通信理論

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 通信理論
科目番号 137 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ディジタル通信理論入門:宮内一洋, 若林勇:コロナ社:ISBN 978-4-339-00776-3
担当教員 佐々木 信雄

到達目標

授業目標は下記のとおりである。
□符号誤り率について理解し、典型的な例に対する計算ができる。
□整合フィルタについて理解し、その役割について説明できる。
□基本的な変調方式について理解し、それぞれの特徴について説明できる。
□ブロック符号、畳み込み符号について理解し、説明できる。
□m系列乱数の特徴を説明できる。
□CDMAによるスペクトル拡散方式について、回路構成などを理解し、説明できる。
□OFDM方式によるスペクトル拡散方式について、回路構成などを理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1符号誤り率について理解し、計算ができるだけでなく、実際に誤り率試験を行うことができる。符号誤り率について理解し、典型的な例に対する計算ができる。符号誤り率について理解していない。
評価項目2変調方式や符号について理解し、説明できるだけでなく、実際に使用できる。変調方式や符号について理解し、それぞれの特徴について説明できる。変調方式や符号について説明できない。
評価項目3CDMA、OFDMによるスペクトル拡散方式について、回路構成などを理解し、説明するだけでなく、実際に回路を作成できる。CDMA、OFDMによるスペクトル拡散方式について、回路構成などを理解し、説明できる。CDMA、OFDMによるスペクトル拡散方式について、回路構成などを説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代社会において必要不可欠なディジタル通信技術の理論的背景について学習する。
(a)ディジタル変調方式について理解を深める。
(b)ディジタル通信方式における伝送品質の尺度である、符号誤り率を理解する。
(c)最適受信のための整合フィルタについて理解を深める
(d) m系列乱数に基づく拡散符号についてその特徴を理解する。
(e)スペクトル拡散技術についてCDMA方式とOFDM方式のそれぞれについて理解を深める。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。
注意点:
フーリエ変換の知識は必須。アナログ変調(AM,FM)について事前に学習していることが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 確定的信号 連続時間信号, 離散時間信号, 標本化, 離散フーリエ変換
2週 確率過程 連続時間確率過程, 離散時間確率過程, WSSの標本化, パルス列における例
3週 識別受信器と符号誤り率 ディジタル通信方式のモデルと識別受信器の動作, ガウス雑音振幅の確率分布, 符号誤り率の計算例
4週 フィルタ受信器と相関受信器 フィルタ受信器, 相関受信器, 種々の受信方式
5週 基本的な通信方式の構成と特性 波形伝送モデルとその条件, 代表的な波形と周波数スペクトル
6週 基本的な通信方式の構成と特性 ベースバンドPAMの構成と基本式, ASKの構成と基本式, QAMの構成と基本式
7週 基本的な通信方式の構成と特性 各種方式の符号誤り率, 回線設計への適用
8週 ブロック符号の通信方式への適用 ブロック符号の基礎, 通信方式モデル, 硬判定復号器の機能と特性
2ndQ
9週 ブロック符号の通信方式への適用 軟判定復号器の条件,構成および特性, インタリーブ
10週 畳込み符号の通信方式への適用 畳込み符号の基礎, 通信方式モデルと復号法, 符号誤り率
11週 擬似ランダム符号 m系列の例, 段数が大きいm系列発生器, m系列の特性
12週 擬似ランダム符号 m系列(±1系列)の特性, 擬似ランダムパルス列
13週 拡散スペクトル通信方式 SS-BPSK方式における送受信器, CDMA, 種々の方式構成
14週 OFDM方式 マルチキャリヤ変調方式, 連続時間OFDM, 離散時間OFDM
15週 干渉と符号誤り率 方式構成, 孤立パルス伝送の場合, 信号および雑音の記述, BER, 簡単な事例
16週 定期試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力2000002040
専門的能力500000050
分野横断的能力100000010