材料化学基礎

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 材料化学基礎
科目番号 0036 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 化学・バイオ工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新版化学 新訂版(実教出版)
担当教員 梅澤 洋史,青木 寿博

到達目標

①元素の性質をその内部構造を基に説明することができる。
②無機化合物の性質をその構造や構成元素の性質を基に説明することがきる。
③炭化水素の分類や簡単な有機化合物のに含まれる官能基の性質について説明することができる。
④身の回りで用いられている有機化合物や高分子化合物について説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
専門科目を学ぶ上での橋渡し的役割を担う科目である。無機化学、有機化学の基本的考え方、理論的背景などの基礎を習得することを目的とする
授業の進め方・方法:
定期試験の成績を80%, 小テストや課題,授業へ取り組みなどの平素の学習状況を20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。中間試験,期末試験ともに50分間で実施する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質の構造(1) 純物質、混合物、複合体
2週 物質の構造(2) 混合物の組成と濃度
3週 物質の構造(3) 物質の状態
4週 原子の構造と性質(1) 原子の構造
5週 原子の構造と性質(2) 原子の中の電子配置
6週 原子の構造と性質(3) 元素の周期律
7週 化学反応と化学結合(1) 化学反応式と量的関係
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 化学反応と化学結合(2) 化学結合と物質の性質
10週 中和反応 酸・塩基と中和反応
11週 酸化還元反応(1) 酸化剤・還元剤
12週 酸化還元反応(2) 電池と電気分解
13週 無機化学(1) 非金属元素
14週 無機化学(2) 金属元素
15週 前期末試験の解説
16週
後期
3rdQ
1週 有機化学(1) 有機化合物の特徴と分類について理解する
2週 有機化学(2) 飽和炭化水素の構造や性質について理解する
3週 有機化学(3) 不飽和炭化水素の構造や性質について理解する
4週 有機化学(4) アルコール、エーテルの構造や性質について理解する
5週 有機化学(5) アルデヒドとケトンの構造や性質について理解する
6週 有機化学(6) カルボン酸とエステルの構造や性質について理解する
7週 有機化学(7) 芳香族化合物の特徴と性質について理解する
8週 後期中間試験
4thQ
9週 有機化学(8) 芳香族化合物の反応について理解する
10週 有機化学(9) 身の回りにある有機化合物について理解する
11週 有機化学(10) 高分子化合物の特徴や分類について理解する
12週 有機化学(11) 天然高分子化合物の構造や性質について理解する
13週 有機化学(12) 合成高分子化合物の構造や性質について理解する
14週 問題演習 これまでの学習事項について理解する
15週 後期末試験の解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3
物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
純物質と混合物の区別が説明できる。3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3
水の状態変化が説明できる。3
物質の三態とその状態変化を説明できる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3
同位体について説明できる。3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
価電子の働きについて説明できる。3
原子のイオン化について説明できる。3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
イオン結合について説明できる。3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3
共有結合について説明できる。3
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3
中和滴定の計算ができる。3
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3
一次電池の種類を説明できる。3
二次電池の種類を説明できる。3
電気分解反応を説明できる。3
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3
ファラデーの法則による計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。3
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。3
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。3
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。3
無機化学代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。3

評価割合

試験小テスト、課題,取り組み状況相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000