を理解して,電気工学との関連を考え,モノづくり全体のイメージを持つことが重要である。工作実習では,精度良くできた・できなかったことの原因がどこにあるのかを考察し、報告書にまとめることが重要である。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
機械の定義と機械工学の範囲 |
動力機械,作業機械,伝達機械,機械の効率
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2週 |
応力とひずみ |
外力,変形,応力,ひずみ
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3週 |
引張と圧縮 |
縦・横ひずみ,フックの法則,応力-ひずみ線図,弾性・塑性ひずみ,降伏点等
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4週 |
せん断・棒の曲げ |
せん断応力,せん断ひずみ,任意断面のせん断応力,断面二次モーメント
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5週 |
材料の使用法 |
応力集中,許容応力,安全率
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6週 |
材料の機械特性 |
引張試験,曲げ試験,疲労試験,クリープ試験
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7週 |
様々の機械材料 |
鉄鋼材料,セラミックス材料,ポリマー,複合材料
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8週 |
1週から7週までのまとめ |
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2ndQ |
9週 |
中間試験解答、機械加工の目的と分類 |
機械加工の分類、加工精度
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10週 |
塑性加工・鋳造・溶接・表面処理の概要 |
深絞り、鋳造、ガス溶接、アーク溶接、メッキ等
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11週 |
切削加工の目的と方法、切削機構(1) |
切削加工の特徴、切削模型、切りくずの形態
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12週 |
切削機構(2)、切削工具材料(1) |
構成刃先、切削熱、工具材料に必要な性質
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13週 |
切削工具材料(2)、工具摩耗と寿命(1) |
各種工具材料の特性、工具の損傷
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14週 |
工具摩耗と寿命(2)、切削加工の経済性 |
工具寿命曲線、切削条件と経済性
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15週 |
期末試験解答、旋削加工の概要 |
旋盤の機構と大きさ、旋削加工の種類
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
機械工作実習の心構えと工作法概論 |
工作実習についての安全教育と工作実習の概要
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2週 |
測定機器の使用法 |
ノギス、マイクロメータを用いた測定法
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3週 |
旋盤加工(1) |
旋盤の基礎知識と操作法、端面切削、外径切削、段加工
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4週 |
旋盤加工(2) |
旋盤の基礎知識と操作法、端面切削、外径切削、段加工
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5週 |
溶接(1) |
溶接の基礎知識と基本作業、ガス溶接、電気溶接
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6週 |
溶接(2) |
溶接の基礎知識と基本作業、ガス溶接、電気溶接
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7週 |
手仕上げ(1) |
手仕上げの基礎知識と基本作業、金鋸による金属切断、やすりがけ、穴あけ、ねじ切り
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8週 |
手仕上げ(2) |
手仕上げの基礎知識と基本作業、金鋸による金属切断、やすりがけ、穴あけ、ねじ切り
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4thQ |
9週 |
特殊機械加工(1) |
フライス盤とホブ盤の基礎知識と操作法、フライス盤による外周切削と溝加工、ホブ盤による歯車加工
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10週 |
特殊機械加工(2) |
フライス盤とホブ盤の基礎知識と操作法、フライス盤による外周切削と溝加工、ホブ盤による歯車加工
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11週 |
NC工作機械(1) |
マシニングセンタとワイヤカット放電加工機の概要
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12週 |
NC工作機械(2) |
マシニングセンタとワイヤカット放電加工機の概要
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13週 |
モノづくり現場の状況紹介 |
モノづくり職人の技、実習で経験しなかった加工法
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14週 |
工作実習達成度調査 |
旋盤加工、溶接、手仕上げ、特殊機械加工、NC工作機械
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15週 |
工作実習成果アンケート |
機械工作実習での成果
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 3 | |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 3 | |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 3 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 2 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 2 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 2 | |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 2 | |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 1 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | |