応用地盤工学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用地盤工学
科目番号 0115 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建設環境工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 土質力学入門、三田地利之、森北出版
担当教員 金澤 伸一

到達目標

①各種の構造物に作用する土圧の計算ができる。
②構造物基礎にかかる力学的メカニズムを理解し、極限支持力等の計算ができる。
③斜面崩壊のメカニズムを理解し、斜面安定問題について安全率の計算ができる。
④自然災害が社会に及ぼす影響と災害対策事業の役割について論ずることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
各種構造物に作用する土圧や基礎の支持力および斜面安定問題等の力学的課題、地盤災害とその対策や国土のあり方について学習する。
この科目は,ゼネコンでの実務経験を有する担当教員が地盤の変形や破壊のメカニズム,構造物に作用する土圧等の力学的課題を中心に講義形式で行う授業である。
授業の進め方・方法:
中間、期末試験ともに50分間の試験を実施する。
定期試験の成績を80%、課題の成績を20%として総合的に評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
演習を数多く解くことにより、地盤特有の力学的問題に対する解決方法を習熟することが大切である。自学自習の確認方法:課題プリントを学生に配布し、それを定期的に提出させる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 土圧(1) クーロンの土圧論
2週 土圧(2) ランキンの土圧論
3週 土圧(3) 擁壁に作用する土圧の算定(1)
4週 土圧(4) 擁壁に作用する土圧の算定(2)
5週 土圧(5) 矢板壁、山留め壁に作用する土圧の算定
6週 土圧(6) 埋設管に作用する土圧の算定
7週 前期中間試験
8週 地盤内の応力(1) 答案の確認、地盤内応力概説
2ndQ
9週 地盤内の応力(2) 集中荷重や線荷重による地盤内応力
10週 地盤内の応力(3) 帯状、面荷重による地盤内応力
11週 地盤内の応力(4) 基礎構造物の接地圧
12週 地盤の支持力(1) 基礎の分類
13週 地盤の支持力(2) 基礎形式の選定
14週 斜面の安定 斜面の安定計算
15週 地盤の動的性質 液状化現象と対策
16週 まとめ 答案の確認、地盤調査

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。4
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。4
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。4
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。4
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。4
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。4
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4
仮想仕事の原理を用いた静定の解法を説明できる。4
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。4
重ね合わせの原理を用いた不静定構造物の構造解析法を説明できる。4
応力法と変位法による不静定構造物の解法を説明できる。4
鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。4
橋の構成、分類について、説明できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。4
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。4
地盤地盤内応力を説明できる。4前8
ランキン土圧やクーロン土圧を説明でき、土圧算定に適用できる。4前1,前2
基礎の種類とそれらの支持力公式を説明でき、土の構造物の支持力算定に適用できる。4前12
斜面の安定計算手法を説明でき、安全率等の算定に適用できる。4前14
飽和砂の液状化メカニズムを説明できる。4前15
地盤改良工法や液状化対策工法について、説明できる。4前15
地盤調査の分類と内容について、説明できる。4前16
計画国土と地域の定義を説明できる。4
日本、世界における古代、中世および現代の都市計画の思想および理念と実際について、説明できる。4
都市計画法と都市計画関連法の概要について、説明できる。4
土地利用計画と交通計画について、説明できる。4
総合計画とマスタープランについて、説明できる。4
都市計画区域の区域区分と用途地域について、説明できる。4
交通流調査(交通量調査、速度調査)、交通流動調査(パーソントリップ調査、自動車OD調査)について、説明できる。4
交通需要予測(4段階推定)について、説明できる。4
緑化と環境整備(緑の基本計画)について、説明できる。4
風景、景観と景観要素について、説明できる。4
都市の防災構造化を説明できる。4
土地区画整理事業を説明できる。4
市街地開発・再開発事業を説明できる。4
交通流、交通量の特性、交通容量について、説明できる。4
性能指標に関する道路構造令の概要を説明できる。4
計画の意義と計画学の考え方を説明できる。4
二項分布、ポアソン分布、正規分布(和・差の分布)、ガンベル分布、同時確率密度関数を説明できる。4
重回帰分析を説明できる。4
線形計画法(図解法、シンプレックス法)を説明できる。4
費用便益分析について考え方を説明でき、これに関する計算ができる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000