科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 化学
科目番号 0029 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 化学・バイオ工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 (1)改訂高等学校化学,第一学習社,(2)改訂スタディノート化学,第一学習社,(3)七訂版スクエア最新図説化学,第一学習社,(4)六訂版リードα化学基礎+化学,数研出版
担当教員 羽切 正英

到達目標

①物理化学の基礎となる内容について理解する。
②原子の構造を基に,元素とその化合物の特徴を説明できる。
③脂肪族炭化水素を骨格とする化合物の特徴を説明できる。
④芳香族骨格を持つ化合物及び高分子化合物の特徴を説明できる。
⑤わたしたちの生活を支える身近な有機化合物の構造や性質を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1年生で学んだ化学の基礎の上に,それらの応用である物理化学,無機化学,有機化学などに関する基礎的な素養を身につける。
授業の進め方・方法:
定期試験の成績を80%, 小テストや課題などを20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。定期試験の試験時間は50分間とする。
注意点:
化学・バイオ工学科におけるほぼ全ての専門科目の基礎となるので,予習復習を十分に行い理解に努めること。
更に,毎時間(次の授業までに),演習・小テスト・課題等の解いた問題の解き直しや問題集を解いて,授業内容で理解度の低い部分はないか等を確認し,学習内容への理解を深めること。
概説的に取り扱う授業項目もあるが,自学自習により深化を図ること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 溶液の性質 1年内容の復習,希薄溶液の性質,コロイド
2週 物質とエネルギー(1) 熱化学方程式,反応熱の種類
3週 物質とエネルギー(2) ヘスの法則,結合エネルギーと反応熱
4週 化学反応の速さ(1) 反応速度,反応の速さと濃度
5週 化学反応の速さ(2) 反応速度反応の速さと温度,活性化エネルギー,触媒
6週 化学平衡(1) 化学平衡
7週 化学平衡(2) ルシャトリエの原理,定期試験返却とここまでの学習内容整理
8週 無機化合物(1) 非金属元素の単体と化合物(元素の分類と性質,水素とその化合物)
2ndQ
9週 無機化合物(2) 非金属元素の単体と化合物(第17,18族典型元素とその化合物)
10週 無機化合物(3) 非金属元素の単体と化合物(第16,15族典型元素とその化合物)
11週 無機化合物(4) 非金属元素の単体と化合物(第14族典型元素とその化合物)
12週 無機化合物(5) 典型金属元素の単体と化合物(第1,2族典型元素とその化合物)
13週 無機化合物(6) 遷移元素の単体と化合物
14週 無機化合物(7) 遷移元素の単体と化合物,金属イオンの定性分析
15週 まとめ まとめ
16週
後期
3rdQ
1週 復習(1) 原子の構造,電子配置,荷電子,化学結合
2週 復習(2) 構造式,電子式
3週 有機化合物(1) 有機化合物の特徴と分類,構造式の決定
4週 有機化合物(2) 脂肪族炭化水素(アルカン,シクロアルカン,構造異性体)
5週 有機化合物(3) 脂肪族炭化水素(アルケン,アルキン,幾何異性体)
6週 有機化合物(4) 酸素を含む脂肪族化合物(アルコールとエーテル,光学異性体)
7週 有機化合物(5)と整理 定期試験返却とここまでの学習内容整理,酸素を含む脂肪族化合物(アルコールとエーテル,光学異性体)
8週 有機化合物(6) 酸素を含む脂肪族化合物(アルデヒド,ケトン)
4thQ
9週 有機化合物(7) 酸素を含む脂肪族化合物(カルボン酸,エステル)
10週 有機化合物(8) 酸素を含む脂肪族化合物(エステル,油脂,セッケン)
11週 有機化合物(9) 芳香族炭化水素(ベンゼン)
12週 有機化合物(10) 酸素を含む芳香族化合物(フェノール類,芳香族カルボン酸)
13週 有機化合物(11) 窒素を含む芳香族化合物(芳香族アミン)
14週 有機化合物(12) 有機化合物と人間生活,高分子化合物
15週 まとめ まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3後14
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3後14
物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2
純物質と混合物の区別が説明できる。3後3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3後3
水の状態変化が説明できる。3
価電子の働きについて説明できる。3
原子のイオン化について説明できる。3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
イオン結合について説明できる。3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3
共有結合について説明できる。3後4,後5,後6
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3後4,後5,後6
金属の性質を説明できる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3前8
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3
測定と測定値の取り扱いができる。3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3
ガラス器具の取り扱いができる。3
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3
試薬の調製ができる。3
代表的な気体発生の実験ができる。3
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000