コミュニケーションリテラシーⅠ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 コミュニケーションリテラシーⅠ
科目番号 0019 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント等を配付し使用する。
担当教員 岡田 晃,有坂 夏菜子,関根 健雄,柴田 美由紀,山崎 明,中田 幸子,吉村 理英

到達目標

日本語や英語を用いて相手の意見を的確に理解すること(読む・聞く)、自分の意見を整理し、効果的な方法で伝えること(書く)によって、円滑なコミュニケーションを図ることができる。また、母語と外国語を関連づけて学ぶことを通して、「言葉への気づき」を得ながら、好奇心を持って積極的に言語活動に取り組むことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1言語活動を通じてコミュニケーション能力が向上したことが、十分に示せる。言語活動を通してコミュニケーション能力が向上したことが示せる。言語活動を通してコミュニケーション能力が向上したことが示せない。
評価項目2「言葉への気づき」を得られたことが、十分に示せる。「言葉への気づき」を得られたことが示せる。「言葉への気づき」を得られたことが示せない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ⑥ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
「比較」をメインテーマとした以下の4つの項目について、講義および言語活動を展開することにより、「ことばへの気づき」を得ながら、日本語と英語のコミュニケーション能力(読む・聞く・書く)の向上を図る。
A「比較言語-日本語と英語の違い-」(読む・書く)、B「文章表現Ⅰ-筋道を立てて表現する-」(読む・書く)
C「比較文化-比較して考える-」(読む・書く)、D「文章表現Ⅱ-説得力を持って表現する-」(読む・聞く・書く)
授業の進め方・方法:
合同授業と、クラスごとの授業を組み合わせて行う予定である。授業はオムニバス形式で行い、国語科と英語科が連携して講義および言語活動を実施する。言語活動では、問題演習、読解、文章作成等を行う。なお、各項目は独立した別個のものではなく、各項目および当該科目のⅠとⅡが有機的につながるよう企図されたものである。
注意点:
前期中間試験は行わず、前期定期試験のみ行う。成績の評価は、試験6割、その他4割で行う。その他には、授業中の小テスト、授業中の課題、提出物等を含む。授業の際は、辞書を用意すること。
備考:到達目標、教育方法等、授業計画を修正(2020.5.7)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 (1)オリエンテーション 
(2)日本語と英語の音声の違い  
(1)授業内容や授業方法の概要を理解する。(2)日本語と英語の音声の特徴の違いに気づく。
2週 A「比較言語-日本語と英語の違い-」(読む、書く):
  (1)日本語の品詞について (2)主語・述語、修飾語・被修飾語の関係
(1)現代日本語における品詞の名称や品詞それぞれの機能について理解する。(2)現代日本語における一文の中の、文の成分の関係について理解する。
3週 A:(1)日本語の語順について、(2)英語の品詞について (1)日本語は英語と対比して、特定の文型は決まっていないこと、文末決定性があることについて理解する。(2)英語における品詞の名称や品詞それぞれの機能について理解する。 
4週 A:(1)英語の文型について、(2)英単語の成立・動詞と名詞のアクセントの違い (1)英語は語順で文中の語句の役割が決まるが、そのパターン(文型)が大きく分けて5つ(3文型)あることを理解する。(2)言語にはそれぞれの歴史があることや、アクセントの位置の違いで品詞が決まることを理解する。   
5週 B「文章表現Ⅰ-筋道を立てて表現する-」(読む、書く):
多言語比較表現と指示代名詞や接続詞をたよりに英文の文脈を読む
英語と日本語を比較して、それぞれの言語が持つ特徴を確認し、さらに順不同に列挙された英文や段落を正しい順序に並べかえる。
6週 B:(1)指示代名詞や接続詞をたよりに英文の文脈を読む、(2)論理的に伝える ① 具体と抽象 (1)順不同に列挙された英文や段落を正しい順序に並べかえる。(2)具体と抽象を用いて相手に分かりやすく説明する手法を理解する。
7週 B: 論理的に伝える ② 主張と根拠、③ 対比と類比 (1)根拠をもとに、説得力を持って主張する手法を理解する。(2)対比と類比を用いることで、ものごとを的確に捉え、分かりやすく表現する手法を理解する。
8週 C「比較文化-比較して考える-」(読む、話す):
英語で文化について考える①:Washoku - Japanese Food Culture(Revised POLESTAR English
Communication 1)から「比較」して文化を考える
(1)日本文化についての英文を読み、概要を把握する。(2)英語の「ディスコースマーカー」に着目して、「対比」「具体例の列挙」など文章の構成について理解する。
2ndQ
9週 C:英語で文化について考える②:Washoku - Japanese Food Culture(Revised POLESTAR English
Communication 1)から「比較」して文化を考える
(1)文法事項等を確認しながら、英文を読解する。(2)文化の比較、対比について自らの生活をもとに考える。文化についての書籍、参考資料も提示し、自国の文化について相対的に考えてみる試みを行う。
10週 C:「水の東西」読解→「比較文化」について考える (1)比較の手法を用いた評論を読んで、内容を理解する。(2)比較の手法を用いて、日本文化、西洋文化について考察し、図と文章で表現する。
11週 C:「比較文化」についての考察(図・文章)の紹介と、2019年度グループで考察した場合のポスターの紹介 (1)前時の(2)で考察したシートのうち、優れたものを紹介する。(2)日本文化と西洋文化を比較して、相互の特徴について、グループで考察したポスターを紹介する。
12週 D「文章表現Ⅱ-説得力のある表現」(聞く、読む、書く):
  論証(ディベートの特徴、三角ロジック、OREO)
(1)ディベートの特徴をディスカッションと比較しつつ理解する。(2)論証の基本形である三角ロジック(主張Opinion・理由付けReason・事実Example)を英文例を用いて理解する。(3)論証の手順(OREO)を英文例を用いて理解する。
13週 D:立論を書く(メリット・デメリットの3要素、立論の型) (1)メリット・デメリットの3要素が組み込まれた、ディベートの立論の型を理解する。(2)作成したリンクマップをもとに、肯定側と否定側の立論を書く。
14週 D:反論の方法(反論の手順、紙上ディベート) (1)反論の手順を英文例を用いて理解する。(2)クラスメイトの立論に対して、紙上での反論リレーを行う。
15週 D:ディベートのまとめ
「CLⅠ」の振り返り、定期試験について                           
(1)肯定側立論と反論の例を英文で読み、立論と反論についての理解を深める。
(2)「CLⅠ」で学んだ内容を振り返る。(3)定期試験範囲について確認する。
16週 試験返却と解説 解答について理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。1
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。1
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。1
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。1
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。1
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。1
他者の意見を聞き合意形成することができる。1
合意形成のために会話を成立させることができる。1
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。1
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。1
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。1
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。1
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。1
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000040100
分野横断的能力60000040100