物性物理

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 物性物理
科目番号 0010 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 産業技術システムデザイン工学専攻 共通 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:適宜プリントを配布する 参考書:花村栄一著,「固体物理学」 ,裳華房
担当教員 小峰 啓史

到達目標

1. 物質の結晶構造の記述方法を理解する
2. 格子振動と熱的性質の関係を理解する
3. 電子のエネルギーバンドと電気伝導の関係を理解する
4. 物質における電磁気学を理解する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質における波動現象を詳細に記述できる物質における波動現象を理解できる物質における波動現象を理解できない
評価項目2物質における電子のエネルギーバンドの概念を詳細に説明できる物質における電子のエネルギーバンドの概念を説明できる物質における電子のエネルギーバンドの概念を説明できない
評価項目3固体の伝導現象を詳細に説明できる固体の伝導現象を説明できる固体の伝導現象を説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (A) (イ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
私たちが普段手にしているコンピュータやスマートフォンなどの電子機器は,半導体を中心とする固体物理学の発展によって成り立っています.この講義では,物質の構成要素である原子や電子の性質を読み解くことで,その集合体である固体の記述方法を学び,結果として現れる電気的,熱的性質の基礎を理解します.
授業の進め方・方法:
講義では適宜プリントを配布し,演習問題を考えながら話を進めます.また,定期的に英語で記述されたレポート課題を課します.
注意点:
本講義は物性物理を題材として,数学,物理(力学,電磁気学)などの工学系基礎科目の実力向上を目指しています.各題材で用いた基礎科目の復習を必ずして下さい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 古典力学と単振動 単振動の運動方程式の解法およびその性質を理解する
2週 波動現象 波動および連成振動を理解する
3週 格子振動 格子振動による波動の性質を理解する
4週 フォノン 量子統計の基礎を理解する
5週 固体の熱的性質 格子振動から比熱,熱膨張を理解する
6週 熱伝導 フォノン熱伝導を理解する
7週 (中間試験)
8週 量子力学の基礎 アインシュタイン-ド・ブロイの関係式を理解する
2ndQ
9週 自由電子とエネルギーバンド 自由電子のエネルギーバンドを理解する
10週 バンドギャップ 周期ポテンシャルによりバンドギャップが生じることを理解する
11週 電子統計 フェルミ-ディラック分布関数を理解する
12週 エネルギーバンドと電気的性質 エネルギーバンドから導体と絶縁体の区別を理解する
13週 電気伝導 散乱により固体の電気的性質を理解する
14週 熱電現象 熱(温度差)と電気の関係を理解する
15週 (期末試験)
16週 総復習

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力4000001050
専門的能力2000002040
分野横断的能力000001010