化学工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 化学工学Ⅱ
科目番号 0140 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 新版 化学工学の基礎 朝倉書店
担当教員 青木 寿博

到達目標

1)単位操作の基本事項としての熱力学の習得 2)種々の単位操作計算に要求される数学的能力の涵養,特に微分方程式の立式法 3)装置の構造とそのはたらきをモデル化し,表式・解析する能力の涵養 4)エンジニアリングにおける共通言語としての英語の使用への馴致

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1)分離装置の原理および設計法・操作法を学ぶ。2)装置設計に必要な物性値の測定および推算法を学ぶ。3)化学装置内で起こる現象の収支・平衡・速度を理解する。
授業の進め方・方法:
中間・期末試験は100分間の試験を実施する。
定期試験の成績を80%,課題などを20%で評価する。
この科目は学修単位科目のため、事前、事後の学習として、小テストを実施する。
注意点:
数式、グラフの内容を理解し、その意味する現象を図に描く。
逆に、実際の現象あるいは図解、文章化された現象を、数式やグラフで表現する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学プロセスの物質収支(1) バイパス流れ・リサイクル流れの物質収支
2週 化学プロセスの物質収支(2)
反応を伴う物質収支
3週 物性(1)
輸送物性と平衡物性
4週 物性(2) 物性の測定と相関法および推算法
5週 蒸留(1)
気液平衡
6週 蒸留(2)
連続蒸留装置
7週 蒸留(3)
蒸留装置の設計
8週 問題演習
2ndQ
9週 抽出(1) 液液平衡と三角座標
10週 抽出(2) 単抽出,多回抽出、および向流多段抽出
11週 吸収(1) 気体の溶解度
12週 吸収(2) 気液界面での物質移動
13週 吸収(3) 充填塔内の物質収支および吸収速度
14週 吸収(4) 充填塔高さの計算
15週 問題演習 前期の総復習
16週
後期
3rdQ
1週 調湿と乾燥(1) 湿り空気の性質
2週 調湿と乾燥(2) 調湿操作と冷水操作
3週 調湿と乾燥(3) 乾燥速度と乾燥特性曲線
4週 調湿と乾燥(4) 材料の乾燥特性と乾燥装置
5週 粉体(1) 粒子の大きさとその分布
6週 粉体(2) 粒子の運動
7週 粉体(3) 粒子の分離
8週 問題演習
4thQ
9週 化学プロセスの動的挙動(1) 化学プロセスの物質収支およびエネルギー収支
10週 化学プロセスの動的挙動(2) 化学プロセスの安定性
11週 プロセス制御(1) フィードバック制御のしくみ
12週 プロセス制御(2) 化学プロセスの静的・動的挙動のモデル化
13週 プロセス制御(3) ON/OFF制御,比例制御とその動的挙動
14週 プロセス制御(4) PIおよびPID制御とその動的挙動
15週 問題演習 後期の総復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4
流れの物質収支の計算ができる。4
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。4
流体輸送の動力の計算ができる。4
蒸留の原理について理解できる。4
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。4
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。4
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。4
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。4
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4

評価割合

試験小テスト(10)・課題(10)相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000