環境化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 環境化学Ⅰ
科目番号 0077 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 化学・バイオ工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 柘植、竹内、荻野、他、環境と化学,グリーンケミストリー入門、第二版、東京化学同人
担当教員 田中 利彦

到達目標

代表的な環境汚染物質とその問題について概要を正しく科学的に説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
代表的な環境汚染物質とその問題について概要を正しく科学的に説明できること。正しく科学的に説明できること。概ね正しく科学的に説明できること。概要を正しく科学的に説明できない。
代表的なジェネル気とその問題について概要を正しく科学的に説明できること。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
代表的な環境問題の具体的内容を知ると共に、その背景となっている科学的知識が何かを学ぶ。またその科学的知識がしばしばねじ曲げられ誤った認識が広がってる可能性があることを知る。また環境とエネルギー問題の深い関わりと文明とエネルギーの本質的な関係を学ぶ。
授業の進め方・方法:
代表的な環境問題3例(水俣病、亜硫酸ガス、地球温暖化)の具体的内容を知ると共に、その背景となっている科学的知識(有機水銀中毒、酸化物とオキソ酸、温室効果)が何か学ぶ。またさまざまな根拠から疑い無いはずの自然な温暖化と寒冷化の知識が意図的に無視されてきた事を学ぶ。後半は環境とエネルギー問題の深い関わりを、物理学の基礎と現状の両面から学ぶ。
注意点:
中間試験は実施しない。期末試験は50分間の試験を実施する。定期試験70%、課題等その他30%として総合的に評価し、60点以上を合格とする。通説と通説と異なる見解を区別して説明するので、履修者も区別に注意すると共に地球規模の現象には未知の部分が多
い事を留意すること。地球温暖化に関する教員の意見は意見として聞き、その思索の過程から学生の情報リテラシー醸成の一助とするように。評価上同意見を学生に強要することは一切無い。また将来の受験等に際してその点を注意し、不利をこうむることがないようにされたい。
又ほとんどの講義はできるだけ2回づつまとめて100分の連続で効率を上げるように努力する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 序論
環境問題の歴史とその科学の特徴
2週 水質汚染(1)
水俣病(1)その歴史
3週 水質汚染(2)
水俣病(2)その原因
4週 水質汚染(3)
水俣病(3)企業の責任
5週 水質汚染(4)
水俣病(3)戦争と企業
6週 大気汚染(1)
銅山と亜硫酸ガス(1)銅精錬と煙害

7週 大気汚染(2)
銅山と亜硫酸ガス(2)住友と銅精錬
8週 大気汚染(3)
銅山と亜硫酸ガス(3)対策の技術


2ndQ
9週 大気汚染(4)
銅山と亜硫酸ガス(4)煙害対策と植林
10週 大気汚染(5) 窒素酸化物とその性質

11週 地球温暖化(1) 自然現象としての温暖化と寒冷化(1)


12週 地球温暖化(2)
自然現象としての温暖化と寒冷化(2)
13週 地球温暖化(3)
温室効果と赤外線
14週 地球温暖化(4)
政治と環境問題
15週 総括
環境科学の将来
16週
後期
3rdQ
1週 序論
文明とエネルギー消費
2週 一次エネルギーと燃料(1) 化石燃料は無くなるのか?
3週 一次エネルギーと燃料(2)
エンジンと燃料(1)石炭から石油へ
4週 一次エネルギーと燃料(3)
エンジンと燃料(2)非在来型化石燃料
5週 一次エネルギーと燃料(4)
エンジンと燃料(3)GTLと非在来型化石燃料
6週 一次エネルギーと燃料(5)
エンジンと燃料(4)タービンと火力発電
7週 一次エネルギーと燃料(6)
エンジンと燃料(5)エンジンの環境対策
8週 エネルギーと物理学(1)
エネルギー保存則があるのに、エネルギーは使ったら無くなるのか?

4thQ
9週 エネルギーと物理学(2)

エントロピー、自由エネルギー、EPR
10週 核エネルギー(1)
核反応
11週 核エネルギー(2)

原子力発電(1) 軽水炉
12週 核エネルギー(3)
原子力発電(2) 軽水炉の事故
13週 核エネルギー(4)
原子力発電(3) 次世代核技術
14週 核エネルギー5)
放射線の生物への影響
15週 総括
将来のエネルギーと環境
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス有害物質の生物濃縮について説明できる。4
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000