科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 古典
科目番号 2A045 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般教育 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新精選国語総合古典編(明治書院)/新訂総合国語便覧(第一学習社)
担当教員 大島 由紀夫

到達目標

古典を読解・鑑賞する能力を伸ばすとともに、ものの見方や考え方を豊かにし、日本文化に対する理解を深めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1古典の読解・鑑賞に必要な基礎的知識を習得し、活用することができる。古典の読解・鑑賞に必要な基礎的知識を習得することができる。古典の読解・鑑賞に必要な基礎的知識を習得できない。
評価項目2文意をふまえつつ、古文・漢文の音読に習熟し、リズムを味わうことができる。文意をふまえて古文・漢文を音読することができる。文意をふまえて古文・漢文を音読することができない。
評価項目3教材としてとりあげた作品について、文学史における位置づけを含めて作品の意義を考えることができる。教材としてとりあげた作品について、文学史における位置づけを理解することができる。教材としてとりあげた作品について、文学史における位置づけを理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
中学校で既習の「古典」の学習成果に基づき、基礎的な古典文法や古典常識を現代のそれと比較しつつ古典を読解・鑑賞して、古典作品の現代的意義について考察を深める。
古文教材においては、歴史・文化等の作品成立背景を理解しながら、『徒然草』『古今和歌集』『平家物語』をとりあげて読解・鑑賞し、現代と対照しつつ日本文化の諸相を概観する。
漢文教材においては、訓読法の基礎学習から始発し、故事・漢詩をとりあげて読解・鑑賞し、中国の思想や文化が日本の文化に及ぼした影響について考える。
授業の進め方・方法:
講義講読と演習とを融合した形式で授業を展開する。必要に応じて視聴覚教材を使用する。
注意点:
〈声に出して読むこと〉〈辞書をひいて調べること〉を大切にしてください。また、ノートは「板書を写すもの」ではなく、「自らがつくるもの」であることに留意してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 古典に関する既習事項を確認する。
授業の目標と概要を理解する。
2週 日本古典文学の展開(1) 上代・中古の文学動向について概要を理解する。
3週 日本古典文学の展開(2) 中世・近世の文学動向について概要を理解する。
4週 日本語の表記と発音(1) 日本語を表記する文字の成り立ちについて概要を理解する。
5週 日本語の表記と発音(2) 日本語の発音の変遷について概要を理解する。
6週 日本語の表記と発音(3) 日本語の表記方法の変遷について概要を理解する。
7週 用言の活用(1) 現代語と比較しながら、古語の動詞の規則的な活用について理解する。
8週 用言の活用(2) 現代語と比較しながら、古語の動詞の不規則な活用(変格活用)について理解する。
2ndQ
9週 用言の活用(3) 現代語と比較しながら、古語の形容詞・形容動詞動詞の活用について理解する。
10週 徒然草(1) 作品の概要を理解する。
第89段を読解・鑑賞する。
読解に必要な文法を理解する。
11週 徒然草(2) 第92段を読解・鑑賞する。
内容に関して意見・感想を文章にまとめる。
古文の音読に習熟する。
12週 古今和歌集(1) 韻文表現の史的展開について概要を理解する。
集の概要・文学史上での位置づけを理解する。
13週 古今和歌集(2) 所収歌を読解・鑑賞する。
読解に必要な文法や和歌の修辞・技巧を理解する。
14週 古今和歌集(3) 所収歌を読解・鑑賞する。
各歌の特色をふまえて感想をまとめる。
15週 期末試験
16週 前期授業の総括 前期の授業内容を振り返り、古文学習の成果を確認する。
音読テストに合格する。
後期
3rdQ
1週 平家物語(1) 作品の概要・文学史上での位置づけを理解する。
2週 平家物語(2) 巻五「富士川」を読解・鑑賞する。
文体の特色を理解し、音読に習熟する。
3週 平家物語(3) 巻五「富士川」を読解・鑑賞する。
読解に必要な文法を理解する。
現代語訳の作成に習熟する。
4週 平家物語(4) ビデオ教材を視聴し、作品の背景として「中世武士の世界」について理解する。
音読テストに合格する。
5週 漢文入門(1) 訓読法の基礎を理解する。
6週 漢文入門(2) 訓点に従って短い漢文を訓読できる。
7週 漢文入門(3) 再読文字や助字の用法を理解する。
書き下し文を作成することができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 故事成語(1) 故事を記す文章を読解する。
訓点に従って文章を訓読できる。
書き下し文を作成することができる。
10週 故事成語(2) 故事を記す文章を読解する。
語法等を理解して現代語に訳すことができる。
11週 故事成語(3) 故事成語のいわれや意味について調べ、理解する。
音読テストに合格する。
12週 唐代の詩(1) 近体詩の特徴を理解する。
唐詩数編を読解・鑑賞する。
13週 唐代の詩(2) 唐詩数編を読解・鑑賞する。
詩の形式を確認し、押韻・対句などを指摘することができる。
14週 唐代の詩(3) 各詩の特色をふまえて感想をまとめる。
李白・杜甫など、代表的な詩人について調べ、文学史上での位置づけを理解する。また、日本の古典作品へ与えた影響について理解する。
15週 期末試験
16週 年間授業の総括 年間の授業内容を振り返り、古文・漢文学習の成果を確認する。

評価割合

試験課題・ノート小テスト合計
総合評価割合603010100
基礎的能力603010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000