橋と鋼構造

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 橋と鋼構造
科目番号 0069 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 都市システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 根岸 嘉和,橘 一光

到達目標

①鋼橋の分類と種類・力学特性、鋼橋と橋梁鋼部材の維持管理について理解し、実務に活用できる。
②各種鋼構造部材の耐荷性状と設計規範との脈絡について理解し、設計に役立てられる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
鋼橋の種類と成り立ち、構造特性について理解する。
鋼構造物の設計規範の背景となっている薄肉鋼構造部材の力学挙動を、構造解析も含めて理解し、鋼橋設計における諸規定を正しく適用できるようにする。
鋼橋の維持管理について理解し、実務に役立てられるようにする。
授業の進め方・方法:
中間、期末試験ともに100分で実施する。
定期試験の成績を70%、小テスト、レポート等の平素の成績を30%で総合的に評価し、100点満点で60点以上を合格とする。
注意点:
設計規範の適用法の習得に留まらず、規準が導かれた背景の現象を正しくイメージしながら基盤となる考え方や解析法を確実に理解する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鋼橋の種類と構造形式1 橋とは、橋の分類と種類、橋の計画・設計・製作・仮設・維持管理
2週 鋼橋の種類と構造形式2 鋼橋の構造形式による分類と構成部材要素、力学特性
3週 鋼橋の種類と構造形式3 プレートガーダー橋の各部の名称と役割、鋼橋設計における調査・解析
4週 鋼構造部材の分類と作用荷重 引張材・圧縮材・曲げ材・曲げ圧縮材・曲げねじり材
5週 引張、せん断を受ける部材の耐荷性状と設計規範 鋼材の降伏と部材・要素の破断と引張材のせん断材の設計規範
6週 圧縮を受ける部材の耐荷性状と設計規範 長柱の弾性座屈解析・非弾性座屈解析と圧縮材の設計規範
7週 中間試験
8週 圧縮を受ける平板の耐荷性状と設計規範 平板の曲げ理論、平板の座屈と平板要素の設計規範
2ndQ
9週 曲げを受ける部材の耐荷性状と設計規範 鋼桁の横倒れ座屈と曲げ材の設計規範
10週 鋼橋・橋梁鋼部材の耐荷性能と設計1 道路橋示方書の共通編、鋼橋・鋼部材編における限界状態設計法
11週 鋼橋・橋梁鋼部材の耐荷性能と設計2 鋼桁の各種座屈現象、耐荷性確保策と設計法
12週 鋼橋・橋梁鋼部材の耐荷性能と設計3 鋼桁腹板の耐荷性能確保策と設計法
13週 鋼橋・橋梁鋼部材の耐荷性能と設計4 鋼構造部材の接合(溶接・高力ボルト接合)の設計法
14週 鋼橋の維持管理1 鋼橋・橋梁鋼部材の劣化・損傷の点検と要因判定・危険度の診断
15週 鋼橋の維持管理2 鋼橋・橋梁鋼部材の劣化・損傷の対策工法と橋梁のアセットマネージメント
16週 橋と鋼構造のまとめ 鋼橋、橋梁鋼部材の力学特性、設計、維持管理の総括

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。4前1,前2,前3,前14,前15,前16
橋の構成、分類について、説明できる。4前1,前2,前3
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4前4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4前5,前6,前8,前9,前10
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4前5,前6,前8,前9,前11,前12
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。4前13
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。4前10,前11,前12,前13

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000