比較社会史

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 比較社会史
科目番号 4K002 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 木畑洋一『20世紀の歴史』(岩波新書)
担当教員 宮川 剛

到達目標

□ 20世紀の歴史を学ぶことにより、現代世界の課題を見出し、その解決に向けて思考し、行動するための知的訓練
を積むことができる。
□ 20世紀の世界の諸地域における歴史的事象を、諸地域間の相互連関のもとに理解することを通じて、世界の一体
化の実態について新たな視点を獲得できる。
□ 20世紀の歴史をグローバルヒストリーの観点から解釈することにより、歴史的事象を多様な角度から考察するた
めの知的訓練を積むことができる。
□ 20世紀の歴史についての現在の研究状況の一端に触れることを通じて、偏狭なナショナリズムや偏見にとらわれ
ることのない、他者との相互理解を目指す歴史認識を身につけることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目120世紀の歴史の基本的な事実関係を理解し、読書などを通じて、さらに理解を深めることができる。20世紀の歴史の基本的な事実関係を理解できる。20世紀の歴史の基本的な事実関係を理解できていない。
評価項目2 20世紀の歴史をグローバルヒストリーの観点から解釈することにより、歴史的事象を多様な角度から考察するための知的訓練を積むことができる。20世紀の歴史をグローバルヒストリーの観点から解釈することができる。20世紀の歴史をグローバルヒストリーの観点から解釈することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:

・講義や教科書の講読を通じて、20世紀の世界史の基本的な知識を身につける。
・講義の内容に関係する資料や参考図書を読み込み、少人数での議論などを通じて、20世紀の世界史を多様な観点から考察し、学習内容の理解を深める。
・授業内容についての小論文の作成を通じて、学習内容の定着を図るとともに、自らの見解を論理的に表現する訓練を行う。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。講義の内容や文献・資料の講読にもとづいたグループでの議論や小論文の作成なども実施する。
注意点:
1年次の「歴史」で学習した内容を前提に授業を進めます。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 20世紀の歴史の意味、「長い20世紀」の意味するもの、などについて学ぶ。
2週 帝国主義の時代 帝国主義の時代における支配と被支配の構造、帝国意識の実態、日本による韓国併合のプロセス、などについて学ぶ。
3週 第一次世界大戦とその影響(1) 第一次世界大戦はいかに始まったか、ドイツの責任について研究者たちはいかに考えてきたか、などについて理解する。
4週 第一次世界大戦とその影響(2) 第一次世界大戦における総力戦の実態、21か条要求が引き起こした山東問題、などについて学ぶ。
5週 第一次世界大戦とその影響(3) パリ講和会議とヴェルサイユ体制がいかに大戦後の植民地において民族運動を引き起こしたか、について学ぶ。
6週 世界恐慌と1930年代(1) 世界恐慌が世界に与えた影響について学ぶ。
7週 世界恐慌と1930年代(2) 満州事変が引き起こされた背景およびそれが1930年代の歴史に与えた影響について学ぶ。
8週 中間試験
4thQ
9週 世界恐慌と1930年代(3) ドイツにおけるナチス政権の成立の背景およびナチス政権の政策の実態について学ぶ。
10週 世界恐慌と1930年代(4) 1930年代の国際関係の緊張のなかで、宥和政策と人民戦線戦術がいかに展開されたか、について学ぶ。
11週 世界恐慌と1930年代(5) 日中戦争の勃発、日本政府の対応、中国国民政府側の対応、戦争の実態などについて学ぶ。
12週 第二次世界大戦(1) 第二次世界大戦の勃発、ヨーロッパ戦線での戦闘の実態などについて学ぶ。
13週 第二次世界大戦(2) 日米開戦のプロセス、日本によるアジア占領の実態などについて学ぶ。
14週 第二次世界大戦(3) 戦争終結のプロセス、アメリカ軍による広島・長崎への原爆投下などについて学ぶ。
15週 定期試験
16週 第二次世界大戦(4) ホロコーストの実態について。ドイツ軍はいかにこれに関与したのか、について学ぶ。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート授業中の課題合計
総合評価割合800000020100
基礎的能力800000020100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000